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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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モゾモゾと蠢く触手は、冷たく滑らかな感触でフクの両手と両足に絡みつき、

ゆっくりと締め上げていった。まるで生きているかのようなその動きは

無機質であるはずのデジタル空間の中でも、異様なまでの現実感を持っていた。

フクは必死に抵抗しようとしたが、身体は完全に拘束され、動くことができない。


「何これ!キモ!!」フクは声を振り絞って叫んだ。しかし、その叫び声は、

広がる暗闇と不気味な静寂に呑み込まれ、虚しく響くだけだった。冷たい粘液が、

ぬるりとフクの全身を覆い始めた。触手に付着したそれは、不気味な光沢を帯びていて

体に張り付くたびにじんわりと体力を削り取っていく。


吸盤がフクの胸に押し付けられた瞬間、異様な感触が広がった。

吸い付く力は肉体だけでなく、意識までも奪い取ろうとするかのように強力で、

痛みではなく、深い疲労感が彼を襲った。


「この攻撃は…なんだ…これじゃ、まるで…」フクは混乱しながらも、

その状況の異常さに気づき始めた。ゲームの中での攻撃とは思えない、

不快感と屈辱感が同時に押し寄せ、恐怖がさらに増していく。


ふと、シンシアの方に目をやると、彼女は完全に力を失っていた。

体力が尽き、地面にぐったりと倒れ込んでいる。シンシアは、もう戦う余力すら残っていなかった。


その間にも、触手はフクの太ももをじわじわと這い上がり、肌にじっとりとした粘液を塗りつけていく。

その動きはまるで意図的で、ひどくゆっくりで、緩慢な拷問のようだった。

そして、とうとうフクの履いていたパンツも粘液で溶け始めた。


「もうやめてくれ!!」フクは怒りと恐怖で叫んだが、その声には既に力がなかった。

触手は無情にも絡まり続け、彼の身体を支配しようとするかのように、執拗に締め上げ続ける。


圧倒的な力と不気味な粘液に全身を包まれたフクは、次第に意識が遠のいていく。

恐怖が心を支配し、もはや希望など見えない絶望感に沈んでいった。

触手は容赦なくフクの下半身を這いずりまわり、フクの大事な部分を責めだした

守はいくらゲームとはいえここまですることに驚愕していた、目の前の分身が触手によって

犯されていく、「やめろ、そこはダメぇ!!」


その時、突然――真っ白な光がフクの視界を満たした。

モンスターの触手がフクの体を締め付ける力が緩み、その怪物はまるで時間が止まったかのように動きを止めた。

光は徐々にモンスターを覆い尽くし、まばゆい閃光と共に、跡形もなく消滅した。

暗闇の中に現れたのは、暗闇の中に現れたのは、サイバーパンク風の

魅惑的な女性戦士だった。



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彼女の黒髪は光をまとい、美しいオーラを醸し出していた。

女性アバターは、フクとシンシアに近づくと、素早い動きで回復のエネルギーを放出した。

青白い光が二人の体にまとわりつき、徐々に力が蘇っていく。彼女は無言のまま、

呪文のような言葉を短く唱えると、突然、周囲の景色がぐるりと変わった。

次の瞬間、フクとシンシアは元のギルドに戻っていた

「シンシアさん、助かったよ」とフクは息をつきながら言った。

シンシアもほっとした表情で頷いた。「でも、女の子をあんなところに置いてくとは、ろくな奴じゃないね。」

「本当ですよ、あのモンスターがいることを知っていて、あのビルに連れていったにちがいない」とフクは憤慨した。

シンシアは微笑みながら言った。「でも、助けてくれた人はかっこよかったですね。」

「ええ、いつかお礼が言いたいです」とフクは感謝の気持ちを込めて答えた。

心の中に、彼女の優しさと、彼らを救ったヒーローの姿が深く刻まれていた。


翌朝、守は昨日のゲーム体験を思い返していた。

モンスターの触手が自分を絡め取り、粘液で装甲が溶けていくあのリアルさ――いくらゲームとはいえ、

あまりにも生々しかった。「あのゲーム、いったいどうなってるんだ……」守は苦笑しながら、歯ブラシを動かした。


最初の警告で「暴力的なシーンがあります」とは書かれていた。

しかし、まさかあそこまで過激だとは思ってもいなかった。無意識のうちに、

ふと紗良のことが頭をよぎる。

「まさか、紗良ちゃんもあんなゲームやってるなんてこと、ないよね…」その瞬間、

守の脳裏に紗良が同じようにモンスターに襲われている場面が浮かんでしまった。

可憐な姿が、冷たい触手に絡め取られ、助けを求める紗良。



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「や、やめよう、何を考えているんだオレは…」守は自分に言い聞かせ、

気を紛らわせるように歯を磨き続けた。それでも、完全には頭からそのイメージを追い払うことができない。

「もし、紗良ちゃんがゲーム内であんなことになったら、オレ…助けられるかな…」


その考えが頭を巡る中、足元にフクが寄ってきた。守はふっと現実に戻され、

猫のフクに餌をあげる。「あぁ、オレは猫すら守るのが精一杯だよな…」守は小さくため息をつき、

フクが夢中で餌を食べる様子を見つめながら、またゲームの世界へ戻ることを少し考え始めていた。

レジと恋とテラディフェンダー

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