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「カンバ…カンバ……あ、あった」と探し物が見つかったようで踏み台を使いネムは資料を持ち机に置く
「にしても便利よねぇ…抜除氏のここに来てからの歴史が残ってるなんて…手動だけど」
とスカーレットはネムの後ろから覗き込む
そして2人はピューレ改めカンバの過去に踏み込む
ピューレはカンバではない
今カナハと行動している彼…いや彼女はカンバ”だった”
彼女にはピューレという兄がいた引っ込み思案でネガティブなカンバとは正反対でピューレはポジティブ思考で何でもこなせてしまう簡単に言えば”完璧”だったでも彼はそんな言葉を望んでいなかった。その完璧を妹のカンバにあげたかった
彼は心優しかった。
だがそれがあだになった
いつもピューレには取り巻きがいた
でもその取り巻きはカンバを地獄に落としていった
決まり文句は「ピューレは出来るのになぜ妹ができないのか」「抜除氏として臆病な性格はどうなのか」兄と比べられ追い詰められたカンバは兄を責めてしまった
どうしてお前には友達ができるのか
どうして私は完璧にできないのか
どうして私は責められるのか
どうしてどうしてどうしてどうして
彼は思い詰めてしまった
自分のせいで妹が虐められた、と
そして彼は迷冥界の禁忌を犯してしまう
迷冥界の禁忌、それは……
そもそも迷冥界は自殺をしてしまったものが一時的に行く地獄や天国とは違う世界
その世界で自殺をしてしまうと存在が消えてしまうと言われている
カンバはピューレに成り代わった
第一発見者はカンバだったから
ピューレの死体を死体処理の工場に持っていきピューレをカンバということにした
そして彼はある女の子の指導係だった
その子というのはラール。ラールは彼が居なくなったのをしっていた
埃まみれになっていた彼の資料を読みまくっていたから
「ふーん…これはラール怒るね…」読み終わったネムが口を開く
「よ…読み終わりましたか……?」とスカーレットがいた位置にメズルがいた
「ネムさん…前から言っていますが…読む時は申請書を出してください……」とおずおずと申請書を渡してくる
「もう読み終わったからいらなーい」と申請書をメズルに押し返す
「ネム〜読み終わった〜?」とスカーレットはいつの間にか窓際に立っていた
「終わった、仕事行こ」と資料を机に置いたまま資料館を出ようとするネムをメズルは呼び止める
「よ、読み終わったなら…本棚に戻してください…!」と少し強く言うメズルの上をふわっと通過し資料を戻す人物がいた