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ワースが声フェチライオさん口調迷子

ワースがオタク気味

テレビないかもだけどまぁ、そこは…ね?

オーターさんがすんごい勘違い起こしてる

(pixivでも上げてたものです)







ワース・マドル。七魔牙の三番手であり成績優秀、学年一位であの神覚者の弟…等と周りが妬み羨む存在である彼には弱点がある。それは兄であるオーター・マドルの声に弱いことだ。もともと声フェチなのもあるかもしれないが。そのことに気づいたのは部屋にいる時だ。ワースはテレビを見てるときは掃除をしてることが多いので常に音量は大きめ。さらに距離も近いのでよくアビスに怒られている。その日もいつも道理テレビの内容を聞きながら洗濯物をたたんでいた。ちょうど神覚者へのインタビューの内容だった。きけば皆まともに応えてなくてくすくすと笑えるものもあった、だから油断していたんだろう。突然耳元によく聞こえる重低音の心地よい声が大きな音で聞こえたのだから。その瞬間ワースの顔は一瞬で真っ赤になったのだ。声の主は実兄のオーター・マドルだった。ワースは内心「こいつこんなにいい声だったか?」とプチパニックを起こしていた。そうして真っ赤な顔をさせながら悶々とそんなことを考えていたら帰ってきたアビスにとても心配された。今までもシュエンやランスなど声良いなぁと思うことがあっても顔が赤くなることはなかったのに…まぁどうせ会うことねえしな…イーストンを卒業したら勘当されるんだし。そう思いながらもオーターが出ている番組を録画する自分にあきれる。しかし意識してしまえばすぐに見つけてしまう、イーストンにオーターがいるとつい目で追ってしまう。遠くから眺めているので残念ながら声は聞こえないが…そして見つかる前に逃げる。こんなことを繰り返しているので気持ち悪がられるだろうがきにしない。もうすぐ赤の他人になるのだから。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「最近ワースに避けられている気がします」

男のみの神覚者の飲み会でみんなの悩みを暴露しているといつもより飲んでいたオーターがそう言った。

「反抗期なんじゃないですか?」

「いや目が合うとすぐ泥になって消えてしまう」

「嫌われたんじゃねえのか?」

「切り刻みますよ」

「しつこすぎたんでは?」

「何もアクションは起こしていません」

皆からの質問に淡々と答えるオーター。

「なにか変なことでもしてしまったんでしょうか…」

「まぁ、そんなしょげるなオーター!」

そう笑いながら言うライオ。じつはワースがオーターをさけている理由を知っていた。

いつの日か忘れたがオーターから逃げていたワースとぶつかってしまったのだ。

「ッぅ…って光の杖様?すみません!」

「ライオでいいんだぞ?オーターの弟くん」

「ッ…ライオさん本当にすみません」

そう言い深々と頭を下げるワース。礼儀正しいな。

「オーターから逃げているようだが…何かされたのか?」

「いえっ、なにもされてないです」

顔が赤いが、本当になにもされてないのか?

「言いにくかったら言わなくてもいいが何されたんだ?」

「嫌っ、本当になにもされてないです、その、俺が勝手に逃げてる?だけなんで…」

「にげる?」

「あの恥ずかしい話なんですけど…あいつの声に弱くて…」

顔を真っ赤にしながら話している。

「・・・・耳元で喋られたりしたのか?」

「いえっ、そのテレビで喋ってた声を聞いて…」

さらに赤くなってしまった。良かったオーターが弟と仲良くするために強硬手段をとったのかと思った。

「なにもされてないなら良かった。もし悩みがあったら俺かカルドに話してくれ」

「あ、ありがとうございます」

そんなことを思い出しながらほろ酔い状態のオーターを眺める。周りのみんなはそのことを知らないためどんどん話がそれはじめる。あぁ、ワースがオーターから逃げている理由を知ったらオーターはどうなるだろうか。それにしても逃げている理由が意外だったな、

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

一方ワースはそんなことになっているとは知らず、その近場を歩いていた。なぜこんな遅くまで外を歩いているのか。それはランスに頼まれてマッシュの勉強に付き合っていたのだがなかなか進まず、マッシュ(とついでにフィン)にあいそうな参考書を買いに来ていたのだが近場の本屋はすべて売り切れていたのだ。その為少し遠くに来ていたがやっと買うことができた。あたりはもう真っ暗で人もいなくなった。だから人とはもう会わないだろうと思っていた。油断しすぎていた、突然目の前に人が現れぶつかってしまう、その反動で尻もちをついてしまった。

「す、すみません!」

謝りながらも頭の中は?で埋め尽くされている。本当に突然現れたのだ。頭の中を整理するため座ったままでいると上から

「こちらこそすみません。お怪我はありませんか?」

と言われた。ワースはその声を知っていた。何なら朝も昼も学校から出る前も聞いた。声の主はオーターだ。理解した瞬間ワースの顔は一気に熱くなった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

返事がない。暗くてよく見えないが先程ぶつかってしまった相手はまだそこにいる。どうしたものか、

「大丈夫ですか」

もう一度問う。しかし相手は

「ぁ.…ぅ…」

などと意味をなしてない言葉ばかり言う。もしかすると本当にけがをさせてしまったのかもしれない。

「失礼」

そう言いその人物を抱き上げる。まぁお姫様抱っこなのは許してくれ。しかし次の瞬間相手がでかい声で何かを言った後腕の中から温かみが消えた、その後すぐ走り出す気配を感じたので思わず捕まえる。その瞬間ライオが魔法であたりを明るくしてくれる。突然の眩しさにしばらく目をつむり相手を見る

「…!ワース、なぜここに?」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

やばいやばいやばい!耳元で推しが?!兄がしゃべった?!?ワースは突然生声を聞いたことによりパニックになっていた。だからオーターの「失礼」という声は全然耳に届いておらず突然お姫様抱っこされたことで思わず

「マッ、マッドロス!!!」

と泥になった。腕から離れた後も急いで逃げようとしたが腕を引っ張られ捕まる。次の瞬間にはあたりが明るくなり、その次には兄と対面。ワースは兄に赤い顔を見られた恥ずかしさでさらに顔が熱くなる。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ここには飲み屋しかないのに、なぜ学生のワースがここに?顔を見ると赤い…もしかして飲み歩いてたのか…?

「ワース…あなたまさか「~~~ッ!手ぇ離せって!!」

ギャーギャーと騒ぐワース。何か隠しているのか?やはり酒を…

「言い訳なら後で聞きます」

「ハァッ!?なんのことだよ‼」

「・・・オーター酔いで頭回ってないんじゃないか?」

「いえ、もう覚めました。正常な判断を下せます」

「確かに赤くはないな…」

「では失礼します」

「あまり弟君をいじめるなよ」

「ワース次第ですかね」

「ライオさん、助け「行きますよ」

そう言い転移魔法で一瞬で消えるオーターとワース。ライオは周りになぜ助けを求められていたのかを質問攻めされていた。はぐらかしながら心の中でワースの安全を願う

「おい!離せって言ってんだろ!」「テメェ、聞こえてんのに無視すんな!!」

後ろでずっと叫ぶワースの顔をちらりと一瞥する。やはり顔が赤い…まだ18だというのに…どう説教しようか

「まじでなんなんだよ…」

ぼそりとつぶやくワースをベッドに放り投げる。

「うおっ」

「ワース今からする質問にはちゃんと答えてください」

「?お、おう…?」

「あそこで何をしてたんですか」

「参考書を買いに行ってた」

「?それならマーチェット通りで済むはずですが」

「マッシュとフィン用にだよ、イーストンの周りの本屋は全部見たけど目当てのもんはなかったんだよ…だから外出届出して遠いけどあそこにいたんだよ」

満足とでもいうような顔でこちらを見るワース。嘘をついているようには見えない…

「酒を飲んでいたわけではないんだな」

「はぁ?酒なんか飲むわけねぇだろ!」

「じゃあ、なぜそんなに顔が赤いんだ」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

言えるわけない、こいつの声がよすぎて顔が赤いとか…

「いえないのか」

「ぅっ…ぁっ…」

「言うことができるのか、できないのか」

「・・・できるっ、けど言いたくねぇ」

「そうか、なら言わせるまでだ」

そう言われ「はっ?」という言葉はオーターの口の中に消えていった。あれ?もしかして俺今、キスされてる…?さらに顔があつくなる。何なら変な汗も流れてる気がする。

「んぁっ、ちょっ、なにしてんっ」

「だまれ」

なんなのこいつ!?言わせるとか言ってたくせに黙れって!分けわかんねぇ!

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

何度聞いてもはぐらかすしそのたびに顔が赤くなる。可愛いと思うがさすがにおいたが過ぎる。それにしても酒を飲んでないのに顔が赤いとは…もしかして好きな奴に会いに行ってたのか?そう考えただけで腹が立つ。

オーターはワースを愛していた。それも兄弟愛や家族愛などではなく恋愛的なほうだ。ワースを愛しているため、ワースのためを思い、そして自分の気持ちを整理させるためにも家を離れたというのに、ワースから毎日手紙が届いた。それが嬉しくて返事を書いたがそれは間違いだった。次に届いたワースの手紙には謝罪と二度と関わらないという内容が綴られていた。早くワースをあんな家から出して一緒に暮らせれば…それからはワースと一緒に暮らすために働き続けた。それなのにイーストンであんな態度を取られたら傷つくほかないだろう。ワースの思い人には悪いが私のほうがワースを愛している。



前半終わり。ここまで読んで下さりありがとうございますお疲れ様です🍵

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