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番外編43 『主様のことが好きな貴族を撃退する』後編
※執事とは付き合ってます。シチュエーションはバラバラです。姉妹交互に行くよ!
🫖
『あれが悪魔執事のベリアン・クライアンという執事が……。』
(あれが麻里衣さんの恋人だなんて、私は認めないぞ。きっと、麻里衣さんだって無理矢理付き合わされてるんだ。)
『よし、あの執事に声をかけて別れさせるよう話を…。あれ?』
つい先程まで目と鼻の先にいた執事がいなくなっていた。
『おや、私になにか御用でしたか?』
『!!』
後ろから声をかけられる。
『ふふ、ここではなんですからあちらでお話しましょうか。』
路地裏へと歩いていく。
『こ、こんな人気のない場所に連れて何をするつもりだ。』
『何をそんなに怯えているのですか?ただ私話をするだけですよ。私の主様に気がある貴方に、ね。』
『っ! 』
『ここ最近尾行されてるような気はしてましたがやっと見つけられて良かったです。それで私と主様を別れさせようと?私があの方を脅しているとでも?』
コツコツと相手の方に詰め寄る。
ダァンッ!!
『ひっ!』
双槍を相手顔のすぐ横の壁に刺す。
『あの方は私の可愛い恋人です。脅してまで付き合うわけないじゃないですか。相思相愛ですよ、私達は。もし仮に主様が私と別れたいと言っても絶対に別れません。私のこの気持ちは誰にも負けるつもりはありませんから。次主様に近付いたら私も我慢できませんからね。』
パラ…っ。
壁の小石が頬を伝う。
『は、はい…。』
『あ、いた。ベリアン、どこに行ってたの? 』
『ふふ、すみません。探しに来てくれたんですか?』
『えぇ。急にいなくなるから…。』
『ふふ、ありがとうございます。少し野暮用を片付けてきただけですよ。』
『野暮用?』
『ふふ、秘密です。』
🗝
夜。屋敷に侵入を試みた貴族。
『百合菜様の部屋はどこだ…?』
(昼だと目立つから夜に来たが警備が手薄だな。人っ子一人いやしない。)
と、その時――。
『おや。私の恋人の安眠を邪魔しにした人がいますね。』
『っ!?』
背後に悪魔執事が現れた。
『いつの間に!』
『おや?見た事のある顔ですね。貴方、前に百合菜様に告白して振られていた方では?』
『く…っ。お、お前がいるから振られたんだ!きっとお前が脅して付き合っているんだろ!それなら俺と付き合った方が……。 』
『黙らないと口を切り落としますよ。』
『ひっ…。』
赤と青に光る瞳が俺を捕らえる。
『花のように美しく可憐な百合菜様と貴方が相応しいと?笑わせないでください。あの方に相応しいのは私しかいません。分かったら早く出て行って貰えませんか?これ以上怒らせたいんですか?』
『っ…。』
『ふわぁ……あれ、ナック?』
『おや、主様。起こしてしまいました?』
『ううん…。喉が乾いたからなにか飲もうと…。』
『それなら私がお淹れします。食堂に行きましょう。ここにいてはお風邪を召されますから。』
『ありがとう。』
☂️
『麻里衣さん!初めて会った時からずっと、あなたの事が好きでした。結婚を前提に、私とお付き合いして頂けませんか?』
『えっと……。』
エスポワールに買い物に来ていた時、突然貴族に告白された。
『まず貴方のことよく知りませんし、それに私はお付き合いしてる人がいるんです。』
『もしかして、あの悪魔執事ですか?』
『はい。』
『そ、そんな…どうして貴方のような聡明な方が悪魔執事なんかと…。』
ぴくっ。
(なんかって…っ。随分失礼な方だわ。でも、ここで殴る訳にはいかないわ。今は1人だし…逃げるにしても……。)
『考え直してください、悪魔執事より私の方があなたを…。』
『何を言われようと私は貴方とは付き合えません。ですから諦め――。』
と、その時だった。
後ろから手を引かれて唇を塞がれる。
『ん…ぅ!』
チュッ…。
『な…っ!悪魔執事……っ。』
『ぷは…っ。』
ユーハンは私の顔を隠す。
『いつまでそこにいるんですか?私の可愛い主様の今の顔を見せる訳には参りません。早くお引取りを。』
『く…っ。』
ユーハンは黙って私の手を引いて歩き出す。
『…ごめんなさい。』
『なぜ謝るのです?』
『だって、ユーハンのこと私…。』
『まず怒るべきなのは急にキスをした私にでは?』
『それは別に……。』
『突然その唇を塞いだのに何も言わないんですね。私にだけ甘いんですから……。』
『だ、だって、ユーハンと私は恋人だ から…。』
『ふふっ。私になら何をされても嬉しいと?』
『……っ。』
ユーハンは私の頬を撫でる。
『貴方は誰にも渡しませんよ。貴方を他の誰かに取られたらと思うと…私は狂ってしまいそうです。』
『ユーハン…。』
『ふふ、帰りましょう。主様。』
⭐️
『僕の主様に近づかないでくれる?』
『あ、悪魔執事のお前より俺の方が百合菜さんに相応しいんだ!』
『はぁ?僕の主様の名前を気安く呼ばないでよ。』
とある日。主様が屋敷にいない日に主様のことが好きだという貴族がデビルズパレスにやってきた。
『お前、貴族に対してそんな態度許されるとでと思ってるのか?』
『僕の仕えてるのは主様だけだし。てか、僕と主様は付き合ってるんだし何してようがあんたに関係ある?』
僕は煽りに煽る。
『っ……。いいのか?俺がフィンレイ様に悪魔執事の悪態を話せばお前らなんて……。』
『…勝手にすれば?』
『は?』
『僕には素晴らしい主様がいる。もし悪態を話したいなら話してもいいけど?もう1人の主様が許さないだろうけど。麻里衣様は僕より百合菜様のことを大好きだし。その人を怒らせたらどうなるかわかんないよ?』
『……。』
俺は汗を流す。
(麻里衣様と言うと剣術に長けた百合菜さんのお姉さん…っ。)
げしっ!
貴族の身体を蹴飛ばす。
『痛い思いしたくなきゃ出てけば?』
『く……。』
数時間後
『ただいま〜。』
『おかえりなさいませ!主様!』
『ふふ、ただいまぁらむりぃ。』
『早く会いたかったです!』
『ふふ、私も〜。』
『今から遊びましょう!トランプしましょう?』
『うん!』
🦋
『フェネス、この本面白いわ。読んでみて。』
『これですか?』
フェネスと一緒に本屋さんに来ていた。
『ふふっ。これ屋敷に帰ったら他のみんなにも読ませてあげましょうか。』
『はい。』
何冊か本の入った紙袋を抱え、屋敷に帰ろうとする。と、その時……。
『あ、あの。麻里衣さん。』
顔見知りの貴族に話しかけられる。
『あら、貴方は…以前どこかで…?』
『は、はい。この間のパーティで…。』
『なるほど…それで私に何か御用ですか?』
『その、えっと……。す、好きです!僕とお付き合いして頂けませんか!?』
『……!』
(主様に、告白…!?)
『……。』
(どうしようかしら。もちろん断るけど、貴族だし断ったら嫌な予感がする。いい人には見えるけど…。)
『…すみませんが、主様は俺とお付き合いをしています。俺は……麻里衣さんのことが本気で好きなんです。だから、貴方には譲りません。』
『フェネス……っ。』
『そうですか…。分かりました。では、麻里衣さん、これで。』
(良かった…。いい人だった。)
『…。』
『フェネス?顔が赤いけど…。』
『そりゃそうですよ…っ。主様のこと、本気で好きなんですから。それに、恋人に好きだって告白する人がいたら妬くに決まってます…っ。』
『…っ。』
(可愛いと思ってしまったわ。)
『さぁ、主様。』
フェネスは私の手を握る。
『帰りましょう。』
『えぇ。』
🧸
『すみませんが主様は不在です。要件なら俺が聞きますよ。』
『俺は直接主に話があるんだ。帰ってくるまで待ってる。』
『困りますよ…だいたい主様になんの用なんですか?』
デビルズパレスの門の前でいたちごっこを続ける。
『お前には関係ない話だ。』
『関係あります。だって俺は主様と付き合ってるんですから。』
『な、なにぃ!?』
『もしかして主様に……。』
『あぁ、そうだ。主に求婚しに来た。』
『……。』
ギリッと唇を噛み締める。
『それなら尚更、会わせる訳にはいきません。主様のことが好きなのは俺で充分です。』
『な…っ!』
俺は門を閉める。
『主様は渡しませんよ。絶対に。』
俺は無視して屋敷に入る。
『テディ、大丈夫だった?』
『主様…お帰りになってたんですね。』
『うん。テディに会いたくて。』
『主様……。ふふ、俺もです。』
(こんな素敵な人……他の誰にも譲りたくない。俺の大好きな人だから。)
🕯
ミヤジと一緒にエスポワールのキャンドルショップにいた時のこと。
『いい香り…ミヤジ、私これにするわ。』
『分かった。そしたらこれを買おうか。』
『えぇ。』
と、その時…。貴族の男性に声をかけられる。
『あの、麻里衣さんですよね?』
『は、はい。私に何か御用かしら。』
『っ、その…。す、好きです!僕と、付き合ってください!』
(ええええぇ!?)
『あ、えっと、顔を上げてください。私は……。』
『もしかして、他に好きな方が?』
『…はい。』
『そうですか…。その好きな方って…。』
『……。』
チラッとミヤジを見つめる。
『…済まないね。勇気を出して告白したと思うが私が主様の恋人なんだ。』
『……分かりました。』
男性は少し寂しそうに去っていく。
『…なんか、悪いことしたような気分ね。』
(でも、中途半端にするのはもっと相手を傷つけてしまう。)
『私もちゃんとはっきり言えば良かったね。ごめんね、主様。』
『ううん。大丈夫よ。私が好きなのはミヤジだけ。』
『主様…。あぁ。私もだよ。』
✝️
『あ、えっと、その、このバナナマフィンを……。』
ハウレスと私はハウレス行きつけのお菓子屋さんに来ている。だけどいつもの男の店員さんがいないようで、女性の店員さんにたじろいでいた。
(ふふ、可愛いな。)
その様子を見ていた時、肩を叩かれる。
トントン。
『?』
『百合菜さんですよね。えっと、私はパーティでお会いした時…。』
『あぁ…あの時の…。』
『あの時からずっと、あなたの事が好きなんです。良ければ私と……。』
『おい。』
ハウレスはバナナマフィンの入った紙袋を抱えて貴族に声をかけた。
『っ!』
『俺の主様に何か用か。』
『は、ハウレス、大丈夫だよ。』
『し、しかし…。』
『すみません。私は…。』
グイッとハウレスの手を引く。
『ハウレスと付き合ってますので、貴方の気持ちには応えられません!』
私はその手を引き走り出す。
『俺、情けないですね…。』
『どうして?』
『…妬いてるんですよ。主様に告白するなんて…。』
『ハウレス…。安心して。私はハウレスのことが好きだから。他の誰のことも好きにならないよ。』
『主様……。はい、俺もです。ずっと、これからも……大好きです。』
🪡
『百合菜さんはあんまり屋敷から出ない方なのか。エスポワールの街を歩いても見かけないからな…。』
俺はデビルズパレスの門から庭にいる百合菜さんを覗く。
※ストーカーやん
『あれは…悪魔執事…。やっぱり脅されて仕方なく主になってるんじゃないか?そうとしか思えない。』
『…。』
(あの貴族、主様のことが好きな貴族だ。
前に振られたのにまた来たのかな。)
『フルーレ?どうしたの?』
『あ、いえ……。』
(主様に気付かれないようにどっか行って欲しいな……。)
俺は主様を抱き締める。
『ふ、フルーレ…?』
ぎゅ……。
突然の出来事に頬を染める。
『……。』
俺は門の外を見る。
『っ、ひ…っ!』
俺は怖くなり後ずさりした。
(悪魔執事はやっぱり怖い…主に手を出したら俺もきっと…。)
『急に、どうしたの?』
『ふふ。主様が可愛くて、つい。』
『……っ。』
『照れた顔も可愛いですね。』
『も、もう……///』
次回
番外編44 『依頼で主様の彼氏役にならなきゃいけなくなった時の執事達の反応』
コメント
2件
ドゥフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフフ…今回最高すぎたぜ…😇次回ワックワクが止まらねぇ…!!