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桃ーside
重い足を何度も必死に動かし、気絶するように布団に入った。
朝起きて、丁寧に梱包された荷造りに苦笑を浮かべる。鏡に映る自分は醜くて仕方がなかった。沢山の痣に、隈。それなのに、笑顔で振る舞う「優等生」であり続ける自分が憎たらしかった。
そうしている内に、玄関にチャイムの音が一つ鳴り響いた。
母「随分と早いわね、!」
「らん?出てくれる?」
弾んだ口調で話す母には何も抱くことはなかった。
桃「分かりました、」
ただ、言われたことを言われた通りに。無駄なことは絶対しない。それが、自分の生きる道。
重いドアノブを押し、望んでいない、頼んでもいない大嫌いな人達。
父「おぉ!君がらんくんか!」
「お母さんは何処にいる、?」
優しく、笑顔で迎えてくれる義父と違って、飛び交う睨み。迎えてないから。その考えは例え、彼らが俺のことを嫌っていてもそう思うだろう。
桃「今は中にいます。」
「是非、入ってください」
作った、偽った笑顔で迎える家族は何も嬉しいはずがなかった。
母「じゃあ全員揃った事だし自己紹介でもしましょうよ、!」
父「良いじゃないか!」
母「じゃあらん?やって頂戴」
二人の中で進む会話は割り込む隙も喋る事も許されない気がした。
桃「はい、」
「桃瀬らんです、仲良くしてね。」
作った自分と本当の自分。照らし合わせることは気持ち悪いに過ぎなかった。
父「じゃあ、みんなもやってくれないか?」
そうお義父さんが問いかけたが、帰ってくるのはただ一つの沈黙だった。
父「ごめんね、五人も五人でいろいろあったんだ。」
その言葉の瞬間義兄弟の顔が少し、でも分かりやすいくらいに歪んだ。
父「紫髪がいるま、水色髪がこさめ、緑髪がすち、金髪がみこと、ベージュ髪がなつだよ。」
髪の色の教え方。色覚異常で、覚えきれない事などがあったらどれだけ「優等生」から離れてしまうだろう。そう思った俺は口を開いた。
桃「あのッ、俺はみんなの声聴きたいですッ、!」
母「らん、?」
少し声色を変えて母がこう放った。
母「なんでお父さんが教えてくれたのにわざわざ聞き出すのッッッ!」
「完璧なはずでしょッ!」
桃「ごめんなさ″ぃ゙、」
怒鳴りつけられた涙は何時もなのにどうしてなのか分からなかった。
そのまま階段を上がり、自分の部屋に戻った。
桃「ん″ん、」
「やっぱ、全部駄目なんだな。」
そうしていると、不意にドアがノックされた。
涙を拭き、ドアを空けたら優しい顔をした義弟だった。
桃「だれ…?」
誰が誰なのか、まだ分かりきれてない俺はそう訪ねてしまった。
すると、涙を溜めて、下へ降りてしまった。
雫の形をしたイヤリングと、涙で照らされた目が心に刻まれていた。
いつかあんな綺麗な目を″見たい″
そうノートに記して鏡に映る自分を醜く恨んだ。
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いつも下手っぴでごめんねぇ‐!!
ふぉにさんの作品ってあんま伸びないんだよなぁ…。
まぁいつも書いてないし🫠
結構長かったかも…?
ばばい
コメント
6件
あぁ、白黒にしか見えないから… なんか、めちゃくちゃ切ないね😿 はやく6人の絡みが見れるのを願ってる
わ、、、そっか、白黒だからわかんないんだよね、、、。 神作すぎて泣ける。