テラーノベル
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夜は、静かに更けていく。
部屋の灯りは間接照明だけ。
テーブルの上には、開けたばかりのワイン。
向かいに座るのは
深澤辰哉。
ソファに沈み込むのは
向井康二。
深澤の家ーー
🧡「……家、飛び出してきてもうた」
グラスを持ったまま、康二が笑う。
でも目は赤い。
💜「派手にやった?」
🧡「うん。ちょっとな」
深澤は否定もしないし、肯定もしない。
ただ静かに向井の隣に移動し、座る。
距離は近い。
いつでも触れられるのに
触れることはできない。
🧡「思い切って言うてみた」
🧡「帰り遅いの嫌やって、俺を優先してって」
声が、少し掠れる。
深澤はグラスを置く。
💜「よく言ったじゃん、えらいえらい」
優しい声。
康二は俯く。
その顔を見るたび、
俺の想いは溢れて止まらなくなる。
抑えようとしても、零れる。
深澤は向井の涙を拭う。
それだけ。
ほんとは、
抱きしめたい。
君がほしい。
“俺にしとけよ”って言いたい。
💜「彼のこと…愛してるんだよね?」
不意に深澤が聞く。
康二は頷く。
🧡「うん」
💜「じゃあたくさん、話し合ったほうがいい」
柔らかく笑う。
大人の余裕。
でも本当は。
“俺が幸せにする”
そう言いたくてたまらない。
康二がグラスを置く。
少し酔った目で、深澤を見る。
🧡「ふっかさん…」
💜「ん?」
🧡「そんな優しい目で見つめんといて…」
🧡「ほんま、ずるいわ」
💜「ふふ」
その距離が、少し縮まる。
呼吸が混ざるほど近い。
深澤は一瞬だけ、視線を逸らす。
これ以上近づいたら、理性が追いつかない。
💜「康二、今日は泊まってけよ」
自然な提案。
康二は静かに頷く。
ソファに並んで座る。
肩が触れたような気がした。
🧡「んー、、眠い……」
💜「いいよ…寝な」
そう言って、ブランケットをかける。
触れるのは、その一瞬だけ。
灯りを少し落とす。
暗闇の中、深澤は向井を見る。
💜「……俺のほうがお前を愛している」
その言葉は、康二に届くことはない。
つづく。Next🧡🩷
コメント
2件
はいはいはい… この作品で世界が救われます(?) なので是非続けて下さい(???) こーじは、鈍感すぎますッッ!😤