「ぼ、僕のことが知りたいって………………」
僕…………そんなに秘密とかないはず(?)だし、、、特技とかもわからないし…………
『まぁ、とりあえず……』
彼が窓の方を見る。もう辺りはオレンジ色に染まっていた
『アレク、お前ここに住め』
……………………………………
…………………………ん?
「はい!?!?」
住め…………?住め!?!?!?
『ここに来たってこたぁ、何らかの事情とかがあったんだろ?』
『それにお前、どうせ今日はここで寝泊まりする予定だったろ』
図星過ぎて目を見開き、肩をびくっと震わせる。も、もしや心読めたりして……!?
『……………………』
『別に心が読めるわけじゃねぇよ』
「いや読めてるじゃん!?」
『だってお前…………』
つんっとミヒャが僕の頬をつつく
「え…………………………………………」
嘘…………そんなに僕…………
『「わかりやすかった。/!?」』
「『プッ、、、アハハハハッ!!笑笑』」
「まっ……wwwまたハモったwww」
『ふははっ笑』
『やっぱりお前クソさいこー♪笑』
『とりあえず、、、あー………えーっと服。』
「ッ、///」
突然彼が空中でヒュイッと指を動かした。すると信じられないことに、いきなり服がでてきたのだ……
『あー………これじゃねぇ、、、、いや、んー……これなら……いや違う、、、』
彼はそんなことを言いながら服を出したり消したりを繰り返す。そして……
『お、これいいじゃねぇか』
そう言い、『着ろ』と言わんばかりに押し付けてきた。でも……着替える場所なんて……
『あー……嫌なら俺あっち向いてる』
まただ。本当に心読めるんじゃない……?
「うん………」
「ミヒャ〜着替え終わった〜!」
ミヒャが選んでくれた服は貴族のおぼっちゃまみたいな服で、、、ボロボロじゃない、綺麗な服………。夢みたい、、。彼が僕の方へ目を向ける。僕はかっこつけてくるり、とその場で回ってみた
「えへへ//……どう?似合ってるかな……?」
返事はなかった。でも、、、こんなに綺麗な服を着れる日が来るなんて……思ってもなかったからすっごく嬉しかった
「ありがとう、ミヒャ」
『ッ、、、あぁ………』
僕が満面の笑みで微笑むと彼は彼自身の拳に強く握りしめるようにギュッと力を入れて目線をそらされてしまった。何でかはわからないけれどが彼は少し照れくさそうな顔をして言った
『……アレ、ク、、、その……似合ってるぞ』
さっきまでの堂々とした態度はどこへやら、笑
とても悪魔とは思えない……普通の少年だ、しかも…ものすごく可愛く思える。僕は思わず彼の頭を撫でた。多分弟と妹がいたから……思わず撫でちゃった
『な………、、、、』
最初は凄く警戒してた彼だけど撫でていくうちにだんだん表情も穏やかになり、またまた照れくさそうにうつむいた。反応が僕の弟そっくり……
「………、、、、ヒグッ、、」
『!?』
『おい、アレク……!?』
あ………マズイ。弟のこと思い出して、、
「ひぐっ、、、うぅ……」
大きな瞳から大粒の涙がボロボロ溢れる。
救えなかった。僕が弱いから。力がないから。
1回涙腺が崩壊したらそう簡単にはせき止められない
「ふぇえ〜っ!!なんで、なんでみんなぼくをおいてくのぉ〜!!!」
情けなく、泣き叫ぶように大粒の涙をこぼしてゆく。これも………全部僕のせい。どうせ、僕は1人、、、
「どうせ僕なんて……ひぐっ、また、、、ッ」
________そうだ。
どうせ、また見捨てられるんだ………
ミヒャもきっと……僕なんか見捨てるんだろうなぁ……
ぎゅ、
「ふぇぁ、、」
突然、身体が包み込まれる。暖かい、、、
ミヒャが、、
ミヒャがハグをしてきたのだ。
「み、ミヒャ……?」
視界を上にあげる。今思うとミヒャは僕より背が高い。そして、美しい金色と青色のグラデーションが天を泳いでいた。
目が合う。
深い、深い吸い込まれそうな青色。彼は眉の形を少し歪ませており……抱きしめられた手はとても力強かった。
『、、、、、』
「ひぐっ、、、、……み、ミヒャ……?どうしたの、、、?」
すると、突然視界が真っ暗闇に包まれる
ちゅ、
「……………へ、ぁ……」
僕はいつの間にかミヒャに唇を塞がれていた
コメント
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好き過ぎるッッッッッッッッ
ナイス!カイザー!