さて、今回はエジプトの神話に登場する女神たちについて説明したいと思います。古代エジプトでは人間の魂は9つの動物の姿となって現れると考えられていた。これは死後の世界=冥界での転生を意味しており、この世で死んだ者はまず最初に動物の姿で現れ、次に鳥や魚などの生物になり、最後に人の姿になるとされていた。
つまり、人が死ぬことによって肉体は滅びるが、魂だけは動物へと姿を変えて永遠にこの世をさまようことになるわけである。そのため、古代エジプトの人々は死者の復活を恐れ、遺体を損壊することをタブーとしていた。そこで死人の体を綺麗に保つために、遺体の周りを飾る装飾品が必要となった。これがファラオの墓などに飾られる副葬品の起源とされている。
さらに、古代エジプトの神々には、死後の世界での幸福を願って動物の霊を配した墓もあるそうだ。たとえばセベク神の棺では牛や馬などの四本脚の獣が多く用いられていたらしい。これは死後も四本の脚を使って自由に駆けまわってほしいとの願いからである。他にもワニなど爬虫類の姿をとったものもあったようだ。ちなみに、これらの多くは人間の魂の象徴でもあるとされる。
また、エジプト神話に登場する女神ネフェルティテイは猫と縁があるらしい。ネフェルティテイの夫であるセトは、ネコソギと呼ばれる儀式を行い、古代エジプトではネコソギ・フェスティバルと呼ばれている祭りを行うそうだ。これは、死んだネコやネズミなどの動物を焼いて灰にし、その上にピラミッド型の焼き物を作り、その中に生きたニワトリを入れて一緒に燃やすというもので、このネコソギの儀式によってファラオたちは来世での幸福を手に入れたと信じられていた。エジプトの猫崇拝は古代オリエント全域にわたって存在し、紀元前2700年ころまでにはすでに定着していたと考えられている
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