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「みんなおはよう。」
「おはようございます!」
元気のある声が束になって教室に響くと、女は教壇の上でふっと笑顔を浮かべた。
出勤は職員の誰よりも早い朝7時。
職員室で軽く中間テストの採点を4、5枚し、朝のホームルームでは生徒に挨拶。
帰りのホームルームも済ませ、生徒から熱望され新たにつくられた料理部では顧問として生徒を指導。
夜の7時には退勤し、家に帰れば軽食とお風呂を済ませ就寝する。
ごく普通の生活のように感じるが、女にとってはありがたき幸せだと思った。
華奢な肩にあたるくらいに切りそろえ、眉毛ぎりぎりまで伸ばした暗い茶髪。
その丸い瞳に光は宿らず、細くすらりと伸びた背中には、いつも泥まみれの腕が沢山張り付いてるような気分がした。