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___今日の空綺麗だね、とっても澄み切った青あの中に飛びそんでしまいたいわ、

___そうだね、あの空を見ていたら気分が晴れ

て今ならなんでも出来そうだよ



なんとなくテレビをつけたらドラマが終盤に差し掛かっていた。見たこともタイトルも知らなかったが、この会話の分脈、制服、おそらく高校生であろう男女が1人ずつ…恋愛系のドラマだということは勘づいていた。薄暗い部屋の中でテレビだけが光っている。テレビの液晶越しに2人の会話を聞いていた。

「空、か、」

多分2週間ぶりにカーテンを開けてみた。思った以上に眩しく、わっと声を少しあげてしまった。空を見たの、いつぶりだろう…空を眺めてみる。青、雲ひとつない晴天、アスファルトがとても熱そうだ、、考え事はそれくらいにして、カーテンを閉めた。少なくともカーテンを自分で開けることはもうないだろう。と考えた。

「みんなはこんなもので活力が湧いてくるんだ……わからないよ」

私はだんだん感情が薄れていってる気がした。


何か嫌なことでもあったのか、と聞かれたことがあるが、別にそういう訳では無い。むしろそういう人間関係とかには恵まれてきた方だと思っている。でも何故かこうなってしまった。何となく周りと違っていて、少し息苦しくなってしまい笑える日が少なくなった。高校は1年生の後期の途中で中退し通信制に変えた、必要最低限のこと以外は自分の部屋から出ていない、毎日薄暗い部屋で起きて1日何もせずまた寝て起きて……を繰り返していた。あ、もちろん高校の勉強をしないといけないのである程度学校から出された課題をやっている。

お父さんとお母さんも一緒に暮らしている。最初の方はなんで急に高校を通信制に変えてしまうのか、最近元気がなくて様子がおかしいだとか、いろいろ心配してくれたが、ずっと無視をし続けていたらいつの間に部屋にご飯だけ置きに来るようになって、話しかけて来なくなった。3つ下の弟がいるがそいつも両親と同じように話しに来なくなった。まぁ、元々あまり仲良くなかったしこれと言った変わったことはなかったけど。そんな感じで毎日特に何もしない、話さない、まま高校2年生の夏を迎えようとしていた。


ピコン

「パソコンからの通知…あ」

通知ボックスに1件の通知が来ていた。

『夜空さんおはようございます、今日はちゃんと寝ましたか?』

aoya__この人はネットで知り合った人。顔も見たことないし会ったこともないが、優しい人なんだろうなぁ…と思っている。

夜空__これはネット上での私の名前。これは本名ではなく本名は”麻眞花”だ。


夜空『おはようございます、きょうはちゃんと寝ましたよ笑心配ありがとうございます🙇‍♀️』

aoya『そうですか、良かったです。あ、俺そろそろ学校行かないと…遅刻しちゃうんです💦笑』

夜空『もうそんな時間…がんばってください』

aoya『行ってきます!』

夜空『行ってらっしゃい』


「……ふぅ……学校、かぁ」

少し溜息をつき、まだ学校を通っていた頃を思い出した。私がいま学校に通っていたらこういうチャットだけじゃなくて友だちとかと普通に話せていただろうか。

「……まぁいいや、わからない」



ドタドタドタ……


「はなぁぁぁぁ!!いるぅぅぅぅぅ!?!?」


今日も…来た

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