テラーノベル
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ー逃げ道は君になった。ー
🩷佐野勇斗 攻
💛吉田仁人 受
🤍山中柔太朗
❤️曽野舜太
💙塩﨑太智
しばらくして、
太智が部屋から戻ってきた。
💙「……ダメや。全然起きん。」
💛「そんなに?笑」
💙「うん。めちゃくちゃ寝とる。」
🩷「舜太、朝弱いからね。」
🤍「……昨日も結構遅くまで起きてたし。」
💙「でも俺らも同じくらいまで起きとったやん。」
太智が呆れたように言う。
💙「仕方ない。最終手段やな。」
そう言うと、
太智はもう一度部屋へ向かっていった。
💙「舜太ー!朝ごはんできたでー!」
すると。
❤️「……ほんま?」
さっきまで全く起きなかった
舜太の声がした。
💙「起きるん早っ!!」
数秒後。
❤️「おはよ……。」
眠そうな顔をした舜太が、
リビングに出てきた。
💛「……おはよう。」
❤️「おはよぉ……。」
💙「さっきまで何回呼んでも起きんかったのに、朝ごはんって言った瞬間起きるんなんなん笑」
❤️「……お腹すいたから。」
💙「単純すぎるやろ!」
俺たちはそんな舜太を見て、
思わず笑った。
🩷「じゃあ、食べよっか。」
勇斗先輩の言葉で、
俺たちはテーブルの前に座った。
今日の朝ごはんは、
簡単なものばかりだったけれど。
誰かと一緒に食べるからなのか、
いつもより美味しく感じた。
❤️「これ、美味しいな。」
💛「ありがとう。」
🩷「仁人が結構手伝ってくれたからね。」
💛「……そんなことないですよ。」
🤍「……俺も手伝った。」
🩷「……うん。」
💙「なんで柔太朗まで対抗しとんねん笑」
❤️「めっちゃ面白いな笑」
柔太朗は何も言わず、
少しだけむすっとしていた。
朝ごはんを食べ終えて、
しばらくすると。
💙「なあ!」
太智が突然声を上げた。
💙「今日も遊ばん?」
❤️「太智、ほんま元気やなぁ。」
💙「夏休みやで!遊べるときに遊ばんと!」
🤍「……何するの?」
💙「ゲームセンター!」
その言葉に、
柔太朗が少しだけ反応した。
🤍「……いいね。」
💛「柔太朗、ゲーム好きですもんね。」
🤍「……仁人くんも好きでしょ?」
💛「うん。」
すると。
🩷「……じゃあ、行こっか。」
勇斗先輩が笑った。
❤️「決まりやな!」
こうして俺たちは、
ゲームセンターへ向かうことになった。
ゲームセンターに着くと、
太智は真っ先に中へ入っていった。
💙「うわっ、めっちゃ広いやん!」
❤️「太智、子どもみたいやな笑」
💙「ゲームセンター来たらテンション上がるに決まっとるやろ!」
俺はそんな太智を見ながら、
少し笑った。
すると、
隣にいた勇斗先輩が俺を見る。
🩷「仁人、楽しそう。」
💛「……そうですか?」
🩷「うん。」
💛「……別に、普通です。」
🩷「ふーん?」
なんだか見透かされているようで、
俺は少しだけ目をそらした。
🤍「……仁人くん。」
柔太朗が俺を呼ぶ。
🤍「これ、やらない?」
柔太朗が指さしたのは、
音にあわせて鍵盤を叩くゲームだった。
💛「……あ。」
🤍「一緒にやろ。」
💛「うん。」
俺が柔太朗の方へ向かおうとすると。
🩷「待って。」
勇斗先輩に呼び止められた。
💛「……はい?」
🩷「俺もやる。」
🤍「……勇斗も?」
🩷「うん。」
💙「じゃあ、みんなで勝負やな!」
❤️「負けた人、ジュース奢りな!」
💛「……なんで俺まで。」
🤍「……勝てばいい。」
ゲームが始まる。
最初はみんな余裕そうだったのに、
途中から太智が急に本気になった。
💙「ちょっ、待って!今のズルくない!?」
❤️「ゲームにズルとかあるん?」
💙「ある!」
💛「……ないぃ!笑」
みんなで笑いながら、
ゲームを続ける。
そして結果は。
🤍「……俺、一位。」
💛「やっぱり。」
柔太朗は、
当たり前のような顔をしていた。
二位は俺。
三位が勇斗先輩だった。
🩷「……仁人、強いじゃん。」
💛「柔太朗に教えてもらったので。」
🤍「……。」
柔太朗が少しだけ笑った。
すると、
勇斗先輩が少し不満そうな顔をする。
🩷「俺も今度教えて。」
💛「……先輩に?」
🩷「うん。」
💛「いいですけど。」
すると柔太朗が、
勇斗先輩を見る。
🤍「……俺がいるのに?」
🩷「別にいいじゃん。」
🤍「……。」
💙「また始まった笑」
❤️「ほんま仲良いなぁ。」
💛「……仲良いんですか?」
💙「仁人以外、みんな気づいとると思うで。」
💛「……何がですか?」
💙「いや、何でもない笑」
なんだろう。
太智は笑っていたけれど、
俺にはよく分からなかった。
しばらく遊んだあと。
俺たちはクレーンゲームの前にいた。
ガラスの向こうには、
小さなぬいぐるみが並んでいる。
💛「……可愛い。」
思わず、口に出してしまった。
🩷「取ってあげよっか?」
🤍「……俺も。」
二人が同時に言った。
💛「……え?」
🩷「仁人、欲しいんでしょ?」
🤍「……俺も取る。」
💛「いや、別に……。」
💙「勝負やな!」
❤️「どっちが先に取れるか!」
💛「勝負だったんですか?」
俺が止める前に、
二人はゲームを始めていた。
🩷「……絶対取る。」
🤍「……負けない。」
二人とも、
なぜかものすごく真剣だった。
そして。
ポトン。
先にぬいぐるみを取ったのは、
柔太朗だった。
🤍「……。」
柔太朗はぬいぐるみを取り出すと、
俺の前に差し出した。
🤍「……はい。」
💛「え、俺に?」
🤍「……欲しそうだったから。」
💛「……ありがとう。」
俺がぬいぐるみを受け取ると、
柔太朗は少しだけ嬉しそうに笑った。
🩷「……。」
隣を見ると、
勇斗先輩が少し悔しそうな顔をしていた。
💙「柔太朗の勝ちやな笑」
❤️「勇斗、めっちゃ悔しそうやん。」
🩷「別に。」
🤍「……ふふ。」
珍しく、
柔太朗が声を出して笑った。
ゲームセンターを出る頃には、
空が少しずつ暗くなっていた。
💙「めっちゃ遊んだなー!」
❤️「太智、朝からずっと元気やったな笑」
💙「まだ元気やで!」
💛「……すごいですね。」
帰り道を歩いていると。
💙「……あ!」
突然、太智が立ち止まった。
❤️「どうしたん?」
💙「見て!」
太智が指さした先には、
小さなお店があった。
その店の前には、
夏らしいものが並んでいる。
💙「手持ち花火やん!」
俺たちは、
思わず足を止めた。
❤️「また花火するん?」
💙「夏休みやで?」
❤️「それはそうやけど笑」
💙「せっかくやし、やろーや!」
🤍「……いいね。」
🩷「俺も賛成。」
そしてまた、
四人の視線が俺に向く。
💛「……俺も、やりたい。」
俺がそう言うと、
太智が嬉しそうに笑った。
💙「よし、決まり!」
俺たちは手持ち花火を買い、
少し歩いた先の、
人の少ない広場へ向かった。
空はすっかり暗くなっていた。
太智が花火に火をつける。
パチパチ。
小さな光が、
暗い夜を照らした。
💙「うおー!綺麗!」
❤️「太智、ほんま子どもやな笑」
💙「舜太もやる?」
❤️「やる。」
二人が楽しそうに花火をしている。
少し離れたところでは、
柔太朗が新しい花火を取り出していた。
🤍「仁人くん。」
💛「うん?」
🤍「これ、一緒にやろ。」
💛「うん。」
俺が柔太朗の方へ行こうとすると。
🩷「仁人。」
後ろから、
勇斗先輩に呼ばれた。
💛「……はい?」
🩷「俺のも、一緒にやらない?」
俺は柔太朗と勇斗先輩を見る。
💛「……えっと。」
🤍「……。」
🩷「……。」
まただ。
💛「……じゃあ、みんなでやりましょうよ。」
💙「それが一番平和やな笑」
❤️「仁人、頭ええな笑」
結局、
俺たちは五人で並んで花火をした。
パチパチと音を立てながら、
小さな光が夜に消えていく。
その光を見ながら、
俺は思った。
夏休みが始まってから、
まだ数日しか経っていない。
なのに。
去年までの夏休みよりも、
ずっと濃い時間を過ごしている気がした。
💛「……綺麗ですね。」
俺がそう言うと。
🩷「うん。」
勇斗先輩が答えた。
🤍「……うん。」
❤️「綺麗やな。」
💙「夏って感じする!」
五人の声が重なる。
そして。
手持ち花火の光が、
少しずつ小さくなっていく。
俺はその光を見つめながら、
小さく笑った。
――今年の夏は、
きっと今までとは違う。
全然投稿してなくてごめんなさいm(._.)m
なので長めにしました!!!
コメント
1件
うわあ、夏の青春がぎゅっと詰まってた…! ゲームセンターでの柔太朗と勇斗先輩の仁人くん争奪戦、めっちゃ笑ったし、最後の花火のシーンはすごく綺麗で胸が温かくなりました。みんなで並んでる光景が目に浮かぶみたいで、読み終えたあと自然と笑顔になってた。長めに書いてくれてありがとうございます、この濃密な夏の空気感、すごく好きです。次も楽しみにしてます!
𝕔𝕠𝕔𝕠
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