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〈凸もり視点〉
廊下に人が集まってきてしまったので、俺達は人気のない図書室にひとまず集まった。
「えっと…さっきは驚かせちゃってごめんなのだ…」
「いや、大丈夫だよ。…それで、君は?」
「…相都 驚香(あいと きょうか)です。おどろくって呼んでほしいのだ!あと、一年なのだ!」
後輩か…
「…おどろくちゃん、君はどうして廊下で騒いでたの?」
優しい声色で聞くと、おどろくちゃんは悲しそうな顔で俯いた。
「それが…おどろく、さもさんが死ぬ未来を、見ちゃったのだ…」
「え…!?」
まさか、仲間がいたなんて
「おどろく…触った人の一週間後の未来を見ることが出来るんだけど…さっきさもさんとぶつかったとき、さもさんが夜道で、黒パーカーの人に刺される光景が見えちゃって…」
…俺が見た夢と同じだ。
「…それで、いても経ってもいられず、ありのまま話しちゃったわけだ。」
おどろくちゃんがこくりと頷く。
「夜道…てことは、さもさん、一週間後に出かける予定って…」
「ないけど…でも、わざわざ夜ってことは、急用が出来たとか…?」
「…わかったのだ!一週間後、さもさんは家から一歩も出なければ良いのだ!」
そう言った後にドヤ顔するおどろくちゃん。
まあ…確かに、単純な話かもしれないけど
何か、それだけだと駄目な気がする…
「…念のため、俺がさもさんの家行こっか?」
「え、いいの?ありがとう!ちょっと怖いかったら…」
ほっとした顔するさもさんに、ちょっとどきどきする。
………あれ、何か軽く言っちゃったけど
俺、さもさんの家行くの始めてじゃね…?
コメント
1件
他にも未来とか見える人いるのかな…?