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裸足で道路を歩くということは初めての経験だ、なんとも歩きにくかった、だから人間は靴を履くのね・・・・




妙な悟りを開いて一人むなしく微笑んだ




ゴツゴツした砂利や小さなゴミが歩くたびに、足の裏に刺さった



もしかしたら小さなガラスを踏んだかもしれないが、そんなこと他の痛みに比べたら、どうでもよかった



こんな時に相談できる友人などもいたら良かったのに


しかし私は友人も家族もすべて捨てて、俊哉のもとに行った、彼が幸せにしてくれると信じ込んでいた、なのでこんなことを相談できる友人など一人もいなかった




父も母も頭に浮かんだけどすぐに消えて行った




こんな時に私が頼りになる人物はただ一人―――





兄の拓哉だった





あの兄と弁護士のお嫁さんの弘美さんなら、この件を表沙汰にせず、きっと私を助けてくれるはず・・・・



今の私にはあの二人以外に信頼できる人はいない





京都から大阪まではいったい何キロあるんだろう・・・



歩いたらいったい何日かかるのだろう、でも行くしかなかった




なぁに時間はたっぷりある・・・




だって今の私には・・・たった一つの真実だと思っていた愛さえも、無くしてしまったのだから






トボトボと私は裸足のまま、兄のいる大阪の方向へ歩き始めた






復讐ジュリエット~DV元夫に復讐の花束を~

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