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一通り終わると、ルフィが俺の服を引っ張ってきた。
どうしたのかとルフィを見ると、ルフィは俺の頬に手を伸ばしてきた。そして俺の頬に付いている汚れを取る。ルフィの取ったものは土だった。俺は苦笑する。
「ありがとなー、ルフィ」
「へへ」
俺が礼を言うと、ルフィはとても嬉しそうにはにかむ。やっぱりルフィの末っ子属性カンストしてるだろ。可愛いなぁ……。
「あっ、そうだ。ジェイデンに会わせたい奴がいるんだ!」
「会わせたい奴?」
誰だろう。
先を行くルフィの後ろをついて歩く。
「あんまり行き過ぎると怒られるからなー……」
きょろきょろと、ルフィが森を見渡している。それからルフィが「あっ」と声を漏らした。
「今日いねぇんだった!」
「誰がいないんだ?」
「エース、俺の兄ちゃんだ!」
ルフィのその言葉を聞き、俺は思わずごくりと喉を鳴らした。
「会わせたかったんだけどなー」
ルフィが唇を尖らせながら言った。俺だってあってみたいけど、エースって警戒心強いイメージがあるからなあ。今でこそ〝弟〟になったルフィには少なからず甘いかもしれないけど、俺に対してはそうじゃないだろうし……。
「ルフィの兄ちゃんか。それは会ってみたかったなぁ。ルフィからよろしく言っといてくれな」
それらしいことを言ってその日は解散した。
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