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蜂蜜きな子
16
#犬
ここと🌹🫶 @低浮
203
みみ
49
17章目行きます。
21項目
2:08
ライブラ!
●●●
山
「ちょっとみんな、男同士でケンカしてないで!私は五番の依代を壊しに行くんだから!」男たちが過去の本を巡ってバチバチに火花を散らす中、寧々ちゃんが私の手をぎゅっと引いた。
「露葉ちゃん、行くわよ!」「うん……っ!」
私たちは混乱に乗じて、土籠先生の依代が隠されている、書庫の最奥の隠し部屋へと駆け込んだ。
そこは、無数の本棚に囲まれた静寂な空間。その中央のガラスケースの中に、黒い『封』の札が貼られた、怪しくも綺麗な「月白の石』一一土籠先生の依代が厳重に保管されていた。
「あったわ!これを剥がせば……!」
寧々ちゃんがガラスケースに手を伸ばした、その時だった。
「…..おいおい、お嬢ちゃんたち。俺の心臓(よりしろ)をそんなに簡単に壊されちゃ、困るんだよなぁ」
背後から、白衣を揺らしながら土籠先生が音もなく現れた。
いつもの気だるげな様子だけど、その鋭い瞳は真っ直ぐに私を捉えている。蜘蛛の異形の腕が怪しくき、部屋の出口を完全に塞いでしまった。
「土籠先生……つ」
私が一歩下がると、先生は長い足でスッと私との距離を詰め、私の前に膝をついて目線を合わせた。大きな手が、私の薄青い髪をそっと優しく撫でる。
「泡沫。お前、あいつ(花子くん)の過去を見て、どう思った?….あいつの愛は重すぎる。怪異になったあいつのそばにいたら、お前のその消えそうな身体は、本当に彼岸(あっち)に連れていかれちまうんだよ」
土籠先生のサファイアのような瞳が、狂おしいほどの独占欲で揺れる。先生は私の手首の月のブレスレットに触れ、そのまま私の手を自分の胸元一一代のすぐ近くへと導いた。
「俺の依代を壊したきゃ、壊していい。……だがな、交換条件だ」先生の顔が近づき、耳元で大人びた低い声が甘く囁かれる。
「この依代の代わりに、お前のそのオッドアイも、薄青い髪も、全部俺のものにしてくれ。俺の書庫に、お前を永遠に閉じ込めて、誰も触れられないように守り続けてやる。…..あいつの『月」なんかより、俺の方が、お前をずっと現世(ここ)に繋ぎ止めておけるぜ?」「ーー先生(ゴバン)、そこまでにしときなよ」背後の本棚の上から、ゾッとするほど低い声が響いた。黒い煙と共に飛び降りてきたのは、目が完全に据わった花子くんだった。包丁を強く握りしめ、土籠先生と私の間に強引に割り込んでくる。
「僕の目の前で、僕の葉を口説くなんていい度胸だね。五番……いや、土籠」「チッ、邪魔が入ったか。七番、お前は昔からしつこいんだよ」
土籠先生がめんどくさそうに頭を掻きながらも、その瞳にはガチの嫉妬がパチパチと弾けている。
「露葉さん、今です!依代を!!!」
廊下からボロボロになりながら走ってきた光くんが叫ぶ。
「露葉ちゃん、今よっ!!」
寧々ちゃんが叫ぶと同時に、私は土籠先生の胸元にあった、依代の「封』の札を思い切り引っ張って剥ぎ取った。
ーーパリリンッ!!!
その瞬間、ガラスが割れるような美しい音が書庫全体に密き渡り、五番の境界が光の中に溶けていく。
「あは、泡沫。札を剥がす手まで可愛いじゃねえか。……でもな、これで終わりだと思うなよ?お前は絶対に、俺の書庫(ほん)に刻み込んでやるからな…..」
世界が崩壊していく中、土籠先生は最後に私の類に冷たいキスを落とし、大人びた妖しい笑みを浮かべて消えていった。
「ーーっ、土籠のジジイ、やりやがったな……つ!!」
花子くんが嫉妬で発狂しそうな顔で、消えていく土籠先生の空間を睨みつける。
光くんも「路葉さんの綺麗な類に何しやがるツ!!」と大激怒。
五番の依代を無事に壊したものの、土籠先生の「大人の本気の執着」をこれでもかと植え付けられ、私の愛されドミノはさらに加速していくのだったーー。
コメント
1件
第17話、めっちゃ重くて甘くてやばかった……😭💔 土籠先生の独占欲が凄まじすぎて、大人の執着ってこういうことかって震えた。特に「お前のオッドアイも髪も全部俺のもの」って囁くシーン、背筋がゾクゾクしたよ。最後に頬にキスして消えるのも、花子くんと光くんがブチギレるのも全部最高だった……。 この作品の「重い愛」の描き方、本当に好き。次が待ち遠しいです🌙🤍