テラーノベル
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🍌視点
ここは、私立大猩猩学園。
超お金持ちの生徒ばかりが通うこの学校で、俺は明らかに場違いだと思う。
みんな俺が貧乏なのを知ってる。
初日に大やらかししたからね………ww
だから、なるべく関わらないようにしてくれる。
それが一番楽だからありがたい。
🐷「おんりー」
後ろから声がした。
振り返ると、MEN立っていた。
🍌「なに?」
🐷「今日、うちにおらふくんくるから。お前もメイドの1人としてもてなせよ?ww」
🍌「うぇ……だっる……」
俺はそっけなく答えて歩き出した。
MENは俺の家の主だ。
正確には、俺がメイドとして働いている家の息子。
同級生だけど、俺が彼の家で掃除したり、食事の準備を手伝ったりしている。
でもこれはお母さんのためだ。
MENの下で働くってのはなんか癪に触るけど、お母さんのためならがんばれる。
それに、MENは俺が貧乏なのを知っていても、他の人たちみたいに露骨に避けたりはしない。
むしろ、なんか勝手に構ってくる。
なんなんだろう……
面白がってんだろうけど、にしてはキョドキョドしてるような気がするんだよねぇ……
ま、なんでもいっか
放課後。
教科書を置きっぱなしにしてしまったのを思い出して、図書室の裏の空き教室にいく。
あそこまでの通路、ここから行くとなんか暗くて怖いんだよね………
やだなぁ……
「……おんりー」
呼び止められた。
振り返ると、同じクラスの佐伯が立っていた。
いつもは俺なんか眼中にないはずの、金持ちの男だ。
🍌「なに?」
「ちょっと、話があるんだけど」
🍌「……今から用事あるんだよね」
あまり遅くなるとMENがわざわざ車で迎えに来てしまう。
そうすると目立つからできるだけ避けたいんだよな……
「すぐ終わるから。空き教室でいい?」
佐伯はそう言って、先に歩き出した。
俺は少し迷ったけど、どうせ大した話じゃないだろ、と思って黙ってついていくことにした。
空き教室のドアを開けて、中に入る。
カーテンが半分だけ閉まっていて、午後の光が斜めに差し込んでいる。
佐伯はドアを閉めた。
🍌「……で、なに?」
佐伯はしばらく俺の顔をじっと見てきた。
なんか、いつもと違う目をしてる気がする。
そんなことないか。
この人の顔ちゃんと見たことないし
「お前、かわいいよな」
急に言われて、俺は眉をひそめた。
🍌「……へっ?」
「マジで。前から思ってた」
佐伯が一歩、近づいてくる。
俺は無意識に一歩下がった。
背中が机に当たる。
🍌「なに、急に」
「別に?w」
そう言いつつも、佐伯は俺に近づいてくる。
そして、佐伯の手が、俺の体に触れた。
その瞬間、俺はようやく、何かがおかしいことに気づいた。
🐷視点
最近、佐伯がやたらとおんりーの近くにいる。
教室で。
廊下で。
たまに休み時間に、わざと隣の席に座ったりしてる。
おんりーは気づいてないみたいだった。
あいつはいつも、自分のことなんて誰も気にしてないと思ってるし。
初日の時点で良くも悪くも悪くも有名人だってのに…wwww
俺は気づいていた。
佐伯の目が、おんりーの細い首筋とか、制服の下の華奢な肩とか、そういうところを舐めるみたいに追ってるのを。
……気に入らねえ
なんかわかんないけど、いい気分はしない。
🐷「なあ」
放課後、俺は佐伯を呼び止めた。
「なんだよ、MEN」
🐷「おんりーのこと、好きなのか」
「別に。ちょっと話しただけだろ」
佐伯は薄く笑った。
俺のことが気に入らないって顔をしてる。
俺も同じだった。
🐷「あいつは俺のところの使用人だ。余計なことすんな」
「使用人? へぇーw でも、同級生だろ?俺がちょっと気になるくらい、いいじゃん」
🐷「気になる、ってもんじゃねえだろ」
佐伯は一瞬、目を細めたけど、すぐに肩をすくめた。
「俺は別に、悪いことするつもりけど。まあ、MENがそこまで言うなら控えるよw」
嘘だ。
俺にはわかる。
あの目は、ただの興味なんかじゃない。
もっと汚いものだ。
それでも俺は、それ以上何も言えなかった。
だって、俺自身が「おんりーに近づいてほしくない理由」を、自分で認めちゃいなかったから。
🍌視点
俺は、ようやく気づいた。
佐伯の目は、普通じゃない。
🍌「やめてっっ」
俺は腕を振り払おうとした。
でも、力が入らない。
俺の体は、すぐに押さえ込まれた。
背中が机に押しつけられて、眼鏡がずれる。
「ちょっとだけだって、ww 誰も来ないだろ、ここ」
佐伯の声が、耳元で低く響いた。
息がかかる。
鳥肌がたつ。
嫌だ
嫌だ
気持ち悪い
🍌「やめろって……!!」
声が裏返った。
普段ならもっと強く言えるのに、今は喉が震えてうまく出せない。
腕を掴まれたまま、必死に体をよじる。
でも動けない。
怖かった。
こんなこと、初めてだ。
初めて、こういう目で見られていることを知った。
気持ち悪い
抵抗したいのに、抵抗できない現実。
自分の華奢な体を恨んだ。
目の奥が熱くなる。
涙が、勝手に溢れてきた。
「……泣くなよ。 まあ、泣いてる顔もかわいいけどなww」
佐伯が顔を近づけてくる。
俺は恐怖で目をつぶった。
——そのとき。
🐷「おんりーっ……!!」
ドアが、激しく開いた。
🐷視点
俺は、廊下を走っていた。
佐伯があの空き教室に入っていくのを、遠くから見た瞬間、嫌な予感がした。
足が勝手に動いた。
ドアを乱暴に開けた瞬間、中の光景が目に入った。
おんりーが、机に押しつけられている。
眼鏡がずれて、目が赤く充血している。
肩が小刻みに震えて、唇を噛んで耐えてる。
涙が頬を伝っていた。
頭の中が、真っ白になった。
🐷「……は?」
佐伯が振り返る。
俺は全く躊躇せずに中に入った。
間に割って入り、佐伯の胸を強く押し返した。
🐷「ふざけんな」
声が震えてるのが自分でもわかった。
怒りで。
いや、もっと強い何かで。
🐷「お前、今なにしようとしてた」
「ち、違うって。ちょっと……」
🐷「消えろ」
俺は怒鳴った。
普段の俺じゃない声だった。
佐伯は一瞬たじろいで、何か言いかけたけど、俺の顔を見て口を閉じた。
そのまま、逃げるように教室を出て行った。
ドアが閉まる音がして、教室に沈黙が落ちる。
俺はしばらく、背中を向けたまま動けなかった。
拳がまだ震えてる。
ゆっくり振り返る。
おんりーは壁に寄りかかったまま、俯いていた。
肩が震えてる。
涙が止まっていない。
🐷「……おい」
おんりーは顔を上げなかった。
俺は不器用に一歩近づいた。
どう触れていいかわからなくて、手が虚空を泳ぐ。
結局、ぎこちなく両腕を伸ばして、おんりーの細い体を抱きしめた。
華奢な肩が、びくりと震える。
🐷「……ごめん」
何に対して謝ってるのか、自分でもわからない。
おんりーの額が、俺の胸に当たる。
少し濡れてる。
しばらくして、小さな声が聞こえた。
🍌「……ありがとう」
顔を上げると、おんりーが涙目で、上目遣いに俺を見ていた。
眼鏡の奥の目が潤んでて、いつもみたいなツンとした表情が全くなくて——ほんの少しだけ、笑っていた。
可愛すぎる。
あまりにも、かわいすぎる。
俺は、そのまま固まった。
腕の中の体温も、涙の感触も、全部が急に生々しくなって、頭が真っ白になる。
……まずい
なんか、危ない気がする。
おんりーの涙目の上目遣いが、近すぎた。
眼鏡の奥で潤んだ瞳。
少し赤くなった鼻先。
普段は絶対に見れない、柔らかくて無力な表情。
……かわいい
頭の中で、何かがぷつりと切れた音がした。
俺は無意識に、顔を近づけていた。
おんりーの唇が、すぐそこにある。
息がかかる距離。
腕の中の華奢な体を、熱を持って感じる。
手が、勝手に動いた。
背中を伝う指が、少しだけ下にずれて、細い腰のあたりを撫でる。
もう片方の手は、肩から腕に沿って、ずるずると下りていく。
いつもの俺なら絶対にしない、いやらしい触り方。
おんりーの体が、ぴくりと反応した。
🍌「……んっ」
小さな声が漏れる。
それがまた、俺の理性にトドメを刺した。
俺はもう、全部どうでもよくなった。
そのまま唇を重ねようとして——
次の瞬間。
激痛が、股間を貫いた。
🐷「いってぇ……!?!?」
俺は情けない声を上げて、その場に崩れ落ちた。
両手で大事なところを押さえながら、床にうずくまる。
おんりーが、いつものトーンで冷たく言い放った。
🍌「MEN、キモい」
涙の痕が残ったまま、眼鏡を押し上げて俺を見下ろしている。
もうさっきまでの弱々しい顔は微塵もない。
完全に、いつものツンツンおんりーに戻っていた。
🍌「いきなり触ってくるな。変態」
🐷「……いててて……お前な……」
🍌「助けてくれたのは本当にありがたかったけど、今のは確実に下心あったよね?」
おんりーはズボンをぱんぱんと払って、そのまま教室を出て行った。
廊下に響く足音が、いつも通りの冷たさだった。
俺は床に座り込んだまま、しばらく動けなかった。
股間の痛みと、さっきの可愛さの残像が、頭の中でぐちゃぐちゃに混ざっている。
🐷「……マジで、なんだよあいつ」
ぼそっと呟く。
でも、笑ってしまう。
……結局、いつもの距離にもどったな。
痛ぇけど。
なんか、安心した気もする。
どうせ、家に帰ったらめんどくさそうな顔で俺を迎えるんだろう。
それでもいい。
それがいい。
今度クソ父親におんりーの給料上げてもらおう
別におんりーが好きなわけじゃないけど、
あの貧乏人に少しだけいい思いをさせてやってもいいよな。
ばななそーだ様の作品のスピンオフって考えると緊張しすぎて逆にやばいものが完成した気がする………
MENの家でのお話全然出せなくてすみません🙇♀️
遅くなってしまい大変申し訳ございません……………
ばななそーだ様のスピンオフかけて光栄でした…✨️
♡💬よろしくお願いします!
ばななそーだ🍌🍹メンヘラ中
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コメント
1件
わ、1話読み終えたよ…! おんりーくん、貧乏でちょっとツンツンしてるけど、MENに助けられた後の涙目の上目遣い…あれは反則すぎる😂 でも助けた直後に自分も触っちゃうMENくんのクズ感?みたいなのも生々しくて好きだな…最後に蹴り入れて立ち直るおんりーくんがかっこよかったw 続き気になる〜!