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サイド キノ
「タエ、マオ。30分で廃校の詳しい地図と設備を暗記して作戦を考えてくれ。出来るか?」
俺はタエとマオにそう尋ねる。
「当たり前だ」
「もちろんだよ。10分、……ううん、5分で考えてみせるね」
本当に頼もしいな。
「キリ。烏飛ばして廃校の中の……」
「配置と人数確認だよね?もう行かせてるよ!」
「サンキュ。情報収集は三人に任せるからな!」
俺は体の向きをアミとリオの方へと戻す。
「リオ。お前は変装してトキたちを助けに行ってくれ。危険だけど、頼むぜ!」
「了解っす」
リオはそう言って不敵に笑った。次の瞬間、ガラの悪そうな大人へと姿を変える。その速さに思わず俺は感心してしまった。
「アミは俺と一緒に廃校に潜入して、相手を殱滅させるぞ。どれくらいなら一人で倒せそうか?」
アミは少し考えて、「そうね」と零(こぼ)した。
「場所や配置、あと武器の有無もあるけど……奇襲をかけるなら八人くらいなら余裕よ」
……こっわ。
八人って、大人の男だよな?それが、余裕?!
そういえばアミは柔道と空手で黒帯だっけ。全国大会で優勝したって言ってたもんな。忘れてたぜ。
ルネの作った改造銃をアミに渡したら、確実に死人が出る……!そう確信した俺はリオとキリにだけそっと持たせることを決めた。
「……うん。いつでもサポート出来るよ」
タエとマオがそう言って顔を上げる。その顔を見て、俺は頷いた。
「よし!タエとマオはここから指示とサポート頼む!リオは余裕があれば相手の撹乱もしてくれ!俺とキリ、アミは全員残らずぶっ倒す!!」
俺たちの仲間に手ェ出したこと、死ぬほど後悔させてやる!
俺は笑って右手を上に突き出す。
「俺らの本気、見せてやろうじゃねぇか!!」
「うん……!」「ああ……!」「もちろん!」「当たり前じゃない!」「うっす!」
みんなが、それぞれ返事をしてくれた。それが何よりも嬉しかった。