「ぇ、ぁ、、、、」
一瞬、何が起きたかわからなかった。これは………キス、?なの……??
『ん、、、ほら、泣きやめ』
今の行為は何でもないかというかのようにミヒャは呟く。でも僕にとっては初キスで頬が真っ赤に染まっており、驚いたせいか目が潤んでいた。
『…………え、、、』
『もしかして…………キスしたら泣き止むというのは嘘なのか……?』
「……はい?」
え、何言ってるの???泣き止む……??
『昔……ここに来た人間が泣いてる時はキスすると泣き止むと聞いたんだが……』
それ、誰が教えたの……、、、
「はぁ…………それさ、、」
「真っ平な嘘」
『は?』
「……キスって言うのはね?」
「恋人同士がするやつなの!」
『こい、びと…………』
ミヒャは僕の説明を聞くと、あからさまに顔が赤くなった。え?悪魔……性欲の悪魔……???
『ッ、すまん、アレク……』
「い、いやこちらこそいきなり泣いちゃってごめんなさいっ!!」
「そ、それに、」
………………
別に嫌じゃなかったから……
『?』
「と、とりあえ、ずッ、、休もうかなぁ……」
ふわぁ、と欠伸をする。ここのダンジョンに来てからまぁ、色々あったので疲れたのだ。
『………………』
『じゃ、』
パチン!と彼は指を鳴らし、巨大なものを出現させた
「わぁ……!!」
これって…………
「ベッド!?」
『そんなに驚くことか?』
「うん……!こんな大きなベッド……絵本の中でしか見たことないよ……!」
『…………そうか』
ボブっと雲のような塊の中へダイブする。暖かくて、フカフカで……夢の中みたい。すると、ミヒャが僕の隣で仰向けに寝転がる。そして、僕の髪の毛をわしゃわしゃと掻き混ぜた。
「あぅ……」
『クソフワフワ、、、綿あめ……』
「…………………………ミヒャ?」
『ふふ…………』
……
『ほら、疲れてんだろ?寝ろ、アレク』
そういうと、彼は僕の頭を撫でて耳元で囁く。
「…………悪魔も……寝るんだ」
『まぁな、別に寝なくても生きていけるが……』
ミヒャがこちらを見てイタズラっぽい笑みを浮かべる。
『……泣き虫なアレク君を安心して寝かしてやらないといけないからな』
「な、なぬッ……!?」
たしかに……さっきは泣いてしまったが泣き虫では無い…………はず。
『俺に寝かしつけてもらうなんて滅多にない事なんだぞ?もっと喜べ』
………性欲の悪魔に寝かしつけられるのかぁ、笑
『……………いい夢見ろよ』
また、イタズラっぽい笑みを浮かべ、吐息混じりに耳元で囁いてくる。やっぱり性欲の悪魔だなぁ……少し頭ほわほわしちゃう。いい夢………か。見れるといいなぁ
瞼をゆっくりと下ろす
そうして僕はこのダンジョンで、性欲の悪魔との共同生活を始めた
コメント
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ㅇ見るの遅れました、、、、最高すぎませんが!?!?ちょニヤニヤが止まりません(((
好きききききカイザーがキスしたら泣き止むっていう覚え方しててまじで可愛い ベットに綿あめって言ってるのかわすぎやしません!!!!まじで尊い……