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しゃιϯ 𓂃🫧
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tomato
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# 綺麗 に 腐った 罰
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番外編
side:🩵
音川家の台所ではかすかに焦げついた砂糖の甘い匂いが充満していた。
💛「あーあ、真っ黒になってしもた、」
ボウルの横で、みこちゃんが小さく肩を落とす。
天板の上に並んでいる、クッキーのつもりで作った物体。
あまりに不揃いでところどころ黒く炭化してしまった。
あの日から始めた家族仲良し作戦。
まずはこさめ達双子が仲良くなり、すち兄と上の兄達の橋渡しになれることが目標。
みこちゃんはすんなりこの作戦を受け入れてくれた。
しかし、すち兄の心を開かせるのは容易ではなかった。
これまでも色々な口実を作っては部屋のドアを叩いた。
最近でこそ以前のような敵視は薄れたものの、静かに追い返されるばかりだった。
今度こそはと慣れない手つきで挑んだお菓子作りだったが、結果はこの有様だ。
意気込んだ勢いで分担作業を提案したが、ことごとく失敗しみこちゃんに助けてもらった。
やはり、ここはみこちゃんに全て任せるべきだったのかもしれない。
そのとき玄関でカチャリと金属音が鳴り静かな足音が廊下を伝ってきた。
廊下を通り過ぎようとする影、すち兄だった。
🩵「あっ、待って……! すち兄!」
立ち止まらずに自室へ向かおうとする背中を必死に呼び止める。
すち兄は足を止めゆっくりと振り向いた。
その瞳には相変わらず他人を跳ね返すような淡い影が落ちている。
バツの悪さに小さくなりながら俺たちは焦げた天板をそっと差し出した。
失敗作ではあるがすち兄をここで逃すわけにはいかない。
せっかく立ち止まってくれた千載一遇のチャンスなのだ。
🩵「これ!すち兄ちゃんのために作ったんだ!ちょっと…失敗しちゃったんだけど…、」
💛「うぇ、ご、ごめんなさい…。」
強引に話し掛けるも、だんだんと失速してしまった。
💚「………。」
俯いた頭上から微かな溜息が落ちてきた。
呆れたような、ゆったりとした足取りですち兄がこちらに近付いてくる。
そして天板の端にある比較的焦げの少ない小さなひとかけらを指先で持ち上げ、迷うことなく口へ放り込んだ。
🩵「あ……」
制止する間もなく、ボリ、と乾いた音が静かな室内へ響く。
すち兄は少しだけ喉を鳴らしてそれを飲み込んだ。
するといつもの強張った表情ではなく、柔らかく眉の力を抜いた顔で呟いた。
💚「……美味しいよ。ありがとう」
小さな、柔和な声。
咄嗟にみこちゃんの方を振り向く。
きっと俺と同じような輝かせた顔をしている黄色い瞳と目が合った。
そのとき再び玄関の扉が開く音がした。
🩷「ただいまー!って、なんだこの匂い」
鞄を抱えて入ってきたらん兄が台所の異変に気づいて足を止める。
すち兄の方を見るなり目元が険しく光った。
互いの間に横たわる刺々しい沈黙と嵐の前の静けさのような空気。
まだまだ二人の間にある溝は深く、冷たい緊張感が一瞬で場を支配しそうになる。
まずい、なんとかしなきゃ!
🩵「らん兄! ちょうどいいところに来たねぇ!」
冷気を引き裂くようにらん兄の手首を強引に引っ張った。
🩵「こさめが作った特製クッキー!食べてくれるよね?」
🩷「食べます。」
🩵「すち兄も食べてくれるよね?こさめ、とっても頑張ったんだよ?」
💛「ちょっと!殆ど俺が作ったやん!」
🩵「あれれ?こさめってば、うっかりさん!」
とぼけて、拒まれる前にすち兄を椅子へ押し込む。
とりあえず目の前に黒焦げでもクッキーを差し出した。
向かい側にらん兄も強制的に座らせる。
やはりらん兄はこさめに弱いので巻き込みやすくて助かる。
しかし兄達はお互いに干渉しようとはせず、視線が交錯するたびに鋭い火花が散る。
それでも同じ卓に座っているのは恐らく出会って初めてのことだ。
前進への喜びに今日は乾杯させて貰おう。
どうしても家族の為に奮闘するみこさめペアが見たかった!しかし、本編に入れると収集がつかなくなるので番外編にしました。この話要素が多過ぎて疲れます。本当に。結末まで全て決めているので後は書くだけなのですが……。頑張ります🔥
日頃よりご覧頂きありがとうございます!
是非、これからも応援宜しくお願いいたします🙇🏻♀️
コメント
3件
待ってます(*^^*) 今回もとても良かったです!
毎日待ってます💘そう!この家族の絡みもみたかったんですよぉ!ありがとうございます😭楽しみにしてます!無理しないでくださいねぇ!
わあ、番外編でみこさめペアの奮闘が見られるなんて嬉しい!焦げたクッキーを差し出す姿に思わず頬が緩みました。すち兄が「美味しいよ」って言った瞬間、じんわりきましたね。あの硬い表情がふと柔らかくなる瞬間、すごく丁寧に描かれていて、思わず読み返しました。らん兄を巻き込むときのこさめの機転も可愛くて、同じ卓に座れたこと自体が大きな一歩だと伝わってきました。本編に繋がる想いも感じられて、続きがますます楽しみです。えまさん、素敵な番外編をありがとうございます!