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昼の議論が始まった。
リョウはリーダーシップを発揮し、皆をまとめながら、冷静に推理を進めていった。
「カイトが僕を信じてくれるなら、僕も彼を信じる。そして、僕たちは他の誰が人狼なのかを探り出す必要がある。僕たちの中に潜んでいる者を、見つけ出さなければならない。」
議論の焦点は次第にカイトが占っていない者たちに向けられた。
タケルとマリナの2人が特に疑われ始めた。
タケルは常に静かで、積極的に発言することは少なかったが、その静けさが逆に怪しく見える。
一方、マリナは比較的率直に意見を述べていたが、その裏に何か隠されているのではないかという疑念が湧き上がっていた。
「タケル、君はどう思っている?」
リョウが問いかける。
タケルは一瞬戸惑ったように見えたが、静かに答えた。
「俺は……誰が人狼なのか分からない。でも、カイトの占い結果を信じるなら、リョウは村人だということになる。だから、マリナが怪しいと感じてる。」
その言葉に、皆の視線がマリナに向けられた。
彼女は少し動揺した様子で口を開いた。
「私を疑うのはおかしいわ。私はいつも正直に意見を言ってきたし、このゲームを乗り切るために全力で協力してきた。それなのに、どうして私が人狼だと思うの?」
マリナの強い反論に、再び議論は混乱を深めていった。
しかし、最終的に全員の票が集まり、次の処刑者が決まる瞬間がやってきた。
「今日は……タケルを処刑する。」
スピーカーの声が冷たく響き渡り、タケルは驚愕の表情を浮かべた。
「俺は……人狼じゃない。信じてくれ……」
だが、その言葉もむなしく、タケルは処刑され、光に包まれて消えていった。
そして、再びあの冷たい声が場内に響く。
「タケルは……人狼ではなかった。」
再び無実の村人を処刑してしまった。
カイトの心は深い罪悪感と無力感に苛まれた。
次の夜が来れば、さらに犠牲者が出るだろう。
そして、残された人数はますます少なくなっていく。
夜が訪れる。
カイトは自分の判断に迷いを感じながらも、次の行動を決めなければならなかった。
次に占うべきは……マリナだろうか?
彼女が人狼であるかどうか、それを確かめなければならない。
しかし、もし彼女が村人だった場合、再び混乱を招くことになるかもしれない。
カイトは自分の心の中で葛藤しながら、再び占いの力に頼ることにした。
次の夜、誰を占うかが、彼らの命運を左右する。