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今回は、雨公がどんな一日を送っているのか、吾輩「小雨丸」が教えてしんぜよう。
まず、雨公はほとんど寝ない。神様の体になってから寝るところを吾輩はほとんどみたことがない。最も神様になる前の雨公のことはそれ程知らないのだが。
今は橙の家で静養中。
何があったのか知らないが、「海音」という少女の前では手荒なことができないらしく、今はちゃんと休んでいるようだ。
吾輩は、今、雨公の隣にいる。橙公が吾輩を雨公家から雨公の元へ連れ出してくれたのだ。
話が逸れたな。失礼。
雨花は修行した後、
そのまま休みもせず、仕事に向かう。
雨公は、橙公の話だと、事務仕事は時々サボっているようだ。瑠璃公と一緒に橙公にイタズラをして、橙公から鉄拳を下されている。それでも懲りずにやっているのが雨公と瑠璃公らしい。
きっと活き活きとやっているんだろうな。
瑠璃公とイタズラをしない時は、決まって修行をし続けている。しかし、裁判はとても真面目に行っている。「正しい裁判」ではなく「被告人に沿った裁判」を心がけている……つもり、だそうだ。雨公らしいな。
仕事から帰ってくるともうお分かりだろうが、修行をする。自分の部屋に「神通力・【凪】」という周りに音を出さないように術をかけて、誰にもバレないようにして、修行を行う。
打ち込み台に打ち込んでいき、神通力と妖術で打ち込んでいく。
特に、雨公は神通力を伸ばしていく。
部屋の中で、天気を変えたり、地響きを起こしたり、時を少しの間止めたり、記憶を操作したり、様々な神通力を行う。
そうやって一日の大半はずっと修行ばかりしている。
しかし、そんな雨公でも、誰かに誘われると修行を一旦やめることもある。
雨公と出会ったばかりの頃、あれは、雪の降るとても寒い夜だった。吾輩の親は寒さで亡くし、吾輩も今にも死にそうだった。その時に、たまたま出会ったのが、まだ神様になったばかりの雨公だった。
「可愛い!寒いでしょ?うちに住もうよ!」
そして、吾輩の命を救ってくれた。
その時の雨公は、修行ばかりを優先して、あまりきっかけがないと誰かと遊んだりするような発想すらなかったのかもしれない。
今も修行ばかりしているが、少しずつ自分の好きなことを優先することを覚えて欲しいものだ。
なぁ雨公……お主は……
やっぱり……
いやなんでもない。今回の話はあまり暗くさせたくない。
そうだ!一つ雨公の好きなことを教えてやろう。それは……
フンコロガシ競争だ!!!!
黄泉比良坂の保育園児たちと最初はフンコロガシ相撲だったのだが、相撲をしている時は、糞が放置され、そのまま帰ってしまう園児たちが続出し、その発案者である雨公と園児たちはこっぴどく保育士に怒られ、反省した結果、フンコロガシ競走になったのだ。
ルールは簡単。自分のフンコロガシの糞を一番大きくさせたものが勝ち。
勝者にはスナック菓子が贈呈される。
雨公はよくこれを開催し、吾輩をよく優勝させてくれる。吾輩は、ユニコーンと不死鳥の糞とそれに雨花の神通力と妖術をほんの少し込めたものを食べてるせいか、さほど力を出さなくても、少し余裕で勝てるのだ。
勝てて悪い気はしないので、吾輩もこの競走は好きだ。
まぁこんな感じで、雨公の一日ルーティンは終了だな。
みんなはいつも頑張っている。
例えば学校や仕事に行けてなくても、きっとその事や他のことでも悩んでいるのだろう。
誰かに迷惑をかけても、間違っても、人を傷つけても、それはお主らを構成する上で必要なものなのだ。周りは許してくれなくとも、
「自分みたいな人生送らないで下さい」「こんな人生は間違っている」なんて淋しくなること言って欲しくも想っても欲しくない。
雨公から言わせれば、綺麗事かもしれないが、人を傷つけてばっかりの人生を送っていると感じていても、傷つけるということは、決して無駄なことじゃない。傷つけることで初めて分かることができる気持ち。後悔しないと得られなかった気持ち。それがあるからこそもっと他人や自分を大切にしようと想えることもある。
だから、
どうか、どうか、
自分を殺さないで欲しい。
自分の人生に投げやりにならないで欲しい。
自分の人生を間違いだらけだなんて想って欲しくない。
誰かにとってはお主の人生が綺麗だと想ってくれる奴だって確かにいるはずなのだ。
お主の人生に光を感じて連れ添ってくれる者もいるはずなのだ。
まだ会えていないだけで。
少なくともこんなちっぽけな話をきいてくれてる時点でお主は吾輩は優しいと想うぞ。
この話に怒りや憤りを感じる者もいるだろう。こんな文章キモイと感じる者もいるだろう。
そう想うのもお主自身だ。
それで良いんだよ。
では、吾輩は沢山話してお腹が空いたので雨公に餌をせがみにいくとするかな。
今言ったことは雨公には秘密にしてくれ。
知ったら吾輩にまで気を使ってしまうからな。
……幸せになるのだぞ?