‥ゆっくりと藍の瞳が開く‥。不安がないわけじゃなかったが‥覚悟は決めた‥
ぼんやりとした表情で数回瞬きをし‥覗き込む俺の瞳を藍が見つめる‥。
一瞬キョトンとした藍の表情に‥
自分の身体が硬直するのがわかる‥‥‥。
心臓の音がやけに響く‥。
藍‥‥‥‥‥‥‥。
そんな俺を不思議そうに見ていた藍が、フッと笑いながら‥
「祐希さん、どしたん?そんな変な顔して?」
「えっ?」
驚く俺の顔を藍が優しく撫でる。
「泣きそうな顔しとるよ?怖い夢でも見たん?」
まだまだ子供なんやね‥と頭を撫でるものだから、思わず涙腺が緩んでしまう‥
「えっ?ホンマにどした‥‥‥‥って、痛ッッッ!!!」
涙が溢れた俺に驚き、起きようとした藍が腰を押さえ顔をしかめる‥。
「えっ?なんで痛いん?まさか‥‥祐希さん?って‥んっ!?」
藍の最後の言葉は突然抱きしめた俺の動作でかき消される‥。
痛い‥と涙声で訴えるが、それどころではない。
「藍?俺、好き?ねぇ、好き?」
矢継ぎ早に尋ねると、痛みを堪えながら藍が返事をする‥
「ちょっ、待って!‥びっくりするやん!‥‥祐希さん、忘れたん?俺は祐希さんが1番好きって言うたやん。祐希さんしかいらんって‥」
そう言うと、微笑みながら俺の頬に手を添えて唇を重ねる‥。
放心状態でされるがままになっている俺を‥唇から離れた藍が不思議そうに見つめていた‥。
「ら‥藍?」
「?なあに?」
「山さんの事‥好き?」
「えっ?山内さん?なんで山内さんが出てくるん?‥んと‥‥‥ええ人やと思うよ、面白いし、変わってる!笑」
なんでそんな事聞くん?と不思議がる藍の表情を見てやっと安堵した‥
いつの間にか、
催眠は解けていたようだ‥‥。
安心したら‥また泣けてきて‥。
そんな俺を藍が優しく抱きしめてくれる。
ポンポンと背中を撫でられ、そっと藍の表情を見ると‥
これ以上ないくらい優しい眼差しで俺を見つめていた‥。
「ねぇ‥祐希さん?」
「ん?」
「俺‥夢見てた気がする、夢の中で祐希さんがたくさん俺に愛をくれたんよ‥嬉しかった♡」
そう呟きながら、またキスをしてくれた藍を‥押し倒したい衝動に駆られながらも、自分に言い聞かせ、ゆっくりとベッドに沈ませる‥。
「言ってたかもね‥藍の愛が欲しくて」
そう呟くと、藍がフフフと笑う。
「案外心配性なんやね‥俺の愛はいつだって祐希さんにしかないのに‥」
「ん‥‥‥愛してる‥愛してるよ‥藍‥」
何度言ってもきっと足りないだろう‥。
足りないし‥
俺はずっと求めると思う‥‥‥。
藍‥‥‥‥‥‥‥
この世で最も愛しいその名前‥‥‥。
名前を呼ぶと、嬉しそうに俺を見つめる眼差しを‥
俺は絶対離さない‥‥‥‥
どうか、このままずっと2人でいられますように‥‥‥‥。
そう願わずにはいられない‥‥‥。
永遠に‥‥‥‥‥‥。
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最高卍