テラーノベル
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🍌視点
⛄️「……さぁ、どうでしょうね。」
その後の食事は
なぜか味がよく分からなかった。
居心地の悪さをひしひし感じた。
🦍視点
僕はスープをゆっくりと口に運びながら
テーブルを囲む顔ぶれを観察していた。
おんりー。
森で初めて会った時から
彼の瞳は笑っているようで笑っていない。
人の近寄らない呪われた森に
どんな目的があるのだろうか。
僕には分からないが
おんりーにはこの森に魅力があるのだろう。
今までの人達とは違う
おんりーならもしかしたら僕達のことを…
なんてそんな希望を抱いている。
おんりーの隣で肩を組むおらふくん。
いつもより過剰なほどのスキンシップ。
その腕に込められた力は
おんりーを守るためではなく所有の意思。
ぼんさんとめんは気づいてないかも
しれないが僕には分かる。
おらふくんの笑顔の奥に潜む
粘着質な執着と壊したい衝動を。
おらふくんは手に入れたものを
時間をかけて歪ませていくタイプだ。
🦍「おんりー。
スープのおかわりあるけどどうかな?」
そう声をかけると
彼は少し驚いたように顔を上げた。
その一瞬おんりーの心の扉が
ほんの少しだけ開いたのを感じた。
『…うん。ありがとう、ドズルさん。』
🦍「遠慮しなくていいからね。
ここでは1人じゃないから。」
視線の端で
おらふくんがこちらを見ている。
さっきより笑っていない
おんりーの事を独り占めしたい
その独占欲が溢れている。
おらふくんの仮面が剥がれるのは
時間の問題だろう。
僕にはおんりーの背中に翼が見えた。
自由にどこまでも飛んでいけそうな
何も知らない純白の翼。
おらふくんの腕が
再びおんりーの肩に巻きつく。
その動きは保護というより
拘束に近いものだった。
🍆「なーんか2人ラブラブじゃん!
ずるいんだけど!」
🐷「おんりーちゃん
俺達の名前も呼んでよ。」
騒がしさが部屋を包む中で
おんりーは笑っていた。
でもその笑顔は薄くて儚くて
自由を奪われた鳥のような顔だった。
🦍「…この屋敷には昔から
翼をもった子が集まりやすいんだ。」
ふとぽつりと呟くと隣に座っていた
ぼんさんがこちらを不思議そうに見た。
🦍「いや、ただの昔話だよ。
ここに来た子の中には自由になる直前に
誰かに翼を摘まれた
そんな子も居たなって思い出しただけ。」
静かにそう言うとおんりーが
少しだけ僕の方を見た。
その目の奥には何かを探すような
真っ直ぐな光があった。
🦍「翼は目には見えないけど
心にはあるんだよ。
でもね誰かの言葉とか優しさとか
あるいは依存や執着で
簡単に折れてしまうことがある。」
その時おらふくんのスプーンが
皿の上に落ちカーンと甲高い音を立てた。
⛄️「……何が言いたいんですかドズさん。」
僕は美しい物は鳥籠に入れて
一生懸命愛でて育てたい。
🦍「翼を閉じた鳥は従順に見える。
でもそれは逃げないんじゃなくて
逃げられないだけなんだよ。
…その違いは分かるか?」
その結果がもし自分の元を離れようと
彼自身が選び離れるならば受け入れよう。
1000❤︎↑
暴走機関車だいず号
想定以上のシリアス要素に
終点を見失いました🙃
コメント
2件
なんかもう良すぎて言葉に表すことが出来なくて今の感情を伝えるといんくの監禁系が書きたいでも良いと思える作品ができる保証がない、そうだ!この作品をを見て学ぼう!そして自分の癖も学び新しく開拓しよう!