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幼なじみとの両片思い

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幼なじみとの両片思い

11 - 一線を越える【5】

♥

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2025年08月23日

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一線を越える


そらとの部屋のドアが閉まった瞬間、さっきまで車内でギリギリ保っていた理性が、音を立てて崩れていくのがわかった。

「……座れ」

「え、なんでそんな命令口調なんよ」

「いいけん座れ」

そらとの声が低くて、逆らえない空気にまなみはおとなしくソファに腰掛けた。

目の前に立つそらとは腕を組んで見下ろしていて、その視線がやけに熱い。

「さっきの奴のLINE、ブロックしとけ」

「え、もう?!」

「当たり前やろ。おれ以外に笑うな」

「……え、なにそれ」

「おれ以外に笑うん禁止」

「……じゃあ、そらとにはいっぱい笑っていいん?」

「……は?」

「んふふ、笑うね」

無自覚にあざといその言葉に、そらとは大きく息を吐いた。

「……ほんま、もう無理」

次の瞬間、そらとはまなみの腰を引き寄せ、そのままソファに押し倒した。

体温が一気に重なる。

見下ろすそらとの目は、今まで見たことがないくらい真剣で、熱を帯びていた。

「ちょ、そらと!?」

「煽っとんやろ」

「ち、違うよ……!」

「違わん。おれのこと、こんなんさせとる時点で煽っとる」

低く囁く声に、鼓動がうるさいくらい跳ねた。

まなみは視線を逸らすけど、そらとの手が頬を掴んで顔を戻させる。

「……おれ見ろ」

「……っ」

「今更逃げんなよ」

頬に触れる指が熱い。

呼吸が近すぎて、息をするのも忘れそうになる。

しばらく見つめ合ったあと、そらとはゆっくりと顔を近づける。

唇が触れる寸前で、ふっと笑った。

「……お前ほんま、反則や」

「……そ、そらとも、ね」

「は?」

「そらとも……反則」

言い終わらないうちに、柔らかい感触が重なった。

一瞬で視界が真っ白になる。

「……っん……」

「声、我慢せんでよか」

「な、なん言いよるん……っ」

「おれにだけ聞かせろって言いよるん」

そらとの吐息が耳元にかかるたび、身体の奥まで熱が走る。

幼なじみとして長年一緒に過ごしてきたのに、

こんなに近くて、こんなに重なっているのは初めてだった。

どれくらいそうしていたか、わからない。

やがてそらとは額をまなみの肩に落とし、小さく息を吐いた。

「……まなみ」

「……ん?」

「……もう、戻れんぞ」

「……わかっとるよ」

その言葉に、そらとの瞳が揺れた。

次の瞬間、再び強く抱き寄せられる。

「おれ、今日お前のこと離さんけん」

「……離さんで」

小さな声でそう返したら、

そらとの腕の力がさらに強くなった。

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