あっそれ〜(°▽°)かっぱっぱ〜。これは史実を元にした創作です。
それでは本編へ〜GO!!!!!
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破 二十話『ゲテモノ』
西暦1914年 夏 (ww1)
〜ブリテン島 帝都・ロンドン とある校庭〜
壇上に立ち姿は異質なまでに綺麗だった。夏なのに、黒の制服を見に纏う奴こそ、東洋の孤島こと大日本帝国なのだと時間を置き、わかった。(日帝=大本営=昭和サンです)日帝は腕を後ろに組んだまま、マイクに口元を近づけた。そして、質問が投げられた。
日帝「君達はなぜ戦うのか考えた事があるか。」
唐突に哲学的な質問をされた。日帝は周りを見渡し、動揺している生徒を見た。ジリジリとした空気に沈黙が流れた。生徒達は皆、思う事を手を挙げて、日帝は発言を許可した。発言したもの達は、人民の為や、国を守る為など、本当で真実だがどこか薄い答えを示した。
日帝は一瞬だけ靴を見下ろし、前を見た。
日帝「それは正しい。が一部の理由に過ぎない。起点を持て。」
日帝は微笑んだ顔を変えないまま。横目でイギリスの表情をのぞいた。イギリスもまた、目で暗黙を了解をした。
日帝「ここで育てられる軍隊は、人を救う為にある。だがその軍隊の目的だけでは、ただ命令に従い動く人形と同等だ。起点である動機を持て。揺るがない動機をだ。それすら無いようなのではあれば話にならない。手を紅く染めるべきではない。」
その眼光は真っ直ぐで力強さを感じた。彼の掲げる教訓は生徒達の心に響いた。全員が夏の暑さにやられそうになりながら、必死に日帝の話を脳みそに焼き付けた。
日帝「自分は何の為に戦うのか考えろ。それは絶対条件だ。」
フランスはその言葉を間に受けた。
日帝がマイクから離れ、話の終わりを告げた。ふと、校舎の時計を見ると、針はもう6時を過ぎていた。生徒全員も長く重い内容の説明会により、腹の中は空になっている頃だった。もう制服の形が崩れていて、同時に姿勢も崩れている。正直、夏の日差しに耐えるのが精一杯であった。そんな生徒達の様子を見たイギリスは拡声器を取り出した。何をされるのかフランスは構えたが、その攻撃は見事、直撃してしまった。そしてここにいる生徒全員にも被弾した。
大英「今から校庭を三周しろ!走り終えたら飯を喰わす‼︎」
限度に達していた生徒達は、辛い顔を全面的に押し出し歪ませた。もう既に声にする余力など残っていなかった。そして尻を蹴られるかの様にピィー‼︎と笛の音が鳴り響いた。それに驚く羊の様に生徒達は一斉に駆け出した。
生徒は足を何とか左右交互に動かそうとしていた。フランスは蒸発する頭でイギリスを心底、恨んだ。夏の炎天下に立たし、よくわからない内容を話され、身も体も早朝にして疲弊し切っていた。熱さにより、頭に浮かんでくるのが少なくなってきた。その時自然と浮かんだ言葉。『人を救え。』『自分は何の為に戦うのか。』その言葉だけが頭の中で飽和していた。
ふと、意識を体へと落としてみた。空をきり、規則正しくちゃんと四肢が動いている事に気がついた。そりゃ夏に浸された空気はサウナの様に息をするのが辛い。だが足は地面を叩き、軽やかに前に前に進んでいる。その感覚は徐々に体全体へと進行した。苦しい。が
体の中に内臓がないのかと思うほど、空っぽになっていった。空気に溶かされたように。少しずつ呼吸も安定きて、一段と腕が振れるようになってきた。
横目で振り向く。後ろ、数十歩遅れて、イギリスと日帝が走っていた。生徒達の半袖の制服に対し二人は長袖、黒制服だった。日帝は遅れた生徒の後ろに周り、背中を摩りながら並走している。やはり、人を導く才があるのだろうかと、フランスは思った。
フランス「、、、ハッ、、、ハッ、、、ハッ、、、。」
大英「、、、。」
フランス「!」
イギリスと目があった。すかさず、フランスは目を逸らした。
アイツに尊敬の気持ちなんか持ちたくない。帝政ドイツに村を荒らされ、アイツに村を燃やされたのだから。あの惨状な光景がフラッシュバックして蘇る。頭に血が昇り、得体の知れないドス黒い感情が一気に湧き上がってきた。
だがそれは空っぽになっている体により、打ち消されてしまった。五感に感覚を傾けると、足音が側にいる事に気がついた。
フランス(アイルランド、カナダ、、、インドと言ったか?)
記憶をなくしたフランスでも大体の周辺国の名前は思い出す事ができた。フランスは何となく歩を合わせ、先導している三人の横に立った。体格の大きいカナダがこちらにあらっ?と顔を向ける。フランスは何か横に立つ理由を模索し始めた。そして蒸発した頭で思いついた答え。
フランス「アンタらはどうしてここに?」
一流の暗殺者なんかを作ろうとしている学校にいるのだ。どんな人物なのか、どんな経緯で来たのか知りたくなった。
ジリジリと燃える地面を蹴る。四人は息を少し整えて、顔を合わせた。早朝とゆうのに真上から降る日差しにより、顔が暗く見えた。すると、フランスと同じ身長くらいのインドは微笑んだ。
インド「僕は、、、イギリスさんに無理矢理連れてこられたと言った方が正しいカナ。、、、でも感謝しているヨ。」
インドは付け加えるように感謝していると答えた。フランスは不思議に思い、聞き返した。インド少し下を向き、少しの間を置いて応えてくれた。
インド「あんな残酷カースト制度に囲まれた生活よりはこっちの方がマシだなッテ。でも、、、故郷にいる仲間を置いてきちゃっタ。
だから、立派な兵士になって仲間をこの世の中の理不尽から守るんダ。」
インドは前を向き、何とも言えない、切ない顔だけど笑っていた。フランスは一文一句。忘れてはならないと思った。インドは何の為に戦うのか、はっきりしていた。故郷にいる仲間を守る為に戦う。決して無謀では無かった。でも、その言葉に憎悪も含まれている感触がした。
目線を話し終えたインドからカナダへと移した。カナダは次は僕かと言うように、こちらに目線をやってから、前を向いた。
カナダ「僕もそんな感じかな。強いて言うなら父さんに憧れているから。あんな人になりたいなって。」
まるで、ケーキでも作る調子でカナダは言った。よくみたら、カナダだけ制服の肩の部分にイギリス国旗が縫われていた。カナダがフランスの視線に気がつくと、説明してくれた。
カナダ「あぁこれは自分で縫ったんだよ。結構、頑張ったんだ。」
カナダは照れくさそうに笑った。フランスは確かに手作りのような縫われ方だなと、改めて思った。 そしてカナダは何か違うなと思った。 他の二人は何となくイギリスを畏敬しているように思われる。それに比べてカナダはイギリスを尊敬しているようだった。
___視線を感じる。その方向を向くと、アイルランドが熱さにやられたのか、ジト目でこちらへ視線を送る。フランスはそれに気づき「アンタは?」と聞いてみた。
だがアイルランドは一瞬、瞬きをし、すぐにそらされてしまった。何なんだ?と思うが、いつの間にか、三周走り終えていた。
四人は走り終えた脱力感に襲われて、その場に倒れ込みそうになった。ゆういつの救いは周りを囲んでいる森林の影で少し暑さが和らぐ事だった。すると、後ろから拡声器の声が鳴り響いた。イギリスの声だ。
大英『すぐに止まるな!故障の元になるぞ!ウォーミングアップをしながら食堂に向かえ‼︎』
同じくらいのスピードで走っているとは思えないほど、叫ぶ声は乱れていなかった。
既に走る終えた四人は息を整えて、ジョギングしながら食堂へ向かった。食堂に入ると、外とは違って涼しく、熱された体に少しの冷気が染み渡った。しばらくすると、他の生徒達もヘロヘロになりながら食堂へ入ってきた。イギリスと日帝も後に続き、他の生徒と比べ、疲れた様子を一切見せず、済ました顔で入ってきた。
彼らは一列に並び、バイキング料理を選んで言った。
日帝「なぁ英国。これは何だ?」
他の者はフッシュ&チップスやカウルなど選んでいる中、全く手がつけられていない物があった。イギリスは短く「それはうなぎゼリーだ。」とまとめた。日帝は失礼を前提として聞いた。
日帝「、、、美味いのか?」
大英「ッ美味い。」
イギリスは少し声を震わせ、速攻、即答した。日帝は変だと思いつつ、うなぎゼリーが入ったカップを手に取った。
全員がロングテーブルの席に着き、早速食べ始めた。日帝は文化の違いに気を取られながらも、いつも通り前に手を合わせ『頂きます』をした。隣に座るイギリスが問う。
大英「それは何だ?」
日帝「日本では食べる前に食材に、作ってくれる人に、感謝するんだよ。」
イギリスは納得したように日帝と同じように前に手を合わせ、真似て食べ始めた。
フランスが食べていると、隣に座るカナダが聞いてきた。
カナダ「さっきの質問。返してもいいかな?」
微笑ましい笑顔に、拒否を誰が入れられるだろうか?フランスは勿論のこと頷いた。だがカナダはあのブリカスを尊敬している一面がある。直球に『ドイツに街の人を残虐に殺され、お前が尊敬しているイギリスに燃やされた。』など口が裂けても言えるものか。フランスは回りくどく、
フランス「ドイツに街の人が殺されて、残酷な地になった。」
と返した。その時、もう片隣に座るアイルランドの口がピクッと動いた気がした。覗き込んでも、アイルランドは何といゆうふうに、首を傾げて顔を合わすだけだった。
カナダは辛かったね、と母親のように優しく振る舞う。デカい体格をしているがまだ年齢は人間の二十代を超えてないように思える。でも、何なのだろう。この安心感は。
フランスはこの瞬間まで復讐心に燃えていた。だがカナダの優しい笑顔によって警戒心が解けたようだ。
フランスは照れ、目線をそれした。だが視界に捉えたものは惨事の序章だった。
日帝が一通りの食品を食べ終え、あの“うなぎゼリー”に箸が差し掛かる。そして、日帝は魚臭い匂いに我慢しながら、口元へ運んでいく。フランスは思わず、目を瞑った。
日帝がパクッと口の中に入れた。
日帝「⁉︎」
ガタッと即座に立ち上がる。唐突なその行動に全員の目が奪われた。眉を寄せ、日帝は何とか飲み込もうと噛むが、気色の悪い感覚が口内に広がる。手で口を押さえたが、我慢を限界に達した、日帝は___
日帝「オ”ロ“ロロロロロォォ!!!!!」
お椀の中へ盛大に吐き出す。既に食堂には嗚咽の音しか鳴っていなかった。勢いのあまり、日帝は倒れそうなのを何とか保つ。兎に角、この世のモノでは無い得体の何か、から解放されたくて舌を出し唾を吐いた。息も荒いまままま、水を取り口の中へ掻き込んだ。イギリスがハッと我に返り、日帝の方をさすろうとした。
が、日帝はハンカチで口元を拭きながら、イギリスの肩をガッと掴む。最早、戦争で指二本を喪ったとは思えない程、強力な力で封じこまれた。イギリスは疲弊し、動けなくなった。日帝はガバッと顔を上げた。その顔は青のペンキで塗りたくったように真っ青な顔で、イギリスを睨みつける。そして猛獣のように叫んだ。
日帝「生き物が食べるモノじゃない‼︎」
その怒号に空間が静まり返った。
数十秒し、日帝は無言でまだ残っているうなぎゼリーの皿を持った。全員が何をする気だと疑問に満たされる。日帝は低い声で「台所は何処だ」と問う。イギリスは小さい声でその方向に指を刺す。日帝はその方向に目をやり、再びイギリスを見る。全員がその陰湿で殺気立つ目に怖気が走った。
日帝は台所へスタスタと歩き、調理器具を取り出した。まさかそれで滅多刺しにされるのでは無いのかと一部の人間は思った。日帝は手際よく、熱したフライパンにうなぎゼリーを乗せる。そして木製のヘラでよく掻き混ぜながら、牛酪を入れ塩を振りかける。刻まれた野菜をフライパンに投げ入れる。やがて香ばしい、良い香りと食堂にジュアとした美味い音が広がった。
日帝は短時間であの得体の知れない何かを美味いモノに変えた。その手芸に生徒達は盛り上がり歓声が浴びせられた。日帝は無表情のまま生まれ変わった、うなぎゼリーを丁寧に食べ干した。日帝は腰が抜けたイギリスに目線を送る。イギリスは立ち上がり日帝の側へよった。そして深く頭を下げ、ごめんなさいと叫んだ。フランスは記憶を辿るにイギリスが初めて謝った事に驚いた。あのプライドのブリカスが___
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破 第二十話『ゲテモノ』 完
最終的に5000文字を超えてしまったな、、、。それではまた戦場で。
コメント
6件
はっきりイギリスに生き物が食べるモノじゃない‼︎って言ってるのおもろいしそれをまた調理して美味いものにできる日帝がすごい!
ご、5000文字?!