ギジリが15歳ほどになった時、
自分の村から少し離れた山で蛇を見つけた。
それは黒く小さな蛇だったが、
ギジリはその蛇にネズミの肉をあげた。
その蛇はそのネズミを食べ、満足したようにギジリを見つめた。
そしてその蛇はギジリに向かって言葉を発した。
蛇神「我が名は蛇神。(カガチ。)少年よ、お前に我の力の一部を授けよう。」
ギジリ「か、蛇神様…?!」
蛇神はギジリの目の前からいつの間にか居なくなった。
それと同時にギジリは右目に痛みを感じた。
ギジリ「っが、?!ア”ァ”ァ”ァ”ッ”?!!」
ギジリはその場にしゃがみ込んだ。
それと同時に、背中から何かが突き破って出て来たかのような痛みさえあった。
右目の視界は、血の滲んだような赤に染まり、
背中からは黒き蛇がギジリに血の跡を残して現れる。
ギジリは右目の痛みが治り立ち上がる。
その右目には、選ばれし蛇神人にしかつかない蛇の模様が刻まれていた。
蛇が出て来た背中にも、黒き蛇のトグロを巻いた姿が刻まれていた。
ギジリ「……これが、蛇神様の、力…」
ギジリは静かに赤き血の涙を一つ流す。
そして静かに自分の村へと戻っていった。
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