テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
Nemuri
301
107
180
星夏 今日誕生日です✨️
38
コメント
3件
読了しました。このエピソード、静かな絶望の質感がすごく良かったです。水滴=心臓の鼓動という冒頭の比喩から、もう世界が終わりに向かっているのが伝わってくる。魚が空気のようにすり抜ける描写も、主人公の諦念と身体的な限界が重なって切なかった。何もせず空を見上げるしかない、って選択が、この世界では逆に誠実に映る。続きがないというのも、このラストには合ってる気がします。「静かに壊れていく」というタイトルと地続きの、良い短編でした。
かっこいい言葉使いたかっただけですので、物語に面白みはそんなないです。
前回までのお話とは関係ございません。
※この話はフィクションです、
暗い内容です。ご注意ください。
水滴の落ちる音は、まるで人生の終わりまで動き続く心臓の鼓動のようで。
水で満たされた都会の中心部、道路であっただろうコンクリートの上に魚が泳いでいた。
苔むした高層ビルは鉄筋が剥き出しになっており、そこに小鳥が止まり自分の囀りを披露している。
もうその囀りを聞いてくれる人はいないと言うのに。
いつの日からだったか、自然災害に見舞われたこの世界が、ゆっくりと崩壊の道に進み始めたのは。
「…………」
今日も彼は、流される瓦礫の上から空を見上げている。
その時──
ぎゅるるるる……
何かが唸り声を上げた。腹の虫だ。
ここ数日間、彼はそこらじゅうを自由に泳ぎ続ける魚すら食べていなかったのだ。
釣りをしようにも、丁度良い枝一本も辺りにはないようだ。
諦めたのか彼は躊躇いもなく水の中に飛び込んだ。
泡が水面に上る音が、水の中に流れていた。
ビルでも崩壊したのだろうか、コンクリートが擦れる音が響くと、何事もなかったかのように辺りは静まり返る。
魚を捕まえようにも、空気のようにすり抜けてゆく魚を、素人が、しかも素手で捕まえられるなんてことなく。
酸素がなくなりかけている事に脳が気づき、水面へ顔を出し。結果として魚を捕まえる事はできなかった。
そこら辺の瓦礫を掴み、上へ上がる。
それに寝転がると、彼は先ほどと同じように、上を向いて空を眺めた。
こうして毎日、彼は自分の心の臓が止まるのを待ち続けている。
そうするしか、ないのだから。
今回のお話は、静かな絶望的なものをイメージして書きました。普通に下手でした。
これは続きないです。続いたら主人公が可哀想だと一瞬思っちゃったので。