テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
1,314
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
夜。
部屋の電気は消えている。
でも。
みことは布団の中で目が完全に開いていた。
(無理)
枕に顔をうずめる。
観覧車。
『君と話すの好きだよ』
『頼りにしてる』
『LANでいい』
👑「……っ」
足をばたばたさせる。
静かに。
家族にバレないように。
(LANさんって呼んだ)
思い出した瞬間、心臓が再起動。
だめだ。
好きだ。
完全に。
尊敬とかじゃない。
安心とかだけじゃない。
あの距離で、あの声で、あの笑顔。
👑「好き……」
声に出してしまう。
即座に布団に顔を埋める。
そのときスマホが震える。
【こさめ:起きてる?】
秒で返信。
【みこと:起きてる】
【こさめ:眠れないでしょ】
図星。
【みこと:うるさい】
【こさめ:恋してる顔してた】
【みこと:見ないで】
【こさめ:LANさんって呼んだときの顔やばかった】
【みこと:やめて】
布団の中でじたばた。
【こさめ:ねえ】
【みこと:なに】
【こさめ:好きなんでしょ】
少し、間。
みことは画面を見つめる。
そして。
【みこと:うん】
送信。
心臓どくん。
【こさめ:やっと言った】
【みこと:うるさい】
でも。
不思議と、怖くない。
切ないけど、温かい。
「……会いたいな」
ぽつりと呟く。
自分で言って、自分で赤くなる。
完全に恋する人。
同じ夜。
LANは自室の机に向かっていた。
開いたノート。
でも視線は止まっている。
(今日)
観覧車。
緊張していたみこと。
名前を呼んだ瞬間の、あの顔。
小さく息を吐く。
🌸「……まずいな」
スマホを手に取る。
送信先。
【いるま】
数分後、通話。
📢『珍しいね』
いるまの落ち着いた声。
🌸「相談」
📢『うん?』
少し沈黙。
LANは窓の外を見る。
🌸「一年の書記」
📢『みこと?』
🌸「うん」
いるまが少し笑う。
📢『早いな』
🌸「何が」
📢『自覚』
LANは言葉に詰まる。
🌸「……分かる?」
📢『観覧車で二人きりにしたの、誰だと思ってるの』
やっぱりお前か。
🌸「緊張した」
📢『LANが?』
🌸「うん、俺が」
電話の向こうで笑い声。
📢『珍しいな』
LANは静かに言う。
🌸「みことといると、落ち着く」
📢『うん』
🌸「でも同時に、落ち着かない」
📢『うんうん』
🌸「目で追ってしまう」
少しの沈黙。
📢『それは、恋じゃん笑』
今日二回目。
LANは苦笑する。
🌸「やっぱり?」
📢『うん』
🌸「三年と一年だよ」
📢『関係あるか?』
📢『好きなら好きでいいじゃん』
LANは少し黙る。
そして、小さく笑う。
🌸「え〜いるま、俺困っちゃう」
📢『だまれ』
📢『嬉しそうだな』
否定できない。
🌸「……大事にしたい」
本音。
📢『じゃあ、ゆっくりしな』
🌸「うん」
通話が切れる。
机の上のスマホを見つめる。
連絡する?
いや、さすがに夜遅い。
でも。
画面が光る。
【みこと:今日はありがとうございました】
タイミング。
LANは少し驚いて、微笑む。
【LAN:こちらこそ。楽しかった】
数秒後。
【みこと:先輩が良ければまた一緒に出かけたいです】
止まる。
心臓が少し強く鳴る。
LANはゆっくり打つ。
【LAN:うん。今度は二人で】
送信。
少しして。
【みこと:はい!】
LANは小さく息を吐く。
🌸「やばい、まずい」
でも。
顔は、嬉しそうだった。
同じ夜。
すちは天井を見つめていた。
🍵「え、彼女、可愛すぎだろ」
こさめから来た【今日は幸せだった】のメッセージを見返している。
本日の一言 ねむい