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カクッ……と三神先生を見ると
「やっと目が合った、樋代さん。行こうか?」
と秋晴れの澄んだ空が、さらに澄み渡るような微笑みでクラクラとする。
「は……ぃ……」
と頷いて膝の上の手を見ると
―― ぅわっ……シュシュ……
着替える前に使っていたシュシュが左手首にあるのを発見した。そっと外して、バッグの中に入れると
「それ、いろいろ持っているよね?好き?」
と先生が前を向いて運転したまま聞く。
―― 見えてたんだ
「……好きっていうか……時々無心になれる作業で、作るんです。使い切れないくらい、同じ柄のがいくつも出来ちゃったりしてます」
「ハンドメイドってこと?」
「フフッ、カタカナ語にするとお洒落に聞こえますね」
「それって……」
三神先生はゆっくりと赤信号の交差点で停車すると
「ヘアアクセサリー、だよね?」
と私を見た。
「そうですね。家ではアームバンドにすることもありますけど。あと、職場では同じようなペットボトルに自分のマークとしてつけている人も見たことありますね」
「なるほど」
静かにアクセルを踏んだ先生に
「もしかして……使われます……?」
と、束ねる長さもない先生の髪を見ながら言うと先生が肩を揺らした。
「僕は使わないけれど。もしも樋代さんが作っただけで使わないままの物があるなら、ボランティアだと思って、僕に預けてもらえないかな?」
「こんなものが役に立ちますか?」
「喜んでもらえると思うんだ」
そう断言した先生の話は、こうだった。先生の事務所で年に数回、支援している児童施設があるらしい。例えば、法人案件の依頼会社が食品関連会社だと、事務所へ段ボール箱で食品が送られてくることがある。それを施設に届けるそうだ。
「女の子が10人くらい、今はいるかな。先生は女性がほとんどだよ」
「お役に立てるなら嬉しいです!きれいな状態のを選んで、簡単にラッピングして用意します!」
「ありがとう。それは喜ばれるよ」
「いえ、私の方こそ、良かったです。一時期、こんもりとした丘が出来るくらい黙々と作っていたので……それで先生、ちょっとお仕事をさせてしまうようで申し訳ないのですが……」
「何かあった?」
「はい、実は昨日……」
私は母たちがうちへ来た経緯を伝えた。
コメント
3件
樋代ちゃんのお手製のシュシュ、三神先生もぜひともご自宅に〜😁
三神先生、樋代ちゃんは恥ずかしかったのおわかりでしょう?🤭それでも目を合わせたかった…(๑ÖㅁÖ๑)キュ━━━━━ン♥ฺ それにしても三神先生、よ〜く見てる!お仕事柄もあるかな?いーや樋代ちゃんのことだから…ですね(*´∀`)σツンツン あのシュシュがね〜🎁✨ お母さん達の話もだけど、その後の突撃とお兄さま達の話もするでしょ? 三神先生の反応は…楽しみ〜🎶
徹宅に直撃したなんて聞いたら三神センセ、びっくりしちゃうね😅