….俺は何のために生きてるんだっけ?
家族のため?友達のため?恋人のため?
それとも….自分のため?
…わからない。わからないけど…俺は,君を救いたい。
俺は,君のために何ができる?
ねぇ…人じゃない俺を,もう一度,愛してよ…。じゃないと,壊れてしまいそうだ。
「この壊れた世界で,もう一度愛して」
____。俺の名前は内宮 雅(うちみや みやび)。絶賛家出中だ。
何でかって?くだらないって言ってもいいけど,親子喧嘩だ。
大学に進学するかしないか。俺は全くする気はない。特別なりたい職業もないし,高卒でも十分だと思ったから。
でも親はそれを許さなかった。俺の親は大手大企業の会社。俺はその後継だと親は勝手に思ってる。
だけど本音を言ってしまえば…
かなり面倒臭い。
超絶ダルい。いつも学校でも後継だからって好奇な目で見てきて,頼んでも無い特別扱いをしてくる。
挙げ句の果てにそれを友達に愚痴ったら自慢だとキレられた。
いやふざけんなよ?
こっちだってなりたくて後継になった訳でもないし!人生勝ち組とか知らねぇよ!人生に勝ち負けつけんな!クソッタレ!!
なんて思いながら歩いてたらこれまたびっくり。
人が落ちてた。
身長は170cmぐらい,性別は男。どこもかしこも傷だらけ。多分腕の骨もやってる。
怪しいとは思いつつも,声をかけずにはいられなかった。
「あのー,大丈夫っすか?」
ピクッ
お,反応した。と思ったら腕を引っ張られソイツの腕の中へ。
はっ?えっ,これどういう状況??
何で俺知らない男に抱き寄せられてんの?え,意味わからん。怖すぎ。
「…..れ」
「はい?」
なんか言った?聞き取れない…。
「オレのこと家まで連れてってくれ」
「….はい??」
え,は,ん??待って情報量が多い。
脳の処理速度を上回ってる!この状況!!
「え,俺が?連れてくんですか..?」
「お前以外に誰がいるんだよ」
イラッ
何だコイツ,態度わりぃな
落ち着け落ち着け。相手は怪我人だぞ?
「貴方の家はどこですか?」
「案内するから運べ」
ピキ
つくづくイラつく野郎だな,コイツ….
怪我人だから運んでやるけど,治ったら覚えておけよ…💢
よいしょっうおっ?!軽っ!何だこいつ!
骨じゃん!!
「アンタちゃんと飯食ってるんすか?」
「お前には関係ないだろ」
まぁそうだな。
会ったばかりの知らない奴に食生活なんざ答えないだろ。
着いた…。なんか変なとこぐるぐるした気がする…。
にしてもでかいな!此処が何処かも知らないし!目の前にはタワマン!
俺の親の会社でもここまでは行ってない..と思う…。
「それじゃあ俺はこれで…」
「待て」
今度は何だよ!
「お前,帰るアテあるか?」
「はっ?….ありませんけど。それが何ですか?」
「….そうか」
え,ホントに何なん?
「お前,俺の義弟にならないか?」
「….は?」
え,マジで何言ってんのコイツ…。
てか弟って言った?え,俺弟って決まってんの?
「その前に…アンタの年齢って」
「オレか?14歳だ」
死んじまえ!!
何だよ!3歳も下の癖に!俺より背が高いからって!!勝手に年下判定すんな!
「お言葉ですが俺の年齢は17です」
「え,その小ささで?」
「うるせぇ捻り潰すぞ」
あっ,つい口が滑った。
「え,じゃあお前義兄になるのか?!」
「いやなる気ねぇよ。話進めんな」
「オレを運んだってそういうことだろ?」
「な訳ねぇだろ,頭沸いてんのか?」
コイツどんな頭してんだよ。
兄弟になりたかったらコイツのこと運ぶのか?意味わかんねぇ。コイツアホだろ。
「まぁ何でもいいだろ!どっちでもいい!兄弟になれ!」
「いや無理矢理過ぎんだろ!俺に拒否権は?!」
「無いに決まってるだろ?」
「ざっけんなぁぁぁぁ!! 」
ここから,この超絶自己中な高身長年下男子と,超絶口悪な低身長男子の兄弟としての同居生活が始まる!
最終的にどうなるか,まだ誰も知らない。
是非最後までご覧ください。
コメント
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なんか楽しくなりそっ!