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「なんだ、阿呆みたいな顔をして。 」
しばらく考えていればまたもや上から声が。
見上げれば呆れたような顔をしている。
『これ、痛いんだけど…!!』
先程付けられた頬の傷を指さしながら宿儺に向かってそういう。
宿儺はしばらく私の顔をじっと見つめれば私に向かって手招きをして。
『え、?行けばいいの、?』
山積みになった骨を足場にしながら足を踏み外さないようゆっくりと登り宿儺のいる少し手前にたった。
宿儺は座っているため自然に私が見下ろす形になる。
「屈め。」
大人しく屈めば先程のように頬を掴まれる。
一瞬頬が暖かさに包まれたかと思えば頬の痛みがすっと消える。
指で触って確かめると傷は綺麗に消えている。
『えっ、ない、、え、!?凄い!!』
宿儺side_
全く喧しい小娘だ。少しは静かに出来んのだろうか。
「治してやったんだ。感謝しろ。」
己が付けた傷だ。また小娘は喧しい事を言うのだろう、と考えて居たが。
『うん!凄いね!ありがとう!!』
ありがとう、だと?
阿呆なのか…、いやもう分かりきったことだ。
普通なら両面宿儺の名を聞いただけで恐れおののき泣き叫んで居ても可笑しくはない筈だが…。
全く危機感が無いな、此奴は。
「調子が狂う…。」
『他には、!?他にも何か出来るの、!?
ビームみたいなのとか!!』
よくもまぁそんなに次から次に言葉が出るものだ。余程興味を持ったのか小娘は目を輝かせながら己を見詰めている。
「見てみるか…?」
殆ど無意識に口から出たのはまるで自分らしくない言葉だった。
…が、此奴は己を見詰めるめを更に輝かせた。
ほう、これはこれで悪くない。