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動力炉 近道 保志
生きたい。
生きたい……。
俺はどうしても生きたいんだ……。
だって、こんなところで死ぬなんてバカバカしいじゃないか。
俺はガソリン男から逃げ回っていた。
やっとのことで、真っ暗闇の中から梯子を見つけて穴へと入ったはいいが……。
縦一直線のその穴は、更に真っ暗だった。
だけど、上の床に繋がっているはずだ。
「ぐっ! ゼエッ、ゼエッ」
下を見ると、ガソリン男が梯子を登って来る。
俺は梯子の下になったガソリン男の顔面を思いっきり蹴り潰した。
ガソリン男はかなりひ弱な男のようで、すぐに顔を抑えて呻く。
俺は唾をガソリン男に吐きかけて、上へと梯子を登った。