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ㅤ zm×sha
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ㅤ 嫌いになんて
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ㅤ 病み、死を仄めかす表現有
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ㅤ zm『』
ㅤ sha「」
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ㅤsha視点
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ㅤああ、 今日もまた、死ねなかった。
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ㅤ隣でくつろいでいる彼氏
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ㅤ『…そんな見つめてきてどうしたん』
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ㅤえ、あ、気付かないうちに
ㅤ見つめてしまっていたみたい。
ㅤ
ㅤ「なんでもない」
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ㅤそう言うと、そう、とまたスマホの画面を
ㅤスクロールし始めた
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ㅤ恐らく1年前くらい。
ㅤゾムと一緒に同棲することになってここに
ㅤ住み始めた頃
ㅤ
ㅤ初めて彼の前で見せた自殺行為だった
ㅤ
ㅤ俺は思春期あたりから死にたがりになって
ㅤしまった
ㅤ
ㅤって言っても、簡単に学校を休めるような 家庭
ㅤではなかった
ㅤ辛いと言っても休ませてもらえない、そんな
ㅤ環境だった
ㅤ
ㅤそのお陰で高校でゾムと出会うことができた。
ㅤよく鬱になって死にたくなることを伝えると
ㅤ卒業したら同棲しよう!と提案をしてくれた
ㅤ
ㅤそんなこんなで同棲し始めた頃、 俺は
ㅤネットでロープを購入した。
ㅤ外に出ることすら怖かった俺は、治療を受けて
ㅤ回復してから職に就くと先生と話していた
ㅤ
ㅤロープが届いて、それをドアノブに括り
ㅤ首を通す。床からドアノブまでは少し高さが
ㅤあるため、吊るのには最適だった
ㅤ
ㅤが、その時ちょうど彼は帰ってきた。
ㅤ家はぐるーっと一周できる内装になっていて
ㅤリビングにロープを吊っていたところ、
ㅤ他の部屋からまわりこまれてしまった。
ㅤ
ㅤ玄関のドアでもできてたか…と少し後悔した
ㅤでも助けてくれたことには感謝の気持ちで
ㅤいっぱいだった。運がいいのか悪いのか
ㅤ
ㅤ他にも色々犯している。
ㅤ薬の過剰摂取…は体調が崩れた
ㅤ睡眠薬は言うまでもなくぐっすりと…
ㅤ計画が上手くいかず、流れるように生きていて
ㅤしまっていた
ㅤ
ㅤ
ㅤ
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ㅤ
ㅤzm視点
ㅤ
ㅤ「…なんでゾムは俺の事嫌いにならへんの」
ㅤ
ㅤしーんと静まっている部屋に響く小さな声。
ㅤ二人の時は、いつもの元気なシャオロンでは
ㅤ無かった
ㅤ
ㅤ少し前、多分1ヶ月くらい前かなぁ
ㅤこいつは外に出られへんから
ㅤ
ㅤ『なんか欲しいもんある?』
ㅤ「……ない」
ㅤ
ㅤって言う会話をした、あったら買おう思って。
ㅤ
ㅤで、普通に買い物から帰ってきたら
ㅤあいつ首に当ててたんよ。
ㅤ
ㅤ『なにしてんの』
ㅤ
ㅤそりゃマジトーンで喋るわ、
ㅤだって包丁当てとるんやで。焦ったわ
ㅤ
ㅤあいつの家はちょっと、というかだいぶ
ㅤ終わってて、やばい時は包丁で脅されたとか。
ㅤ
ㅤだからシャオロンは料理をしない。
ㅤ包丁を触らなければ視界にすら入れない
ㅤ
ㅤで、なんで焦るかわかるやろ?
ㅤあんなトラウマになってたはずの包丁に
ㅤ触れとるんやで、おかしいやろ。
ㅤ
ㅤ結局泣き崩れて、次第にはぎゅってしてって
ㅤ
ㅤ『その前に、包丁怖いんとちゃうんか?』
ㅤ「怖かったけど…手元に何も無かった」
ㅤ
ㅤそんな理由で包丁触れるんかよ、と安堵した
ㅤそこまで彼には包丁のことがトラウマになって
ㅤいなかったみたいで、はー良かった。
ㅤ
ㅤ今日はさっきまでベランダに立っていた
ㅤこいつ死ぬ気やろ、とうすーら勘づいていた
ㅤからすぐに引き止めることに成功。
ㅤ
ㅤさっきまで鬱で死にたがってたくせに
ㅤ今はもう俺の方を見つめてきたり、
ㅤなんで嫌いにならんの?と聞いてきたり。
ㅤ
ㅤなんで俺がお前のこと嫌いにならんのか
ㅤわからんのかなあ。わからんもんなんか?
ㅤ
ㅤどんだけ死にたがってても俺が止めれば
ㅤ素直に止めてくれるところ
ㅤ死にたい気持ちさえ収まれば普通の彼女に
ㅤなって甘えてくるところ
ㅤ
ㅤ…ていうか嫌いになる要素なんか無いやろ
ㅤ詳しくは聞かされてないけど精神疾患とか
ㅤやろ?多分。なら仕方ないってなるよ、俺は
ㅤ
ㅤ「…ゾム?」
ㅤ
ㅤ声をかけられハッとする。頭の中がぐるぐる
ㅤしていて返事などしていなかったことに気付く
ㅤ…にしても上目遣いかわええな
ㅤ
ㅤ『なんで嫌いになると思ったん?』
ㅤ「だっ、て、俺すぐ死にたがるから……」
ㅤ『もし俺が死にたがりだったら
ㅤㅤシャオロンは俺の事嫌いになる?』
ㅤ「それはない、!…好きなままだよ…/」
ㅤ
ㅤそういうことだよ、と言いスマホを触り始める
ㅤ
ㅤこれまでのシャオロンは家族に会いたい
ㅤだなんて言ってきたことはない、けどこれから
ㅤ先言ってくる可能性はある。
ㅤ もちろん会って欲しくない、
ㅤ家族なんかよりも 俺を大切にして欲しい
ㅤ
ㅤこんな醜い感情を持ってるのも俺だけで
ㅤ死のうとする彼を止められるのは俺だけ。
ㅤ
ㅤ隣を見ると頬を赤らめ 好きだけどぉ…と顔を
ㅤぷくーっとしている彼。
ㅤ
ㅤ『ほんまにかわええよ、
ㅤㅤ死のうとしてもええけど死ぬのはやめてな』
ㅤ
ㅤそう言って優しく頭を撫でると
ㅤゾムがいる限りは…とまた顔を赤くさせている
ㅤ彼がいた
ㅤ 終