テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#snjn
のりもちさん
11,760
み!
2,208
仁人side
ガチャりと玄関が開く音が聞こえた。
柔太朗が帰ってきた。
足音が段々と近づいてきて、リビングの扉が開き柔太朗が入ってくる。
仁人「柔太朗、こっち…」
俺は自分の隣をポンポンと叩き、横に座るよう促す。
柔太朗は手を洗い、俺の隣に座った。
柔太朗「で、話ってなに?」
俺は少し躊躇ったあと、俯きながら口を開く。
仁人「…柔太朗、俺達さ」
「別れよう」
柔太朗「えっ」
横にいる柔太朗の顔を見る。
目を見開き、驚いていた。
柔太朗「なっ、なんで、俺たち上手くいってたじゃん!」
上手くいってた…か。
仁人「そう思ってるのは柔太朗だけじゃない? 最近の柔太朗はどこか素っ気なくて冷たい、俺といる時間なんて作ってくれない」
そして何も言わない柔太朗に腹が立ち、
仁人「それってさ、付き合ってる意味ある?」
柔太朗「それはごめん…でも、俺はまだ仁ちゃんが好きだ、別れたくない」
好き、別れたくない…。
そんな言葉、今の柔太朗に言われたって信じられるわけがない。
仁人「そう、でも俺はもう柔太朗なんか…好きじゃない」
まとめた荷物を持ち、リビングを出る。
玄関につき扉を開け、出ていく前に柔太朗へ言う。
仁人「これからはただのメンバー、みんなにも心配かけるから普通に接して。じゃあね」
そう言い、俺は扉を閉めて出ていった。
予め新しく住む場所は用意してあった。
タクシーに乗り、アパートの住所を伝える。
車に体を揺られながら考える。
これで良かったんだ、正解なんだって。
今日で最後。
柔太朗、今までありがとう…。
────────────────────────
柔太朗side
家に着き、リビングに入ると仁ちゃんがソファに座っていて、
仁人「柔太朗、こっち…」
と、自分が座っている横を叩き、俺が座るように促す。
俺は手を洗い、すぐに仁ちゃんの隣に座った。
柔太朗「で、話ってなに?」
俺がそう言うと、仁ちゃんは少し黙ったあと俯きながら言った。
仁人「…柔太朗、俺達さ」
「別れよう」
柔太朗「えっ」
聞き間違いかと思った。
でも、仁ちゃんの顔を見て、本当なのだと分かった。
柔太朗「なっ、なんで、俺たち上手くいってたじゃん!」
そう、俺たちは上手くいっていた。
2年間も愛し合ってたじゃん。
仁人「そう思ってるのは柔太朗だけじゃない? 最近の柔太朗はどこか素っ気なくて冷たい、俺といる時間なんて作ってくれない」
俺はハッとする
仁人「それってさ、付き合ってる意味ある?」
柔太朗「それはごめん…でも、俺はまだ仁ちゃんが好きだ、別れたくない」
別れたくない。
俺はまだ仁ちゃんのことが好きなんだ。
お願いだよ…。
仁人「そう、でも俺はもう柔太朗なんか…好きじゃない」
そう仁ちゃんは、苦しそうな冷たい表情で言った。
俺は何も言えず黙り続けることしか出来なかった。
すると仁ちゃんは、いつの間にか荷物を持ち、家を出て行こうとしていた。
「行かないで」と引き留めようと声を出そうとした瞬間、
仁人「これからはただのメンバー、みんなにも心配かけるから普通に接して。じゃあね」
あぁ、仁ちゃんは本気なんだと分かった。
俺はそのまま出ていく仁ちゃんを見続けることしか出来なかった。
ねぇ、どうしたら前みたいに戻れる?
ごめん、ごめん…。
謝っても無駄だと分かってる。
俺…まだ仁ちゃんのこと好きだよ。
コメント
1件
うわぁ…第4話、めっちゃ切なかった🥀 二人の視点で描かれてて、仁人の「好きじゃない」って言葉と、柔太朗の「まだ好きだよ」って心の声が対照的で胸がギュッてなった。 別れを切り出した側も、切り出された側も、どっちも苦しくて、でももう戻れない14年間の重みがひしひしと伝わってきたよ。 よすさん、こんなにリアルなすれ違いを書けるの、すごいです…。続きが気になるけど、今はこの余韻に浸らせてください🌙