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嶺音side
今日からは1週間、毎日配信をする
いわゆるイベントのようなものだろうか
そんなに大したことでは無いので、ファンには言っていない。
配信の後にさりげなく予告するつもりだ。
中学の頃は週5配信だったけれど、今は遊戯部に入っているから、週3日が基本になっている。
まだ青終高校に入学してから半年程だが、ファンのみんなは少し寂しいと言っていた。
なので少しサービスをしようと思う。
「あれ、ねお今日部活来ないの？」
昇降口で靴を履き替えていると、後ろからうたの声がした。
彼はこの学校の3年生で、呼び捨てをしているが一応先輩だ。
「あーうん、まーね」
「なんか用事？」
「うん」
「いつもの？」
「うん」
「ふーん…」
なんだか落ち込んでいるようにも見えるが、彼は元々明るい性格ではないようなので、通常運転だろう。
「じゃあもう帰んないと行けないから」
「あ、うん」
「またね」
「また明日」
私の「またね」に、彼は言葉を返す。
学年も違うし、決して接点が多い訳ではないけれど、何気に仲良くやれていると思う。
中学の時の交友関係は…まぁ。
思い出したくもない。
…切り替えて配信のことを考えよう。
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