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それよりもこの家、
熊とかの野生動物が出そうで少し怖い。
現に猪は見たことがあるからな。
熊もいつか出るんじゃないかって
毎日ヒヤヒヤしている。
そういえば今年は秋が随分長いような気がする。
もう11月が終わる頃なのにも関わらず、
木々には夕焼けが生っていた。
何が困るって落ち葉の掃除をしなくちゃ
いけないのが一番困る。
しかも、雨が降った日には最悪だ。
だから今日も俺はこうして落ち葉の掃除をする。
隅から隅まで。
「ん?」
あれ..
こんなとこに祠みたいのあったっけ?
家の裏を掃除していないと思い、
家の裏に向かうと祠のようなものが目に映った。
蔦とか苔とかが生えてて古びているようだ。
せっかくだからこれも掃除してしまうか。
そう思い、俺は祠に触れた。
瞬間、紅葉から金魚が出てきて空を泳いだ。
あの時と同じように。
「は…?」
俺がそう声を漏らしている間も
色鮮やかな金魚たちは俺の周りをグルグルと
回っていた。
途端、目の前で桜吹雪のように
紅葉が吹雪いた。
俺は反射的に目を瞑ってしまった。