テラーノベル
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【魔法舎 賢者の部屋】
*私は寝ようと思っていると突然、誰かがノックする音が聞こえる *
*ノックと共に扉が開く*
「ちょっとまって!!早い!!」
*私は咄嗟に声を上げてしまった*
*そこには小さな紙袋を持ったオーエンが怯えて立っていた*
「ご…ごめんなさい。」
「驚かせちゃってごめんね」
*思わず声を上げてしまった罪悪感が襲う*
「多分だけど…傷のオーエンだよね」
「…?」
*ぽかんとするオーエン*
*(多分傷のオーエンかな。)*
*優しく声をかけてみた*
「どうしたのかな?とりあえず…寒いから入って入って」
*私の言葉にオーエンは戸惑いながら部屋の中に入ってくれた*
*オーエンがベットの傍に来ると立ち止まり、不安げにこっちを見てきた*
「あの、これ…」
*オーエンはぎゅっと握りしめたまま紙袋を差し出す*
「ひとりで食べるのは…やだからきた。」
「わあ、美味しそうだね。一緒に食べようか
ほら、座って座って」
*オーエンをベットに座るよう促す*
*(このオーエンを見ていると、寝れなくて部屋に来た小さい子のように感じる…。)*
「…うん」
*短く答えると、オーエンは袖でごしごしと目元を拭った。泣いてたことを悟られたくなさそうだ。いつ見ても目が綺麗だね、と言いそうになってしまう*
「んと…どっちがいい?」
*オーエンが袋から雨を取り出す。片方は
「夕暮れの飴」もう1つは「夜空の飴」という感じの飴だった。*
「すごい…綺麗」
「えへへ…。」
「オーエンはどっちがいい?」
*私の問にオーエンがきょとんとする。戸惑いながらも話してくれた*
「僕は…どっちでもいい。賢者様が…好きなほう、選んで!」
「きっと、どっちも美味しいから!」
*この子は私に嫌われたくないんだろうな、と感じた。私は飴に手を伸ばす*
「じゃあこっちにするね。」
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