コメント
10件
デート編楽しみ!がんはって!
どうも、さきいか太郎です、
今回、こばかぶを書かせていただきました
ほのぼのというより日常会話って感じです、ごめんなさい。
キャラ崩壊が酷いですが、目を瞑っていただけたら嬉しいです( ´∀`)
それでは、どうぞ❗❗
俺は小峠華太、額に「負け」と刻まれ、死んだ魚の目をした舎弟たちを救うために
無邪気に微笑む悪魔に賭け事を挑む武闘派の極道だ。
クソッッ、どうしてこうなったんだ。
今日は大変な一日だった。シマの見回り、守り代の回収から雑務まで、ほとんど一人で行っていたからだ。
それもこれも全部人材不足のせいだろう。心底嫌になる。
時計は午前十二時を指し、辺りは真っ暗だ。いや、正確には真っ暗ではないか……………。
少し鳥目気味の俺は、街灯の明かり、車のライトの明かり、それから夜を彩る繁華街の明かりを頼りに
事務所へ戻る。玄関前まで来ると、やいのやいのとうるさい声が聞こえてきた。
心なしか悲鳴も入り交じっているような気がする。
「行きたくねぇ……………」
思わず独り言が飛び出てしまう。しかし事務所内の問題は見過ごせない。ただでさえ(狂人兄貴達のせいで)
治安の悪い事務所をこれ以上悪くするなんて、俺に出来るわけがない。
俺が覚悟を固めて扉を開けると、そこには……………カオスな景色が広がっていた。
速「こ、ここ小林の兄貴ぃぃ、勘弁してください」
飯「ヤバいですってッッ、も、もう賭けるモンないっすよぉ」
北「…………………………………………………………………」
小「俺が勝って、お前が負けた……………それだけだろ?早くデコ出せよ」
速「ひぃぃぃぃ」
オブラートに包んだとしても阿鼻叫喚の地獄絵図。まず、何で速水たちはパンツ一丁なんだ?
それに、小林の兄貴に額に「負け」って刻まれていた。固めた覚悟が音を立てて崩れて行くのが分かる。
巻き込まれたくないが、可愛い舎弟を置いていくわけにも……………………………………………………。
……………………………………………………。
……………………………………………………。
がんばれ、速水たち。小林の兄貴のウザ絡みは持って一時間だ。
俺が静かに扉を閉めようとしたその時、
小「おー、カブトぉ。お前も交ざれよ」
速「うわぁぁぁぁぁぁん。小峠の兄貴ぃぃぃ」
思いっきり見つかった。四人の視線が俺に集まる。
新しいおもちゃが見つかったような目と救いを求めるような目がこっちを見ている。
「えっと……………あ、その」
小「こっちこいよぉ。グリンすんぞ」
アーッッ、詰んだぁ。帰ったら死ぬ。きっと死ぬ。
気づいた時には俺は、飯豊、速水に挟まれるような形でソファに座っていた。
後から北岡に聞いた話だが、速水が「小林の兄貴に勝ちたい❗❗」と言ったのが始まりだそうだ。
当然暴力では勝てないことは分かっていた。だから、賭け事、コイントスで勝とうとしたらしい。
まぁ結果は……………目に見える敗北だ。巻き込まれた北岡と飯豊にはミス○ードーナツでも奢ってやろう。
小「カブトぉ~?」
やっべ。俺は急いで準備をする。
小「お前が先決めていーよ。ハンデだ。」
明らかに舐められてんな。だが勝つチャンスだ。
「では、裏でお願いします。俺が勝ったらこの遊びをお開きにしてください」
小「おう、でも金じゃなくいいのか?」
「はい」
小「ふうん。じゃあ俺が勝ったら一つだけ頼み聞いてくれる?」
「う゛ぐッッ、分かりました」
取りあえず始まった。小林の兄貴に弾かれた十円玉は、天井高く飛ぶ。それと同時に思い出した。
兄貴が“腹を刺されても死なない強運の持ち主”であることを……………
小「やった、俺の勝ち」
速・飯・北「小峠の兄貴ッッ」
「……………………………………………………」
終わった。頭の血が引いてきている。目の前が、真っ白になる。
このまま眠りにつきたい。だが、小林の兄貴が許してはくれない。
小「カブトぉ、俺が勝ったら……………分かってるよな。耳貸せ」
「は、い……………」
耳に兄貴の吐息があたってこそばゆい。
小「なぁ、カブト。」
小「俺とデートしてくれよ」
デート編へ続く。