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今回はキャラ結構好きかも笑
『わんわん少女と女王様のお通りですわ!』
春のある日。
元気いっぱいの犬系少女・ふうあは、学校の廊下を全力で走っていた。
「おはよーーーっ!!」
朝からテンションMAXである。
友達に飛びつき、先生に手を振り、花壇のチューリップにまで挨拶する勢いだった。
そんなふうあの前に――
コツ、コツ、コツ……
重厚な足音と共に現れた人物がいた。
長い赤髪を揺らしながら歩くその少女。
まるで王宮から抜け出してきたような堂々とした雰囲気。
その名は――
麗美(れいみ)。
学校一の「お嬢様っぽい人」であり、同時に学校一の「圧が強い人」でもあった。
「道を開けなさい。」
通りすがりの生徒たちが自然と左右へ避ける。
「本日も民たちは従順ですわね。」
「いや麗美ちゃん、それ絶対学校で言うセリフじゃないよ!」
クラスメイトがツッコむ。
だが麗美は気にしない。
「わたくしは王ですもの。」
「王なの!?お嬢様じゃなくて!?」
「王ですわ。」
強かった。
圧が。
ものすごく。
そんな麗美の前に、ふうあが飛び出した。
「れいみーーー!!おはよーーー!!」
ぴょーん!
犬みたいに飛びつこうとする。
しかし。
スッ。
麗美は優雅に横へ避けた。
ふうあはそのまま床へ。
べちゃっ。
「ふぎゃっ!」
「朝から元気すぎますわ。」
「へへへ!」
「なぜ笑えるのです。」
「楽しいから!」
麗美は少しだけ眉をひそめた。
意味が分からなかった。
だがその日から、なぜか二人はよく話すようになった。
-–
昼休み。
麗美は一人で優雅に紅茶を飲んでいた。
すると。
「れいみーーー!」
また来た。
ふうあである。
「何ですの。」
「一緒にお昼食べよ!」
「断ります。」
「やったー!」
「断りましたわ。」
「じゃあ隣座るね!」
「聞いてませんの!?」
ふうあは勝手に座った。
犬である。
精神が。
「今日ね!校庭で鳥見た!」
「そう。」
「かわいかった!」
「そう。」
「ねぇ聞いてる?」
「聞いてますわ。」
「鳥かわいかったよ!」
「ええ。」
「かわいかった!」
「何回言いますの。」
-–
数週間後。
クラスメイトたちは気付いた。
最近の麗美。
少し変わった。
前なら誰にも興味を示さなかったのに。
「ふうあ、今日はどこへ行きましたの。」
とか。
「ふうあが静かですわね。」
とか。
気にしている。
めちゃくちゃ気にしている。
ある日なんて。
ふうあが風邪で休んだ。
すると。
麗美は朝から不機嫌だった。
「麗美ちゃん怖い。」
「怖い。」
「王様が怒ってる。」
周囲が震える。
そして放課後。
麗美はふうあの家へ向かった。
ピンポーン。
「はーい。」
出てきたふうあのお母さんが驚いた。
そこには高級洋画から飛び出したような少女が立っていたからだ。
「ふうあさんのお見舞いですわ。」
そして部屋へ。
ベッドで寝ているふうあ。
「れいみ……?」
「まったく。」
麗美はため息をついた。
「健康管理もできませんの?」
「ごめん……」
「反省なさい。」
「うん……」
「反省したら早く元気になりなさい。」
「え?」
麗美は少し目を逸らした。
「学校が……静かすぎますもの。」
ふうあは目をぱちぱちさせた。
そして。
にへーっ。
と笑った。
「れいみ、寂しかったんだ!」
「違いますわ。」
「寂しかったんだ!」
「違いますわ!!」
顔だけ真っ赤だった。
-–
それからさらに月日が流れた。
文化祭当日。
クラスで王国カフェをやることになった。
当然。
麗美は王様役。
全員一致だった。
「異議なし。」
「むしろ適任。」
「生まれながらの王。」
誰も反対しなかった。
そしてふうあは。
なぜか王国の番犬役。
「わん!」
「ぴったり。」
「ぴったりだな。」
「わん!」
本人も喜んでいた。
当日。
王様の椅子に座る麗美。
その横でしっぽを振るように接客するふうあ。
お客さんたちは大盛り上がりだった。
閉店後。
校舎の屋上で二人は夕日を眺めていた。
「今日は楽しかったねー。」
「そうですわね。」
「れいみ。」
「何ですの。」
「ずっと友達でいてね!」
麗美は少しだけ笑った。
本当に少しだけ。
でも確かに笑った。
「当然ですわ。」
「おお!」
「わたくしの忠犬第一号ですもの。」
「わん!」
「返事するんですの!?」
「わんわん!」
「……本当に犬ですわね。」
そう言いながらも。
麗美の声はどこか優しかった。
王様みたいに偉そうで。
誰よりもプライドが高くて。
だけど。
その隣にはいつも。
しっぽを振るように笑う犬系少女がいる。
そして今日も学校のどこかで――
「れいみーーー!!」
「走るなと言っていますわーーー!!」
二人の賑やかな声が響いているのだった。
おしまい🐶👑✨
そういえば主の誕生日もう少しなので祝ってければありがたいな(6月10日だよ✨)
白桃_mero0610
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コメント
1件
みぅです🤍🥀 ふうあと麗美の空気感、すごく好きでした…! 犬系×強圧お嬢様って最高の組み合わせだよね。 文化祭の王国カフェ、完全に二人のための設定で笑った(王様と番犬、ぴったりすぎ) 最後、屋上で「忠犬第一号ですもの」って言いながらちょっと笑う麗美にグッときました…プライド高いけど、ふうあには絶対甘いんだなって。 読んでてずっとほっこりした気持ちになれました。 良いお話をありがとうございます🌙