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全部なんの話か分かった俺はもみじちゃんオタクか🙄 2周年おめでとう🎉🎊((何かしら書くね… これからももみじちゃんの作品楽しみにしてますッッ✨️
2周年おめでとう💓💓 もみじちゃんのファンになってから私も約1年が経ちました🍁 これからももみじちゃんの素敵な作品を読めますように!!改めて、2周年おめでとう!!応援してるよー!!
はい、最高。アフターストーリー大好きだから嬉しいです!活動2周年おめでとうございます!これからも尊い作品生み出しまくっちゃってください!
こんにちは、ねこもみじです!
出会ってくれた全ての方に二年分の感謝を__。
※注意
・青桃
・今まで書いてきた作品の短編集です
・エセ関西弁
・御本人様とは関係ありません
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『一生の旅路、一生の愛棒__。』
「…ね、知ってる?地上には沢山の人間がいて、色んなもので溢れてるんだって」
「すごいよなぁ…俺もいつか行ってみたいなぁ…」
「まろはどう思う?」
優しい低音で語りかけてくるおれの天神様。
「うーん、…俺はここが好きだから行かんでもええかなぁ」
広い広い天界で君と二人の永遠の時を過ごす。
しゃらん、と綺麗な飾りの鈴の音がこだまする。
目の前には桃髪の愛しい君、もう二度と離さないと心に決めた大切な相棒であり、密かに恋心を抱いている相手。
「ないこいたらいいかなって」
「ふはっ、なにそれ」
吹き出したかと思えばころころと表情が変わっていく。その姿は何度見ても見飽きない。
「まぁ、俺もまろがいればそれでいっか」
「いいんやない?…ってことで、今日は何しようか」
今日もまたお決まりの台詞を紡ぐ。
「…うーん、『ラベンダー』?ってやつを見てみたい!!」
綺麗な紫色の花で、すっごく綺麗な匂いがするんだって、と付け足される。
「…ひひっ、w」
「そっか、前もそう言いよったな」
「あれ、言ったっけ?」
あぁ、確かにお前は言っていたよ、今でもずっと覚えている。
「いーや、こっちの話」
「じゃあ、今日はラベンダー探しの旅にでも出掛けてみようか」
同じ会話だったとしても構わない。
エンドロールなんて、ここには存在しないんだから。何度でもまた繰り返せばいい。
何百、何千の時を超えても君が傍に居てくれたらそれだけで幸せだ。
ーーーー
『見えなくても傍にあるもの』
チャイムが校内に響き渡り、ゾロゾロと生徒達が下校する。中には話が盛り上がり校門前に固まっている子達もいるけど、そこは許容範囲としよう。
明日の授業は何するんだったっけ、なんて今日の授業内容を振り返っていると、後ろから気配を感じた。
「…まろ?」
「うわ、バレちゃった」
「なんで幽霊にも気づいてまうかなぁ」
ないこは霊感あるんかな、なんてケラケラと笑いながらすぐ耳元までくるまろ。
俺の髪をまろの細長い指で上からするりと流していく。
「俺、今日も構ってくれんで寂しかったんよ?」
「めちゃ手振ったんに」
「授業中に急に変なことに手振る教師いたら不思議がられるわ」
「ないこたんの給食、パンの皮だけ取ってみたんに」
「あれほんとに生徒に変なやつって思われてたんだけど」
「あと、後ろから抱きついてたんに全部無視された!!」
「お前それ途中からおんぶ状態になってたからな!?」
「もう…ほんとになぁ、w」
よくよく思い返せばまろに悪戯しかされていないのでは…前も髪結ばれてて生徒に笑われたし、噂になったし…。
「まろ」
「ん?なぁに」
「……そろそろ動かないように縛り付けていい?」
「絶対いや」
「ないここそ、俺以外見れないように縛り付けていい?」
後ろから前に浮いてきて、悪い笑みを浮かべてまろはそう言った。たまにそういうところあるんだよな。何というか、執着心というべきか、束縛気味というか。
「ま、じょーだんだけどね」
「ほら、もう暗くなったよ。そろそろ帰った方がえぇんちゃうん?」
視線を窓に移すと先程まで夕焼け空だったのがすっかり薄暗くなっていた。
「……やだ」
「『やだ』??」
零れた言葉は自分でも意味がわからなかった。
でも…、
「今帰ったら、まろを一人にさせるから……嫌だ」
「いっつも一人なんだろ?だから今日くらい__」
「……何それ……、」
「好き!!!」
「うるさいな、そう簡単に好きとか言うなよ…」
「えー?なんでやぁ、やって好きなもんは好きなんやもん」
こういう子供っぽくてバカ正直なところは、やっぱりまろの時間は止まってるんだなって実感する。
今結構いい感じだったじゃん、それなりに格好良いこと言ったじゃん俺。まろの素直すぎる発言で見事に良い感じの雰囲気がぶっ壊された。
でも、この雰囲気が心地いいんだよな。
「ないこ、ほんまに学校おるん?」
「えー?どうしようかなぁ、でも、本当は居て欲しいんだろ?」
「それは居て欲しいっ…けどさ、」
「じゃあたまにはいいんじゃない?俺が鍵もらってきて閉めればいいだけだし」
「昔の学生話でもしようよ」
「…ね?」
そこまで言うとぱぁぁぁっ、と効果音が付きそうなほとど嬉しそうに笑みを零すまろ。こういうとこが好きなんだよな。
「じゃあっ、今日は寂しくないな。ほんま嬉しい…」
「ないこたんと学校デートやね」
「ふはっ、学校デートって、w」
窓の縁に手を掛けるとまろも横にきて真似をしてきた。風が冷たく身体にあたって肌寒く感じる。夜空は雲一つなく星が煌めいていた。
幽霊だろうと、親友に変わりはない。これから先も隣にいるのはこいつがいいなって思う。
ーーーーー
『一番は恋人』
「ねぇねぇ、まろっ!」
「ん?なぁに?」
「今日は何の配信するんですか!」
「ないこ敬語」
「…あっ、何するの?」
何年経っても敬語が抜けない彼。気づいてあっ、と目を見開いたかと思えばへにゃっと眉を下げながら微笑むところも愛おしく感じる。
「んー?何しようかなぁ」
そう呟きながら俺よりも一回り小さい体に後ろから抱きつく。身長差はそれほど大きくないものの腕にすっぽりと入ってしまう。
「ちょ…ッッ、抱きつかないで、供給過多、!!!?」
相変わらず反応が面白い。たった一つのことでもいくつものリアクションで返ってくるから。
「うーん、あ、うちの恋人が可愛いんだよねぇ、って永遠に語る配信でもしてみようか」
「そんなことしたら炎上どころじゃないからね!?」
「わはは、冗談だってば」
「冗談でも本当にしそうなところが怖いんだけど…」
いつか何年か経ったらやってみようかな、前みたいに飼っている『わんちゃん』っていうていで。
「ねぇ無言なんだけど、絶対いつかやろうかなって考えてるよね??」
「まろの考えがわかるなんて流石ないこたん」
「ないこたんはやめてッッ、推しからのあだ名呼びとかほんとにファンサすぎてしぬからッッ」
まただ、また「推し」からって言った。
「だからぁ、確かにないこからしたら推しかもしれないけど、一番は『恋人』やろ?」
「俺やってないこは可愛いオタクとも思っとるけど、恋人として見てるし」
「やから…その、俺としても見てほしいっていうか…」
自分の思ったことを言うって難しいなぁ、なんか照れるかも。
「…照れてるとこも可愛い…、!!」
「なぁ今の話聞いとった?」
「聞いてるよ…w『推し』としてじゃなくて『恋人』として可愛いなって」
可愛すぎて食べちゃいたい、なんて意味不発言をかますないこ。オタクってそういうよく分からん感性しとるよな。
「可愛いのはないこの方な」
「そんなことない…し、」
頬を優しく包み込んでみる。ないこ子供体温なのか、俺の手が冷えているのかは定かではないが温かくて心まで溶かされそうだ。
じっと桃色の瞳を覗き込んでいると、恥ずかしくなったのか目を逸らされる。
「ねぇ、こっち見て」
ないこの好きな俺の声で呼ぶと体がビクッと跳ねる。
「…んふ、ないこ、だーいすき」
頬を包んだままそっとライトキスをすると、口をパクパクして頬を真っ赤に染めた。
やっぱり可愛いのはそっちの方だよ。応援してくれる君も、傍にいて愛してくれる君も、全部全部大切で愛してる。
今日の配信は、理想の恋人の話でもしてみようか。勿論、俺の理想は今目の前にいる愛おしくて堪らない恋人だ。
ーーーーー
『奪う体温、奪われる心』
「ないこ、おきて」
「ん…、…もうすこし…」
「えー?またか?」
何度繰り返したか分からない会話を今日もまた紡ぐ。
「はよ起きんと何も出来んよ?」
「いーじゃん、ゆっくりした朝もたまには悪くないんじゃない?」
目を擦りながらも布団に深く入るないこ。なんという矛盾。…そこは起きるだろ普通。
「…たまには?いつもしてるやろ」
「…してない」
「してるからw」
そう言いながらダボッとしたルームウェアに手を突っ込んで彼の体温を奪ってみた。
「…」
「もうちょい良い反応ないん?」
『ひゃっ』とか、「んぅ…ッッ、!?」みたいな、可愛い反応を待っていたのにないこの反応は無だった。
「され過ぎて慣れたって話していい?」
「その話は受け付けへんかもぉ」
「何でだよ」
「前も言ったよね、体温盗んでいくなって」
「いっとったかもなぁ」
確か前は『体温泥棒だー!!』なんて、意味の分からないことを言われたんだっけ。そんな懐かしい思い出に浸っているとないこはまた口を開いた。
「てかさ、…」
「おん…?」
「すっごく眠たいんだけど」
「だから知らんわ!!!」
「そこはさぁ、『ないこ疲れてたんやね、もう2時間くらい寝てよっか』みたいなのをイケボで言わなきゃでしょ」
「やから知らんて…2時間も寝たら一日があっという間に終わってまうわ」
つくづくないこの発想には理解が追いつかない。最初の頃はそういう心配もしていたけど。でも、心配されるより傍に居るほうが落ち着くのを知っているから。
「…でも、たまにはそういうのもした方がええんかな」
こんな寒い日にはダラダラ二人で過ごすのも、たまにはありかもしれない。…たまには。
ベッドに腰を下ろしていたが隣にお邪魔させてもらおう。
「うわっ、急に狭くなった」
「失礼な、ダブルベットなのに二人で狭いとかあるか」
「狭い方が近づけていいやろ?」
ずいっとないこに近づくと、その桃色の瞳には『青』がこれでもかと映し出されている。
体温を奪っても、心はずっと目の前のこいつに奪われたままだ。
きっと、これから先も奪われ続けると思うし、それでいい。
「くんな…ばかたれ」
「また言われちゃった、w」
「でも『ばかたれ』な俺が好きなんやろ?」
「好きちゃうしな!!!」
「そんな顔真っ赤にされて言われても説得力無いんよな…w」
五年近く過ごしてきたせいか、すっかり関西弁が混じるようになったないこ。メンバーが三人も関西出身やったらこうもなるか。
「……まぁ、…それなりにはお前のこと想ってるから、」
「えー、何それかわいいじゃん」
「だからうるさいってば!!」
「…」
「無言で抱きついてくんな!!」
口が悪くてもほんとは照れ隠しなのは知ってるよ。
これから先も君と笑うためにずっと近くにいて欲しいな。…なんて、考えただけで頬が紅く染まってしまう。
人生のエンドロールがきても、ないことずっといたい。最後に瞳に映るものはないこであってほしい。
顔を見られたくなくて抱きついたのはないこには絶対に恥ずかしくて言えない秘密。