テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
#第6回テノコン
#一次創作
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
眩しい朝日に照らされ目を覚ます。
昨夜はなんとか刺されずに生き残れたようだ。
まだ寝ぼけている頭のままキッチンへと向かう。
「おはよう、意外と朝早いんだな」
なんとエプロン姿で朝食を作っていたようだ
「まだ作ってる途中だから先に着替えてきてくれ。それまでには作り終えておく」
部屋で着替えるといい、と促される。
流石に昨日の夜にもらった家着のようなもので出かけるには寒すぎたため、ザ・旅人といった感じの昨日着ていた服をまた使うことにした。
「そろそろ出るぞ」
『わかりました』
朝食も着替えも終えて、いざ出発。
そこからは忙しかった。
食料探しつつ歩いて、節約して、寝床を作って夜を過ごし、朝起きればまたその繰り返し。
それらを3日ほど続けていると人が通るような、整備されている街を見かけ安堵してしまった。
「ここが人里だ。もう迷うなよ」
『ありがとうございます………あの、』
「なんだ?」
『ここってどこなんでしょう、?』
「は?」
「はぁ…そういうことか…」
完全に宇宙猫になっていた男性になんとか意識を戻させ事情を説明した。
「災難だなアンタ…」
『ごもっともです』
「仕方ない…今持ってる持ち物は?」
『えっと…護身用ナイフに最低限の治療箱…あとは黄色とオレンジが混じった水晶ぐら…』
「…?。どうした」
『いえ…この水晶、前見た時は紫色だったのですが…』
「色が変わっている…と」
『はい…元はと言えばこの水晶をとってからあそこにいましたし…』
「…ってことはこの水晶が何か手がかりになるわけだ。アンタ能力は使えるか?」
『能力…?』
「嗚呼、ここではそれぞれ6割が無能力者、4割が能力者なんだ。もしかしたら能力を持っているかもしれないと思ってな」
『能力を…』
「水晶を持ってみて、どう感じる?」
『何か…力を感じます』
「ならそれを持って念じてみろ」
『念じる……』
「そうだ。慣れ初めはまず、体幹を固めて目を瞑る、両手で持つと体幹が持ちやすい。そして何も聞かないようにするんだ」
「ただ、念じる。それ以外は何も考えるな」
体幹を固め、目を瞑り、念じる………
(なら………)
いつも友達と店で食べていた物を思い浮かべ、想像からまるで現実に出すように。
念じて念じて念じてそれ以外は全部消す
そうしていると、急に疲労感がくる。
何が起こったのかわからず目を開けてみると
ファーストフードが目の前に浮かんでいた。
「これは………」
『た、食べ物が浮いてる…』
手に取ってみると食べ物の浮遊感が消え重さを感じた。
『いただきます…』
恐る恐る口に含めてみると、お店で食べたあの時と同じような味がした。
『おいしい……』
「この能力は初めて見たぞ…」
『えっ』
「この世界の能力は自然ものしかないんだ。食べ物を出すなんて聞いたことがない」
『そんな…だって私…』
「すまない、だが現に僕は水の能力なんだ。その能力は前代未聞だ。」
「…もしかしたらアンタ、チートもんの能力を手に入れてるかもしんないぞ」
『嘘………』
「テレパシーはできるか?」
『わかりません…やってみます』
≪できて…ますかね?≫
<できてるぞ、感覚はどんな感じだ?>
≪少しだけ頭がビリビリしてます…電流が微妙に流れてるような…感じです≫
<全く同じ感覚だ。しかもテレパシーで伝えるだけでなく会話できるとまで来た>
≪すみません…ちょっと…限界…≫
『ゔっぅ………頭が痛い…ジンジンします…』
「っおい、そんなにフラついたら…」
手から水晶が滑り落ちた。
音を立てて水晶にヒビが入る
『い”ッ?!!?!ぁ”』
気絶しそうなほど身体中が痛い。
「無理を言うかもしれない、その水晶を念じて治せるか?それだけしてもらえると助かる」
治す…水晶を治す…
あやふやながらもそう念じるとすぐにひび割れが治る…が
また更なる疲労感を感じ、周りが真っ暗になった。