小学校を卒業し、俺は、
中学生になった。
その時から彼”海老原 愛太”君に恋をしていた。
彼を見る度、ドキドキしていた。
前みたいに取られたくない。そう思った俺は、
親友でもあり幼なじみでもある
“田原 愛華”に相談をした。
愛華が言うには、
彼に告白した方がいいと言っていた。
でも、勇気を出せなかった俺には、
相当無理なことだった。
陰キャと陽キャ。
でも前とは違う感じ。
前は、本当に近くにいるのに、遠くの存在。
そんなんなのに
愛太先輩は、俺と距離がそうなかった。
というか、違和感がなかった。
前にも会ったことがあるような。
会った事がないのに
話しかけられる前からずっと会ってた
様な気がした。
それを愛華に相談すると、
とあるゲームにいきなり誘われた。
“負けたらその先輩に告白する”
そんな様な罰ゲームがあるとも知らずにー、
数時間後
俺は、そのゲームに負けてしまった。
「うっわっ!!負けた!」と言った途端
愛華に、
『はい!陸斗だけ!罰ゲーム!』
と言われた。
俺は、「?」と顔をしながら
愛華に、目線を送った。
それに対して愛華は、
『来週の月曜日!
その愛太先輩?に告白するように!』
と、愛華は、そう言った。
当本人の俺は、ポカーンとなっていたが
数秒後には、赤面をし、照れながら
「無、無理無理無理っ!!/////」と
顔を隠しながら言っていた。
『陸斗!前みたいになりたくなかったら!
勇気を出して愛太先輩に告白しなさい!
じゃないと、その優しい先輩も、
他の誰かと付き合ってしまうよ!』と、
愛華は心配するように俺に言った。
大好きな彼が他の人と付き合う。
それは絶対に嫌だ。
だったら先に告白しとけば
勇気を出せば、いつか絶対、
愛太先輩と、結ばれる。
そんなあることもないことを考えながら
それでも、勇気が出ない俺に、
ある提案が愛華からあった。それは、
言葉で言えないなら手紙で伝えよう。
そう言ってくれた、その思いを手紙にして、
どこでもいいから愛太先輩が
気づくようなとこに置きなさいと、
言われた。俺は言われるがまま、
家に帰って、思いを全部手紙に乗せた。
『先輩が好き』そんな事を書きながら
そして迎えた月曜日
俺は、今
愛太先輩の下駄箱を行ったり来たりしている
ウロウロしてる俺に気づいたのか、
愛太先輩が話しかけてくれた。
ドキドキしながら
「な、なんにもっ」と言い返したら
愛太先輩は、何かを察したのか、、
俺を呼び出した。
前と同じパターンで俺は、
内心怖かった。手紙をぎゅっと握りしめながら
図書室の目の前で、
愛太先輩と、話し合うことに。
俺は怖かった。前みたいに、
「障害」が理由で振られるんじゃないかって、
でも違ったんだ。
『……俺さ、陸斗のことが好きだ。』と、
愛太先輩に言われた。
まさかの答えに俺は驚きを隠せなかった。
大好きな彼が、彼から。
告白されるとは思わなかったのだ。
俺は、握りしめてた手紙を
愛太先輩に突き出し、
その場を後にした。
恥ずかしかった、勝手に逃げ出して
失礼だと思った。
でも目から涙が止まらなかった。
それを愛太先輩には見せたくなかった。
好きな先輩が。告白してくれた。
それだけで嬉しいかったのだ。
そして次の日
愛太先輩からお返しの手紙が来ていた。
なんだろうと思いトイレで開いた。
「!??/////」
もう俺はどうすればいいのかわかんなくなった。
『陸斗へ、
昨日手紙ありがとう。
急に逃げ出すなよな(笑)
ビックリしちゃったじゃんw……
昨日も言ったけど、
陸斗のことが好きだ。だから付き合ってくれ。』
とその手紙には書いてあった。
人を愛することを
知らなかった俺に、彼は、彼こそが
俺に教えてくれた。
それから俺たちは、付き合った。
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それから7年後ー
その愛太先輩とは、
今でも
付き合っている。
終わり。
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