ども、主です。それでは本編どうぞ!
ーキツネside
それから、💜と名乗るその者は、想い人がいないと感づくと、すぐさま妾に転生を頼んだ。妾は別に何度だって死なせてやっても構わない。だが、今彼は、彼の全てを賭けた「何か」に立ち向かっていた。こんなニンゲンは初めてだ。極めて低い確率でも、そこにひたむきに自分の人生を削る彼が、何故か妾が目指した人物像にそっくりだった。
💜「、、、今、何回目?」
キツネ「あ、あぁ。54回目じゃ。」
💜「ここにもいない。」
キツネ「、、、転生するのか?」
💜「(コク)」
ギュインッ
もう何度も繰り返した同じ光景。妾には見飽きたものだ。妾には数え切れないほどの疑問が湧いては抜けていく。なぜこの者は死ぬことに慣れているかのように死ぬことを選んだのか。なぜ自分の命を犠牲にしてまで、その想い人に会いたいのか。妾には、それが理解できなかった。
💜「、、、ねぇ。」
キツネ「なんじゃ?」
💜「、、、俺を殺すように命じた死神ってどんな奴なの?」
キツネ「、、、本来は滅多にそんなことを命じない、落ち着いた方じゃ。その方は新米で、新しく死神の頂点に成り上がった。でも、人を殺したら哀れむし、まさに妾の理想だった。だから、本当に驚いたのじゃ。そんな方を、妾は斑様(まだらさま)と読んでいたんだ。」
〜回想〜
キツネ「斑様〜!」
斑様「おぉ!お前か!今日はどんなお菓子を持ってきてくれたのかい?」
キツネ「はい!今日は『日本』という国の伝統的なお菓子をもって参りました!」
斑様「おぉ〜!コイツはうまい!一度食べたことはあったが、これはまたさらに美味い!なんという菓子なのだ?」
キツネ「確か、、、三色団子、、、でしたっけ。」
斑様「三色団子、、、か。こりゃあ、その国の春にでも食べたくなるような色だな!」
〜〜〜〜〜
💜「その斑様って、三色団子が好きなんだね、、、。」
彼は淡々と話してくれた。彼の想い人も、よく花見の時に三色団子を食べていたらしい。そんな彼の愛する人は、春風に橙色の髪をなびかせて、頬に三色団子を詰めながら、太陽のような眩しい笑顔で💜に微笑みかけてくれていたらしい。どんな人物なのだろうか。見てみたい。
💜「、、、俺はね、そんな彼が好きだった。忘れた日なんて1秒たりともない。俺が辛いときはお見通しでなんでも聞いてくれたり、嬉しいときは何時間も聞いてくれてたりして、とってもいい人なんだ。」
本当に好きなんだろうな。喋りだしたら止まらない。その人をどれほど愛していたかが手にとるように分かった。でも、妾は知っている。💜が、想い人が今何をしているかを知ってしまったら、どうなるのかを。
キツネ「、、、”あの方”は喜ばないことだろう。」
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コメント
1件
ぇ━(*´・д・)━喜ばないって誰だよー…