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誰も知らない、高嶺の花の裏側3

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誰も知らない、高嶺の花の裏側3

6 - 第6話 〚歪んだ確信〛(恒一視点)

2026年02月16日

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誰も知らない、高嶺の花の裏側3


第6話 〚歪んだ確信〛(恒一視点)


最近、

澪は何も起こさない。


それが、

俺にははっきり分かった。


騒ぎもない。

トラブルもない。

予知がどうとか、そういう噂も聞かない。


――つまり。


(力が、弱まった)


教室の後ろから、澪を見る。

以前なら、少しの物音でも反応していたはずだ。


今は、

静かに座っている。


あまりにも、普通。


(隠してるだけ? それとも……)


どちらにしても、

“以前の澪”じゃない。


俺の視線の先で、

海翔がさりげなく澪の近くにいる。


前みたいに、前に出てこない。

触れない。

でも、離れない。


それを見て、

口元が歪む。


(守るのをやめた、か)


違う。

でも、俺にはそう見えた。


海翔は、

澪が弱くなったから、

一歩引いた。


そうに決まっている。


昼休み、

澪が一人で廊下を歩いている。


誰も止めない。

誰も囲わない。


(隙だ)


前なら、

未来を見て、

危険を避けていた。


今は、

ただ歩いているだけ。


(心臓が黙った……)


俺は確信した。


澪の力は、

もう完全じゃない。


そして——

その原因は、海翔だ。


守られることで、

澪は“考える”ようになった。


考えるようになったから、

力が鈍った。


(距離は、弱点)


人は、

一人でいる時が一番強い。


誰かを信じた瞬間、

必ず迷いが生まれる。


俺はそれを、

何度も見てきた。


放課後、

校舎の影で立ち止まる。


澪と海翔が、

少し離れて歩いている。


手は繋がない。

でも、同じ速度。


(甘い)


あれは、

“壊せる距離”だ。


触れないからこそ、

切り込める。


(もう一度、近づける)


今なら、

澪は拒否できない。


力が戻る前に。

迷いが深くなる前に。


俺は、

静かに決めた。


この変化は、

終わりじゃない。


始まりだ。


――ただし、

澪にとってじゃない。


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