「…ね、あまね、おきてー!」
その声で目が覚める。
まだ起きたくないけど、つかさが言うならと仕方がなく起きる。
今日はいつもよりも早い時間に起こされたな、などと考えながらゆっくり起き上がり、支度をしようとした。
その瞬間、視界がグラッと傾いた。
つかさに押し倒されたみたいだ。
まぁいつものように朝の遊びだろうと考えるが、目を擦りながら問いかける。
「つかさ、どうしたの?」
「んー?」
「ねぇ、今日二人で学校休もう?」
突然の言葉に一瞬息が詰まった。
別に遊ぶために学校を休むというのは珍しいことではない。
でも、今日は楽しみにしていた天体の授業。
今日はちゃんと授業に出たかった。
「へ、でも…」
「あまねは、俺よりもセンセーの授業の方がスキなの? 」
「っそんな訳、!」
「じゃあ、一緒にあそぼっか!」
ああ、だめだ
つかさにはどうしても逆らえない。
拒否したら暴力が酷くなるのもあるが、やっぱり大好きな弟だから。
今日も俺はつかさの言うまま休むことになるのだろう。
せんせー、怒るかな
「っ、、はぁ゛、っ」
もう何時間経っただろうか。
実はそんなに時間は経っていなくて、数分なのかもしれない。
でも、そのくらい俺は疲弊していた。
息が上がって、くるしい。
いたい、つらい
もうやめたい
「あまねー、まだ落ちちゃダメだよ?」
目が霞む。
段々と音も聞こえなくなってきた。
俺死ぬのかな、と思いながら必死に意識を失わないように気を保つ。
それで死ねたらどんなに楽だろうか。
まぁ、つかさを置いて1人で死ぬなんて絶対に嫌だけど。
「あまね、俺の事スキ? 」
いつもそう聞かれる。
大好きだって分かってるクセに。
「…すき、だよ、っ」
その言葉を聞いたつかさはにんまりと笑いながらさらに殴ってきた。
俺の一言で気分が良くなったんだろう。
もうやだ、いつ終わるのかな。
俺はもう大好きなつかさの顔を認識できなくなっていた。
「ぁ゛…っか、はッ」
手首に結ばれている縄が擦れて痛い。
今日のつかさは機嫌がいいから長く続きそうだ。
「あまね、最近お仕事してないよね?」
「もうやめたの?」
背筋が凍った。
“お仕事”とは俺が両親に強要されている 身体を売る仕事のことだ。
いわゆる「男娼」というもの。
最近は俺の稼いだお金が溜まってきたから、あまり仕事を頼まれていなかった。
でも、何故それをつかさが知っているのか。
両親はつかさに”お仕事”を見せないように、つかさの居ない時や寝ている時に俺にそれをさせた。
「っな、なんでそのこと…」
「ずっと気づいてたよ?」
「あまねが夜、知らないオジサンに抱かれてるの」
どうやら、かなり前からつかさは分かっていたようだ。
つかさはやんちゃでワガママで、成績も良くなかったけど。
馬鹿な子ではなかった。
俺が思考を整理していると、つかさは、
「ねー、俺もあまねとえっちしたい!」
そう言った。
折角まとめられそうだった思考がバラバラになって、その一言で頭が埋め尽くされる。
「っは、?何言って…」
「だからー、あまねいつも知らない人に抱かれてたでしょ?」
「俺のあまねなのに、ずるいじゃん!」
俺は、お仕事が嫌いだった。
痛くて、苦しくて、遊びとはまた違うつらさがあった。
それは遊びを遥かに超えるほど不快感の強い行為だった。
そして、相手は気持ち悪いおじさん。
中に出されるのも嫌いだった。
自分の体の中に知らない人の体液が存在しているという事実に耐えられなかった。
でも、相手がつかさに変わったからと言って、身体に与えられる苦痛は変わらないだろう。
精神的には楽かもしれないが、だからといってその行為が良いものに変わる訳ではない。
縄を解いて、つかさは言った。
「あまね、服脱いで?」
淡々と告げられたその言葉はとても重く感じた。
でもつかさに逆らえる訳がない。
言われるがまま服を脱いだ。
顔が熱い。
別にいつも一緒に風呂に入ったりしているけど。
それとはまた違う気分だ。
だって、俺は服がはだけてるのに、つかさは服を着崩してもいないから。
その事実が、さらに俺の顔を熱くした。
「あは、あまねのカラダ傷だらけだね、♪」
愛おしそうに俺の体に付いた傷を撫でる。
少しの痛みを伴うそれは、慈愛のようなものを俺に感じさせた。
つかさは自身の服をはだけさせ、俺に近づいた。
「あまね、ヤろっか♪」
慣らすこともなくつかさは挿れ始めた。
痛いのに、なんの抵抗もなく挿入ってしまうのが酷く悔しかった。
「あは、全部はいったよ♡」
痛くて、くるしい。
強く突かれ、喉奥で悲鳴を上げる。
あまりに激しいそれに、先程の暴力もあって意識を失いそうになった。
「もう落ちちゃうの?まぁ、意識ないままやるのもイイかもね、♡」
何を言っているのかよく分からない。
そのまま俺は意識を手放した。
コメント
6件
語彙力の神だろ!!! 上手すぎて殴りたい(?) 殴らないけど殴る(???????)
こういう話好き(*´ω`*) とりあえず( ͜♡・ω・) ͜♡ ( ᐛ )وフハハハハハハハハハハハハ!