テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ピンポンパンポーン!
「今日も1日ご安全に~」
私は業務開始の掛け声をし、メンバーは行動を開始した
二人に別れて作業することに成った、ペアは新人の”サラ”ちゃん。今年から入った期待のルーキーだ
「先輩!速く行きましょう!」
「はいよ~」
そう言って返事をして行動を始める。サラちゃんはウキウキしながら前を歩こうとする
「サラちゃ~ん!この現場は私も初めてだから気を付けてよ~」
「ハイ!了解しました!」
元気だなぁ…やっぱり元気な子は良いよね~!こういうので良いんだよ、こういうので
「う~ん…やっぱりこっちの方が良いですね!」
「うぇ!?」
オイオイ!この子急に手ぇ繋いで来ますやん!距離積めるの速すぎない!?カァーこれが陽キャってやつ? 私とは程遠い存在じゃん!
「どうしたんですか?先輩…あ、手を繋がれるの嫌でしたか?」
「イヤイヤイヤ!そんなこと無いよ!私も新しい子と仲良くできて嬉しいな~…的な?」
「なら良かったです!」
やはり陽キャ凄いわ…人種が違う。装備のせいで顔が見えないけど明るい女の子なんやろなぁ(小並感)
「あれ?前から誰か走ってきますよ?」
え?メンバーの二人は反対方向に向かったはず…なんでこっちに…
「何か有りましたか~?」
「サラッ!待って!」
向かってきた誰かさんは突如サラの首を掴み、締め上げた
え!嘘でしょ?てか誰だよアイツ!取り敢えずサラちゃんを助けなきゃ!
「サラちゃんを離せよッ!」
ヨシッ!決まった!右ストレートを諸に食らわせた!ザマァねぇぜ!人様のふりをするからこうなるんだよねぇ
「だ、大丈夫?」
「ゲホッゴホッ…せ、先輩……有り難う御座います」
マジでアイツ誰だ…喋らないし
「サラちゃ~ん!この現場は私も初めてだから気を付けてよ~」
「は?」
「え?」
は?なんでアイツから私の声が出てんだ?
「え?先輩は隣にいて…でもあっちからも先輩の声が」
「と、取り敢えず落ち着いて…隣の私が本物だよ!」
「はいよ~」
「わ、解ってます…アイツの言うこと滅茶苦茶だから大丈夫です」
「取り敢えず逃げるよ!」
「は、ハイ!」
クソッ!こんなところに居られるか!俺は逃げるぞ!
「はぁ、はぁ…大丈夫?サラちゃん」
「は、はい…大丈夫です」
やっぱりいきなり首を絞められたから動揺してるのかな?
「せ、先輩!そういえば作業なにもしてませんよ!」
「あ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”ぁ”!急ぐよサラちゃん!」
「ハイ!」
いやぁ…あれで恐怖でおかしくならないのもおかしい気がするけど…まぁいっか
「こっち集め終わりました!」
「は、速~…こっちはあと少し~」
「周り見ときます!」
ゆ、優秀~流石期待の新人ちゃんだわ~……あ、最後の1個見っけ
「こっちも集め終わったよ~」
「一旦車に荷物起きに行きましょう!」
「はいよ~」
「あとは他の先輩達を待つだけですかね?」
「そうだね~てかサラちゃんは空気大丈夫そ?」
なんか会社から酸素マスク的な物と汚染度を図るメータを貰ったけど汚染て……そんなにここの空気汚ねぇのかよぉ…
「ちょっと高めですね…半分きってます」
え?私のは四分の一しか進んでないんだが?サラちゃんの装備不良品か?
「私のは四分の一程度だけど…進行速くない?」
「いや、それが…先輩の偽物に首を絞められた時に急にメータが上がったんですよね」
な、なんでぇ?つまりアイツに捕まれたら空気悪くなるの?探索者キラー過ぎるだろ
「あ、そういえば回収した物の値段ってどうです?」
「んあ、そういえばなんぼに成ったかな?」
てかノルマ高すぎんだよなぁ…重いからどんなに持てても四つまでだし……
「お!中々良いじゃん!あともう少しだよ」
「なら頑張らないとですね!」
明るい子が近くにいると私まで明るい気持ちに成るわぁ…陽キャスゲー
「じゃあ別れた先輩達と合流しに行きましょうか!」
「気ぃ引き締めていくよ」
「ハイ!」
入り口まで来たけどやっぱり嫌な感じするなぁ…でもあのふたりも心配だから行くしかないかぁ…
「先輩!」
「ん?何~」
「残りの先輩達のこと詳しく知らないけどどういう人なんですか?」
あー…そういえばサラちゃんは今回が初対面か、教えとかなきゃな~
「一人目は私の先輩の奈落下さんだね」
奈落下さんには私も新人時代に世話に成ったなぁ…なんで先輩いるのに私がリーダにされてんだよぉ
「奈落下さんは私が見る限りじゃいつも冷静な人だね…優しい人だし新人は大体奈落下さんに教わりながらこの会社の業務に参加するよ」
「あれ?つまり私って……」
「その大体に入らなかったのが君って訳~」
まぁ私に任せられた理由はなんとなく解るんだけどさぁ…奈落下先輩に教わらずに他の人に教わるように命令された人って基本的にエリートというか入社テストを基準値以上で合格した人なんだよなぁ…てか他にいるのになんで私なんだぁ?
「へぇ…なんで先輩が担当なんですかね?まぁ先輩も負けないぐらい凄い人なんで関係ないですね!」
え?なにこの子ぉ…絶対今までで何人か堕として来たでしょ……恐ろしい子
「つ、次の人に行こうか…次はイッテツだね」
「イッテツ先輩は確か私より一年先輩でしたよね?」
「そうそう、イッテツは能力的には問題ないんだけどまぁ何というか少し抜けてるんだよね…正義感とかも強くて良い子なんだけどね」
実際ミスさえなければ直ぐにでも私と同じで教官に成れる人材なんだけどね
「二人の紹介有り難う御座いました!ところで結構奥まで来ましたけど誰とも会いませんね」
「あ、確かに…ここまで会わないのもおかしいような?」
「なんか聞こえません?」
「え?そうk」
「助け”て”ぇ”ぇ”ぇ”ぇ”ーーーー」
この声はイッテツ!ん?でもなんで助けてって叫んで……
「痛ったッ!誰だよ……って!」
え?なんかでかい猿にイッテツ攫われてんだけど…てかアイツの体当たり痛すぎだろ!
「せ、先輩!大丈夫ですか!?」
「と、取り敢えず追っかけるよ!」
「ハイ!」
コメント
4件
どこか掴みようのない不気味さを感じる...