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まじAI楽すぎて滅
夏のチャラ男・拓海と異世界最強少女キルナ
「なぁキルナ、海行こうぜ海!」
真夏の昼下がり。
サングラスを頭に乗せた拓海は、アイスを片手にニヤニヤしていた。
向かいにいるのは、異世界からやってきた最強の魔法戦士・キルナ。
山を吹き飛ばし、魔王軍を壊滅させた伝説の少女だ。
「うみ?」
「水いっぱいの場所!」
「なるほど、戦場だな!」
「違う違う違う!!」
拓海は全力で否定した。
-–
キルナがこの世界へ来たのは三か月前。
時空の裂け目から突然落ちてきたのだ。
最初は大騒ぎだった。
なにしろ、
「敵だな!」
と言って自衛隊の演習場を半壊させかけた。
その後も、
・自動ドアを魔法の結界だと思う
・エスカレーターを呪いの階段だと思う
・ATMを宝箱だと思う
など問題を起こしまくった。
そんなキルナの世話係になったのが拓海だった。
-–
最初の印象は最悪。
「軽そうな男だな。」
「こわっ。」
それだけだった。
だが。
ある日キルナが不良に絡まれた。
すると拓海は迷わず前に出た。
「やめとけよ。」
「お前じゃ勝てないぞ。」
「別に勝とうとしてねーし。」
拓海は肩をすくめた。
「女の子相手にカッコ悪いことしてんじゃねーよ。」
その時。
キルナは少しだけ驚いた。
この男。
弱いくせに前に出る。
異世界では見たことがないタイプだった。
-–
それ以来。
なんだかんだで一緒にいることが増えた。
-–
そして今日。
二人は海に来ていた。
「うおおおおお!!」
キルナが砂浜を走る。
「広い!!」
「気に入ったか?」
「うむ!」
満面の笑顔。
拓海は思わず笑った。
普段は最強だの英雄だの言われているが、
こういう時のキルナは年相応の女の子だった。
-–
だが。
事件は突然起こる。
海の沖。
空間が歪んだ。
黒い裂け目。
キルナの顔色が変わる。
「まさか…!」
「どうした?」
「異世界の魔物だ!」
「え。」
次の瞬間。
巨大な黒竜が現れた。
海面が吹き飛ぶ。
周囲は大パニック。
-–
「逃げろ拓海!!」
キルナは炎の魔法を展開した。
だが黒竜は強かった。
異世界でも上位クラス。
炎を弾き飛ばす。
「くっ…!」
キルナが吹き飛ばされる。
砂浜に叩きつけられた。
-–
「キルナ!!」
拓海が駆け寄る。
「来るな!」
「そんな場合かよ!」
「私は最強だ!」
「知ってる!」
拓海は怒鳴った。
「でも今ボロボロじゃねーか!!」
-–
キルナは言葉を失った。
ずっと一人で戦ってきた。
守る側だった。
誰かに守られるなんて経験がなかった。
-–
黒竜が迫る。
巨大な爪。
だが。
拓海は逃げなかった。
震えていた。
めちゃくちゃ怖かった。
それでも前に立った。
-–
「バカ者……。」
キルナが呟く。
そして。
笑った。
「本当にバカだな。」
「よく言われる。」
「だが。」
キルナは立ち上がる。
炎が渦巻く。
空が赤く染まる。
-–
「そのバカは嫌いじゃない。」
最強魔法解放。
轟音。
巨大な炎の翼。
海面が蒸発する。
黒竜が怯んだ。
-–
「拓海。」
「ん?」
「力を貸せ。」
「どうすりゃいい?」
「応援しろ。」
「は?」
「応援だ。」
「それでいいのかよ!」
「いい。」
-–
拓海は笑った。
そして全力で叫ぶ。
「いけえええええ!!キルナァァァァ!!」
-–
キルナの魔力が爆発した。
炎の一撃。
天を裂く閃光。
黒竜は消滅した。
-–
静寂。
海風が吹く。
-–
「勝ったな。」
「勝ったな。」
二人は顔を見合わせた。
そして。
大笑いした。
-–
夕暮れ。
オレンジ色の海。
二人は堤防に座っていた。
「なあ。」
拓海が言う。
「いつか元の世界帰るのか?」
キルナは少し黙った。
そして空を見る。
「帰る方法はある。」
「そっか。」
「だが。」
キルナは笑う。
「まだ帰らん。」
「なんで?」
「この世界には面白いものが多い。」
「例えば?」
「海。」
「うん。」
「アイス。」
「うん。」
「祭り。」
「うん。」
キルナは少し照れながら言った。
「あと、お前。」
-–
拓海は固まった。
「え。」
「友人としてだぞ。」
「そこ強調すんのかよ!」
「当然だ!」
-–
二人はまた笑った。
夏の夜空に花火が咲く。
異世界最強少女とチャラ男。
性格は正反対。
喧嘩もする。
バチバチ言い合う。
でも誰より仲が良い。
そんな二人の夏は、
まだまだ終わりそうになかった。🌊✨🔥
もう君たち(二人)の夏は終わったで😊😊
乙wwwwww
コメント
1件
白桃めろさん、第3話読ませていただきました!拓海がめちゃくちゃ震えてるのにキルナの前に立つシーン、胸にきました。弱いのに格好つけないで守ろうとするの、すごく人間臭くて好きです。最後の「友人としてだぞ」って強調するところも、キルナらしい照れ方で微笑ましかったです。夏が終わっちゃうのが寂しいけど、二人の関係がどう変わっていくのか気になります!🌊