テラーノベル
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🩷視点
朝の日差しが差し込む中、随分前から俺は起きててずっと横で寝てる仁人の寝顔を見ている
寝る前に仁人が呟いた言葉をずっと反芻して考えてる
『はやと、、、す、、、』
す、、、す、、、すっていったらさぁ、、、
好き、じゃないの?え?違う?
だって「す」だよ?
他に何があるよ?隙間?すまき?すー、、、素敵?スロバキア?すっとこどっこい?
何だよすっとこどっこいって、、、
あー、駄目だ、俺の都合良く考えちゃう、だってさー昨日だってさー、あんっな可愛い仁人見ちゃってさー、好きでもない相手にする?あんな態度、、、あ、やべ、思い出してたら俺のジュニアがコンニチワしそう
「ん、、、」
あ、仁人起きた?
「おはよ、仁人」
「はよ、、、、は?」
「は?」
「す」の次は「は」ですか?
むくりと上体を起こして左右に首を動かして辺りを見回している、うん、絶対寝ぼけてる
「おはよう、仁ちゃん」
ゆっくりはっきり言ってやる
目をシパシパさせながら俺を見る仁人
「は、、、?」
お前はよ、「は」しか言えないんか?
だんだん頭がクリアになってきたのか「あ」とか「う」とか言って布団で口元を覆う仁人、耳を見たらちょー真っ赤
可愛いかよ、、、可愛いかよ仁人!
朝から犯して良い?良いよね?もう仕事の準備しなきゃだけど、、、、って
「あっ!!!」
俺が叫ぶと大きく体をビクつかせる仁人
「うわ!?びっくりしたっ!なになになに??!」
「やっべ!!仕事!今日朝から5人で仕事!!」
「え?!今何時?!」
時計を見る
「7時20分!8時前に事務所!!」
「ばっか!何で起こしてくれないんだよ!?」
「いいから!準備しろ!タクシー呼んだから!」
バッタバタに準備してなだれ込むようにタクシーに乗る
昨日の甘い雰囲気なんて空の彼方へふっ飛んでったわ!俺のばか!「す」の続き聞こうと思ったのに!
あ?てか今聞けばいいじゃん
「なぁ仁人」
「、、なんですか?」
おっと、ご機嫌斜めね仁ちゃん
昨日あんなにニャンニャン可愛かったのに、って言ったらまじ今日口聞いてくれないかもしれないから言いません
「昨日さ、仁人寝る前にさ、俺の名前呼んでさ、すーって言ったんだわ」
「は?名前?すー?、、、はやとすーって?ドリトスみたいだね」
「ほんとだねー、って違う!す!伸ばし棒いらん!」
「、、、覚えてない」
ぷいっと車窓に顔を背ける仁人
これは、、、嘘だね
「ねぇー何て言おうとしたん?」
「、、、だから覚えてないって」
「怒んねーからちょっとお兄ちゃんに言ってみ?」
「しつこい!別に怒られるような事じゃない!っぁ、、、」
うんざりしたようにこっちに振り向いたけど失言に気付いたのか罰の悪そうな顔をしてまたそっぽを向いてしまった
ばーか、ひっかかってやんの
「覚えてんじゃん、、、なぁ仁人ー、じんー?じーんちゃーん??」
「、、、、」
シカトですか、そうですか
どうしたもんかと考えあぐねてたら事務所に着いてしまった
「ありがとうございまーす」
スマホでお金を払ってる間そそくさとタクシーから降りて事務所へ向かう仁人
ちょっとくらい待ってくれたってよくね?
きらめきピーチ
7,589
あ
4,059
俺もタクシーから降りて歩き出すとブブッとスマホが鳴る
見ると仁人からで某有名コーヒー店のギフト一万円分
タクシー代にしては 高くね?なんで?
口止め料?これ以上聞いてくれるなって?
聞きますー残念でしたーめっちゃ聞きますー
なんとか遅刻せずに楽屋に入る
「はよーっす」
見るともう仁人は自販機で買ったんかな、缶コーヒー片手にスマホをポチポチ
こいつ、、、絶対逃げる気だ
俺にはわかる
もー絶対俺の事好きじゃん!好きの「す」じゃん
なんだよもぉ、言ってくれりゃあさぁ!
俺だってお前の事好きなんだからさぁ
両思いになれるのに!
「勇ちゃん邪魔」
「っ柔、おはよ」
「おはよ、てかめっちゃ地団駄踏んでるけど、朝から何してんの?」
「え?俺地団駄踏んでた?」
「自覚ないとかやば」
「え、なんか冷たい、俺の事嫌い?」
「はいはい好きだよー」
はぁ、柔はこんな簡単に好きって言ってくれるのに、、、いや、軽すぎん?これはこれでやだわ俺
悶々と考えてると鈴木さんが来てみんな一気に仕事モード
午前中は5人での仕事をこなして午後からみんな個別の仕事へ向かう
夜仁人に電話してみっかなーとか考えてたら廊下の曲がり角で人とぶつかった
「きゃっ!」
「っごめんなさい!大丈夫ですか?」
思わずよろける体を支えてしまった、やべ、女性だ
「勇斗さん!」
「え?、、あ、、ど、ども、、」
うーわ、、、今1番会いたくない人と会っちゃったよ
週刊誌に撮られたAさんだった
俺はパッと体を離してジリジリと後ずさる
なのにAさんは逆にジリジリ近寄ってくる
なんで?!来ないで!!
なんて言えるはずもなく
俺むちゃくちゃ気まずい態度出してんのにそんな事はどこ吹く風
「勇斗さん、週刊誌撮られちゃいましたね私達、、、」
「はは、、、そっすね、ご迷惑お掛けしちゃって、申し訳ないデス」
「迷惑なんてそんな!むしろ私、、、嬉しくて、、、」
は?ウレシイ??今嬉しいっつったかこの女
「オレハウレシクナイ」
「え?」
はっ!嫌過ぎて本音出ちゃった
とにかく近寄らないって鈴木さんと約束したから早いとこ逃げよ
「いや、とにかくお互いの為にも騒がれないようにした方がいいと思うし、俺ファンの人達悲しませたくないんで、絶対、うん、そんなわけなんで、じゃっ!!」
ビシッと片手を上げて足早にその場を去る
楽屋にいた鈴木さんにAさんに今会っちゃった事と昨日仁人にちゃんと説明したよって事を伝える
「そっか、、んー、引き続きAさんは要注意で、報告してね」
「はーい」
その後は特に問題なく、仕事は結構押しちゃって結局その日は仁人に電話出来ないまま家に帰った
そして今日、週刊誌の発売日
テレビのニュースもこぞってこの記事をとりあげる
でも事務所がしっかり否定とその日の状況を説明した事もニュースでしっかり流れていたので取り敢えずは安心、かな?
俺もSNSを積極的に発信してみ!るきーずを安心させる
反応は様々だけど殆どが俺の事を信じてくれて励ましてくれる
ほんと、、、大好きみ!るきーず!
後は仁人が言ったように時間が解決してくれる、、、そう思ってた
甘かった
いや、週刊誌やニュースはあっという間に鎮火したよ?だってガセだし
そっちじゃなくて、あの女
まっじで!なんなん?!
事ある毎につっかかってくる!
なんであんな頻繁に会うの?!
会いたくない時に限って会っちゃうってやつ?
もーまじ勘弁して、、、またどっかで撮られるんじゃないかとヒヤヒヤしてほんっとストレス!!
「お疲れ様でーす、、、」
最後の仕事が終わって楽屋に戻る
私服に着替えてある事に気づく
「あれ、、、?え、、、?え?」
テーブルの上、下、右、左、カバンの中
「ない!!!」
「どうしたの?」
「鈴木さん、指輪!俺の指輪がない!」
「えぇ?ちゃんと探した?」
「探してる!なんで?!」
俺着替えた時ちゃんとトレーの中入れたもん!
え?今日してなかった?いや、絶対してる!
あの指輪は絶対付けてる、仁人とお揃いの指輪!!
あぁ、、、終わったわ
もう何もかんも嫌、、、
仁人に電話しよ
コメント
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続き楽しみです!
はい、たまさん、読ませていただきました🌷 もう仁人の「す」問題に胸がきゅんきゅんしっぱなしでした!ドリトスで流すシーン、可愛すぎて声出ました。でも一番グッときたのは、仁人が「覚えてない」って明らかに嘘ついてるのに、後で一万円のギフトで口止めしようとするところ…照れ隠しの仕草が愛おしすぎます。 そしてラストの指輪消失。お揃いの指輪って仁人との繋がりそのものなのに、それがなくなった絶望がひしひし伝わってきて。ここで電話しようとする勇斗くんの気持ち、すごくわかります。次が気になりすぎます…!