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いま朝の5時
第8話:セリエナ晩餐騒動(修正版)
(夕暮れ。雪が舞うセリエナの食堂。狩猟を終えたクロナたちは、暖かい食堂へ戻ってきていた。)
受付嬢:「はぁ〜〜! 今日もお疲れ様でした、相棒っ! いやぁ、ベリオロスってあんなに滑るとは思いませんでしたよ!」
クロナ:「……そりゃあ、三回も転んでたらそう思うでしょ」
受付嬢:「み、見てたんですか!? あれはですね、“緊急回避”です!」
クロナ:「……あれはただの転倒」
(陽気な推薦組が笑いながら手を振る)
陽気:「おーっ、クロナー! 生きて帰ったな! 今日の夕飯、鍋だぞ鍋! セリエナ特製、激辛仕様!」
勝気:「また勝手に厨房使ったんでしょ。リーダーに怒られるわよ」
調査班リーダー:「……(腕組みして登場)」
陽気:「ちょ、ちょっと待ってリーダー!? ちゃんと許可取って……ないけど!」
リーダー:「……あぁ、取ってないね」
陽気:「うわ、笑ってないのが一番怖いパターン!」
受付嬢:「ま、まあまあっ! せっかくですし、みんなで食べましょう! 寒い時はやっぱりお鍋ですよっ!」
クロナ:「……まあ、温かいのは悪くないけど」
陽気:「おっしゃー! じゃあ俺特製“セリエナ流激辛雪鍋”いくぞ!」
勝気:「……“激辛”で“雪”? 矛盾してない?」
受付嬢:「……なんか嫌な予感がします……」
(鍋がグツグツと煮える音)
陽気:「はいっ、できた! 遠慮すんなよ!」
クロナ:「……(一口)」
勝気:「どう?」
クロナ:「……舌が、凍ってるのか焼けてるのか分かんない」
受付嬢:「そ、そんなに!? ちょ、ちょっと味見──」
(ぱくっ)
受付嬢:「ひゃああああああっ!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?!?! 火山!?!? ここ火山ですかっ!?!?」
陽気:「効くだろ!? 心臓までぽっかぽかになる!」
勝気:「たぶんそれ“ぽっかぽか”じゃなくて“ダメージ”よ」
(クロナ、無表情で水を飲みながら)
クロナ:「……まあ、生きてる実感はする」
受付嬢:「そ、そんな実感いらないですぅぅぅ!!」
陽気:「クロナ、わかってるな〜! お前も辛党仲間だな!」
勝気:「……やめなさい、変な派閥作らないの」
(リーダーが再び登場)
調査班リーダー:「……次から、厨房の使用は申請制。あとその鍋、研究班に提出しよう」
陽気:「研究班に!? まさか新素材ですか!?」
リーダー:「“生体への影響”の調査対象だ」
クロナ:「確かに……たぶんモンスターも近づかない」
(受付嬢、涙目で頷きながら)
受付嬢:「次は……普通の鍋にしましょう、相棒……」
クロナ:「うん。今度は私が作る」
陽気:「え、クロナが!? どんなの出てくるんだ!?」
勝気:「多分、“静かに胃にくる系”」
クロナ:「……当たってるかも」
(全員が笑い、セリエナの夜は穏やかに、そして賑やかに更けていくのだった。)