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今日はグループでの仕事があり楽屋で各々自分のことをしていた
「じんとぉー?」
普通の声の大きさでも聞こえる距離にいるのにそこそこ大きな声で呼ばれた
「はぁい?」
「ちょっとこっち来て」
そう呼ばれて勇斗の隣に座る
「ねぇ今度オフ被ってる日あるじゃん、一緒に出かけない?」
「いいけど?家でゆっくりしなくていいの?」
佐野さんは特にハードスケジュールをこなしているからオフくらい休んで欲しい
「仁人とでかけたい、俺車出すから」
そう言われて嬉しい気持ち半分、
「げ、勇斗の運転…?」
最近運転しているかわからない人の運転か、という気持ち半分
「げって…笑 何その嫌そうな顔」
「いや、そんなことないですよ」
「じゃあ決まり!この日の朝じんとの家まで迎えいにくわ」
大型犬のように喜んでしっぽをブンブン振っているのが見えてくるのは自分の目がおかしくなったのだろうか
1日勇斗の運転でデートをして、最後に車を停めたのは夜の海
車から降りて砂浜へ向かう
まだ夏ではないけど海はいつ見ても綺麗だ
月が水面に反射して水面が揺れている
隣に並んで海を見ていたら手に触れられ手を繋ぐ
「ちょっとだけ入ろうよ」
そう言われて勇斗に手を引っ張られる
靴と靴下を脱いで足首まで海水に浸かる
「冷たいね」なんて言いながらゆっくり歩く
「夏、2人で海水浴来たいね」
「また休みが被ったらね」
「じんと」と呼ばれて隣にいる勇斗の顔を見上げる
暗い夜だけど月明かりに照らされて幸せそうな顔が見える
「大好きだよ」
そう言われ唇と唇が触れた
唇が離れたあともずっと見つめあっていたが暗くても顔が赤くなっている のがバレそうで顔を逸らした
2人とも仕事が終わるのが早かったので勇斗の家に来ている
「はぁーー、疲れたぁー」
ソファーに座りテレビを見ていた隣に勇斗が座り寄りかかってくる
「お疲れ様」
そう言って頭を優しく撫でる
「じんとぉー」
呼ばれたかと思うと横から全体重をかけ抱きついてくる
いつもはすぐ離れようとするが相当お疲れのようなのでそのままにしておく
勇斗が肩に顔を沈めてゆっくりと呼吸をしている
「くっついてると落ち着く」
ちょっとばかりくすぐったいけど我慢していると首元にキスをされた
びっくりして少し肩をすくめると口にも唇を落とされる
最初は触れるだけのキスだったがだんだん深くなっていく
男らしいけど柔らかい唇
「じんと、口開けて」
言われるがまま口を開けると舌を入れられる
勇斗の舌使いは上手くてそれについくように必死に舌で追いかける
だんだん息ができなくなり背中をトントンとたたくと唇が離れる
「はやと、ながい…」
上手くできない呼吸を整えながら勇斗に話しかける
「ごめん、止められないわ」
そう言ってまた唇が塞がれる
ずっと下ろしていた手を勇斗の腰に回す
急に唇が離れ、唾液が糸を引く
「じんと、したい」
綺麗な瞳で見つめらる
「いいよ」
そうしてベットに連れられた
「わ、いい匂い」
風呂から出てきた勇斗が頭をタオルで拭きながら話しかけてきた
「ハンバーグだよ」
「うまそぉ、」
準備ができ、机に料理を運ぶと勇斗も椅子に座る
「いただきます」
「ほんとに美味しい」
食べていた顔を上げ 幸せそうな顔で見つめてくる
「ほんと?ありがとう」
談笑をしながら食べ進めていく
「ご馳走様でした」
「次、仁人が作るオム ライス食べたい!」
食べ終わった食器を2人で片付けながら勇斗が言う
「オムライス、子どもみたい笑」
「いいじゃん、作ってよ」
「また今度ね」
楽屋で2人
勇斗が近づいて来たがいつもと匂いが違う
「あれ、?勇斗香水変えた?」
「そう、この前買った新しいやつつけてる」
「そうなんだ」
「なに、どったの?」
「いや、いつもの勇斗の匂いじゃないなーって」
「この匂い嫌い?」
「ううん、嫌いじゃない」
「でもいつもの勇斗の匂いが好き」
「なに可愛い」
そう言ってニヤつきながら勇斗がバックの中を漁る
「仁人手出して」
「ん?、」
そう言われて右の手のひらを勇斗に向けた
「そうじゃない笑」と言われ腕を下げられ手のひらを上に向け袖をまくられた
「俺の匂い」
右手首にいつも勇斗がつけている香水をつけられた
「自分で伸ばして」
左の手首も出し、首にもつけて香水を広げる
勇斗の匂いが身体中に広がる
口説くなくてずっと嗅いでいられる落ち着く匂い
その日は勇斗が近くにいなくても隣にいる気がしてずっと幸せだった
お線香を焚きお墓の前で手をあわせ昔のことを思い出す
思い出に浸り終わりよっこらしょと立ち上がる
たくさんの思い出は忘れられるはずもなくて
まだ沢山思い出をつくりたかった
どこかで聞いた、亡くなった人の最初に忘れるものは声だということ
それはその人が無くなったという現実が受け止められなくて耳を塞ぎたくなってしまうから、
なんて言ってた
あぁ、また愛しの恋人の名前を呼ぶあなたの声が聞きたいな….
※人間が忘れる順番は、五感を意識すると、聴覚(声)、視覚、触覚、味覚、嗅覚の順に忘れていく傾向にあります。特に、音や声は、脳が自分にとって不要と判断した情報と捉えられ、記憶から消えやすい可能性があります。
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長々と最後までお付き合いいただきありがとうございました。
最後の表現いらなかったかな…と思いつつ自己満物語なので許してください